眠っている間に体の中で何が起こっているのか

著者 :
  • 草思社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794226907

感想・レビュー・書評

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  • 人生の1/3近くは眠り。その時間に起きていることを知らないなんてなんかもったいない気がする。意識がない状態で自分がなにをしているか知りたい

    #眠っている間に体の中で何が起こっているのか
    #西多昌規
    24/2/2出版

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き
    #読みたい本

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  • 人は眠るために生きるのではない
              生きるために眠る



    精神科医
    早稲田大学教授
    早稲田大学睡眠研究所所長

    西多昌規さんの書かれた本です。

    この本には
    睡眠中の体の中で
    何が起きているのかわかる本です。

    ●なぜ書かれたのか?

    →睡眠の本は多々あるが、主に脳について
    →本書では体の中まで網羅している
    →ほぼ見かけない本だから


    ●この本から何を得るのか?
    →寝ることを科学的に
     深く理解するために読む

    →睡眠についての知識を
     アップデートするために読む

    ●読んだ後の行動は?
    →より良い睡眠時間を過ごす
    例えば、寝る仕組みを意識する
    体の中はむしろ活動していることを意識する
    体に感謝する
    意識するだけでも体を労ることができるのでは?


    ●ちゃんと寝ることで得られるメリット

    ①ホルモンバランスが整う
    ②脳が冴える
    ③筋肉がつく
    ④見た目も若返る

    ●良い睡眠とは何か?

    →そのひとが良く寝れたと思っていて、
     日中に元気に活動できていること

    →あまり考えすぎないことのほうが重要

    →睡眠時間は個人差あり
    →幅も柔軟性がある
    →年齢によって変化する
    →体を動かしている激しさにもよる

    ●レムとノンレム睡眠

    ・睡眠とは?
    入眠→浅いノンレム→深いノンレム→レム

    ・ノンレムとは?
    →レム睡眠ではないこと
    浅い、深いがある

    ・レムとは?
    →Rapid Eye Movementの頭文字 REM
    →急速眼球運動
    →眼は動いている状態

    ●なぜ朝の光を浴びるとよいのか?
    →交感神経が活発になるから
    →生体リズムとリアル時間のズレをリセットしてくれている
    →夜の睡眠を生じる伏線である
    →朝の光のありがとう

    ●メラトニンは睡眠を抑制する
    →朝はリセット 【朝の光の】
    →夜は睡眠の抑制 【夜スマホ】

    ●感想
    私は睡眠の基礎を主に読みました。
    その他に
    ・免疫
    ・脳神経
    ・内分泌
    ・消化器
    ・皮膚
    のことも書いてあります。
    自分の興味のあるところを読めるので何回も読める内容になっております。
    忘れたら再読必須

  • 寝ているときに体の中で起こることを、ある程度網羅的に紹介した本。
    睡眠って結構大切だよ、と。

    「よい睡眠」とは、その人が「まあよく眠れた」と思えていて、日中に元気で活動できていれば、それが「よい睡眠」である、という文章で締めくくられる。
    常識的。

  • 題名通り「眠っている間に体の中で何が起こっているのか」と、眠らなかった時どうなるかを皮膚や免疫、内分泌など様々な観点から説明している。羅列感で少々飽きるところもあるが、睡眠に関する情報をまとめて知るにはうってつけ。これ一冊で大丈夫。
    まとめると、寝不足はいかん!の一言に尽きる。眠い時は寝ましょうね。

  • 〈本から〉
    内臓、筋肉、皮膚、人間の体のすべての細胞が体内時計を持っている

    ほとんどすべてのホルモンが、睡眠と体内時計の影響を受けて、分泌が時間によって変動する

    成長ホルモンは、睡眠不足の影響を受けやすい

    たとえ入眠の時刻が遅くなったとしても、成長ホルモンの分泌パターンは、「睡眠開始→成長ホルモン分泌」で変わりはありません。

    深いノンレム睡眠(徐波睡眠)をしっかりとることによって性ホルモンが活発となり、性的な成熟が促されます。逆に睡眠不足や質の悪い睡眠は、思春期移行期において、性的な成熟を遅らせてしまう可能性があります。

    夜間睡眠中の血糖値は、日中に比べて20%から30%も増加します。

    慢性的な睡眠不足では腹が減りやすく、食欲が増えてくる

    風邪をひくと眠くなるのは効率的な防御反応
    炎症で活性化する物質、サイトカインが風邪のときの眠気のもと
    「炎症で活性化したサイトカインが、脳に信号を送って眠気が生じる」

    睡眠不足が続くと免疫が低下し、最近やウイルスなど病原体に対する防衛力と抵抗力が弱くなり、感染症にかかりやすくなります。

    夜間の平均睡眠時間が5時間以下の睡眠不足の人は、7時間眠った人と比べて、4.5倍多く風邪にかかり、風症症状が出やすい

    炎症が発生すると、白血球は細菌の死骸や死んだ細胞を掃除すると同時に、化学物質を放出して、ダメージを受けた部位の治癒と再生を促します。
    炎症が起こらないと、再生や治癒も起こらないので、炎症は人間にとってなくてはならない生体反応です。

    免疫系の重要なメッセンジャー、サイトカイン

    サイトカインは一言でいうと、白血球など免疫系の細胞から分泌されるたんぱく質

    数百種類ものサイトカインが発見されている

    風邪をひくと眠くなるが、睡眠は悪化する
    人間は風邪をひくと睡眠の質が悪くなる

    ナルコレプシーは、思春期に発症することが多い睡眠障害

    眠っている間の記憶の整理と忘却
    学習した記憶の整理は、覚醒しているときよりもむしろ睡眠中に行われています

    睡眠中の記憶の整理は「シナプス」の整理

    注意、感情など脳のすべての活動を分解すれば、シナプスの活動に行き着きます。

    ノンレム睡眠が深くなると、大脳皮質の錐体細胞という大型ニューロンの活動が、だんだん同期して、脳全体が「振動(Oscillation)するようになっていきます。

    遅い振動と運動する早い振動「睡眠紡錘波」

    ノンレム睡眠中は、速い波(睡眠紡錘波)と遅い波(徐波)の2種類のリズムで、脳は振動しています。

    短期記憶から長期記憶への変換作業は、深いノンレム睡眠中に行われています。
    記憶を定着させるには、ノンレム睡眠、とくに深いノンレム睡眠は欠かせない

    ノンレム睡眠中に「洗浄」される脳
    脳のごみ処理は深いノンレム睡眠中に行われる
    脳脊髄液による老廃物処理のほとんどは、ノンレム睡眠中に行われている

    レム睡眠中に血流が増加する脳
    レム睡眠では「古い脳」が活性化する
    「レム睡眠」は、いまだに謎めいた、わからないことが多い睡眠

    レム睡眠中では扁桃体や前帯状回など、感情を司る部位の代謝が活発になっていました
    レム睡眠中に感情を伴った悪夢を見るのは、扁桃体が活性化するためです

    レム睡眠中に大脳皮質で活発な物質交換が行われ、脳はリフレッシュされていると考えられます。

    歳をとってもニューロンは海馬で生まれる

    睡眠中に活動を停止するドーパミンやセロトニン

    睡眠不足で老化する脳
    睡眠不足でニューロンもグリア細胞もダメージを受ける

    人間の脳は一晩眠らないだけで、1~2歳老けることが、新しい研究で明らかになりました。(略)幸いなことに、この老化現象は一晩眠ったらなくなりました。

    成人の筋肉が体組成に占める割合は、男性で全身の約38%、女性で約30%であり、体の3~4割を構成する主要成分

    筋肉の量は生後30年以内にピークに達し、その後は減る一方
    65歳以降は減少率が増大し、80歳まにで3~4割も減ってしまいます。
    効果的なリカバリーとしての生活習慣は、もちろん睡眠

    睡眠中に強化される筋肉
    いったん壊れてから、前以上に増強する筋肉の「超回復」
    筋肉の成長には、ノンレム睡眠だけではなく、レム睡眠も必要

    睡眠不足で壊れる筋肉
    睡眠不足は筋肉のたんぱく質の分解を促進する

    睡眠不足で壊れる骨
    睡眠不足や質の悪い睡眠は、骨密度を低下させる

    炎症は骨も筋肉も弱めてしまう
    筋肉を分解し骨を破壊する炎症物質、サイトカイン

    以下、略

  • 睡眠は主観。
    脳だけでなく体の気管を中心に隅々まで睡眠との関係性を解説。
    レム、ノンレムも今時の科学で見ると知らないことがわかる多かった。
    メラトニンもまだまだ研究はこれからのようだが、不眠対策も整ってきた様子。
    深部体温と皮膚温度の話でようやくお風呂上がりの体温調整の便利さが納得できた。
    睡眠時無呼吸症候群と長年付き合ってきた身としては、子供の時にすでになってたんだろうなとおねしょと悪夢より想像する。
    子供の睡眠には気をつけたい話もある。

    現代科学の最先端をエビデンスベースでしっかり整えているので、
    2024年現在はこの本で睡眠知識はよさそう。

  • 内分泌系(ホルモン等)、消化器形、免疫系他、眠っている間に体の中ではどういったことがおきているかが書かれていました。

    『おわりに』からの覚え書きです。
    良い睡眠とは8時間以上たっぷりと長く眠ることでも、深いノンレム睡眠が多い睡眠でもありません。
    その人が「まあよく眠れた」と思えていて、日中に元気に活動できていれば、それが良い睡眠です。

    なるほど。

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著者プロフィール

西多 昌規(にしだ・まさき)
精神科医・医学博士。早稲田大学スポーツ科学学術院・准教授。東京医科歯科大学医学部卒業。国立精神・神経医療研究センター病院、ハーバード大学医学部研究員、スタンフォード大学医学部客員講師などを経て現職。日本精神神経学会専門医、睡眠医療認定医など資格多数。専門は臨床精神医学全般と睡眠医学、身体運動とメンタルヘルス。著書に『「器が小さい人」をやめる50の行動』(草思社文庫)、『「テンパらない」技術』(PHP文庫)、『休む技術』(だいわ文庫)、ほか多数。

「2018年 『文庫 自分の「異常性」に気づかない人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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