ギヴァー 記憶を注ぐ者

  • 新評論
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感想 : 101
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794808264

感想・レビュー・書評

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  • みんな違うから、
    それぞれの人生に彩りやスパイスが生まれる。
    感情と叡知がなければ、ぼんやりとした人生になる。
    感受性豊かに、学ぶことを続けていくことで、より良い人生になっていくのだということを学んだ。

  • どんどん引き込まれて行った。3部作すべて読みたい!

  • 豊かで清潔な整えられた生活は人類が目指すところだろうが、それを突き詰め実現した先にあるものは何かについて考えさせられる。読むのは2度目だが、やっぱり終わり方がすっきりしない

  • 人から勧められて。初めて読むSF。
    世界観が理解できた半分あたりからストーリーが急展開してどんどん読めた。

    個性に合わせて仕事を<任命>されるのは、一斉に就活が始まって自分は何がしたいか考えざるを得ない日本の大学生からするとかえって有難いかも?

    性欲を薬で抑える、形式ばった言葉で謝罪をする、すべての部屋に鍵がかけられない、常に盗聴されている、規則を三回破った者と老人、そして双子の赤ん坊の片方は<解放>つまり、殺される。。しかし、コミュニティの住民は<解放>がどういうことか分からず、そして悲しみ等一切の感情を持たない。
    肌の色による差別が原因で色もなくしてしまった、完全な管理社会。

    今の中国のような管理社会がもっとエスカレートしたらこんな感じなのかなと思うとあながち空想でもないのかな、、。

  • 2019/06/27

  • あらゆる危険を排除するために選択された同一化。記憶を引き継ぐ者として徐々に過去の記憶や感情、色彩を得たがゆえに生まれた孤独感や、当たり前としていた社会や家族へ懐疑を抱いていく過程は不気味でもあった。四部作ということで続きも読んでみようと思う。

  • 95年刊行当時に読んで、めちゃくちゃハマった1冊。
    新訳が出ていることを知って購入しました。新訳は新訳で良いけれど、何度も読んだ掛川さんの訳が好き。

    すべてが管理されたコミュニティ。自然現象も、人々の人生も、感情も。
    最も適した職業を任命され、パートナーを申請すると最も相性の良い異性と家族ユニットを持ち、子どもを申請すると子どもを与えられる。
    過去の記憶は持たない。唯一、「記憶を受け継ぐ者」が過去の世界の記憶すべてを、自らの経験として受け継ぎ伝えていく。
    いわゆる「ディストピア」もの。突っ込みどころはたくさんある設定なのですがー
    「記憶を受け継ぐ者」に任命されたジョナスが、愛情を知り、痛みや悲しみを知り、それらを取り戻さなきゃダメだ!と行動を起こす。その過程が好き。
    しかし、とあるレビューで、この世界はこれで上手くいってるんだから、変えなくていいんじゃない?っていうのを読んで、!!?となった。
    そ、そうなのか?「画一化」はもう始まっている…?
    実際、始まってる感はあるなあ。
    でも最近、子育て終わったら「子どものいない大人」たちのユニットに行くのもいいかも…と考えてしまう笑

  • ディストピアSF系の世界観になるのか、発想や表現が素晴らしい

  • YA向けブックガイドから、だったかな。『1984年』系のディストピア小説。平和な風景に見えるけど、どことなく不穏な雰囲気が漂う情景から書き起こされる。次第に、実は感情が欠落した色の無い世界の物語で、没個性的な管理社会の実態が姿を現してくる。感情を伴う記憶を手に入れた主人公は、解放の名の下に平然と殺戮が行われる異常性を認識するに至り、その師と共に、世界からの離脱を図ることとなる。逃亡が抵抗に繋がることも示唆されているから、彼らの選択に保身の様相はうかがえないし、最後に到達する色彩のある世界に安心させられる。

  • SF

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著者プロフィール

1937年ハワイ生まれの児童文学作家。アメリカ陸軍の歯科医だった父について各地を転々とし、11才から13才までを日本で過ごした。現在はメイン州在住。1990年に『ふたりの星(Number the Stars)』(童話館出版)、1994年に『ギヴァー 記憶を注ぐ者(The Giver)』(新評論)で、ニューベリー賞を二度受賞する。「ギヴァー」は大人気シリーズとなり、世界累計1200万部を超える。他にも『モリーのアルバム (A Summer to Die)』『Windeby Puzzle』など多数。

「2023年 『水平線のかなたに 真珠湾とヒロシマ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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