文庫 裕仁皇太子ヨーロッパ外遊記 (草思社文庫 は 2-1)

著者 :
  • 草思社
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794219060

作品紹介・あらすじ

大正10年、裕仁皇太子は6か月に及ぶヨーロッパ外遊に出発した。皇室の世界から外に飛び出した皇太子が見識を広めて成長を遂げいく姿と、その全行程を当時の侍従武官長奈良武次の日記や回顧録、海軍の資料からたどる。のちに昭和天皇となる若きプリンスはイギリス王室と交流を深め、第一次大戦の戦跡を視察しながらいかなる思いを胸にしたのか。それは昭和天皇の行動にどのような影響を与えたのか。近現代における天皇の役割を考察する重要な記録。

感想・レビュー・書評

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  • 2012年(底本1998年)刊。

     タイトルどおり、史上初、皇太子時代の昭和天皇による長期の西欧外遊を叙述する。もっともやや肩透かしの内容だ。
     本書に期待されるのは、外遊における個々の具体的体験から、昭和天皇のどういう発想や着想、もっとベタに言えば思いや感情を生むこととなったか、であろう。
     しかし、その解析に必要な点、つまり羅列された事実の重み付けを本書はせず、単なる漫遊・見聞録に止まっている。加え、外遊前後の変化も言及不足。


     なお、後半3分の1は、戦後の訪欧・訪米録(決定過程を含)で、ますます本題から離れた感が残った。

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著者プロフィール

総合教育研究所代表、現代史研究家。
1953年岐阜県生れ。慶応義塾大学法学部卒、同大学院修了、法学博士。日本外交史、国際政治専攻。
主な著書『浜口雄幸』(中公新書)、『日米野球史』『満蒙独立運動』(以上、PHP新書)、『濱口雄幸日記、随感録』(共編、みすず書房)、『裕仁皇太子ヨーロッパ外遊記』『東京オリンピックへの遥かな道』『明仁皇太子エリザベス女王戴冠式列席記』(以上、草思社)、『海軍の外交官 竹下勇日記』『内田良平関係文書』(以上共編、芙蓉書房出版)、『浜口雄幸日記・随感録』(共編、みすず書房)、『左腕の誇り・江夏豊自伝』(新潮文庫)、『日米野球の架け橋』『奈良武次とその時代』(以上、芙蓉書房出版)など。

「2023年 『昭和天皇欧米外遊の実像』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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