- Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794927347
感想・レビュー・書評
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『検死審問‐インクエスト』
『検死審問ふたたび』に続く――というには間が空き過ぎだけど、
パーシヴァル・ワイルド三冊目。
舞台はアメリカの田舎町、
お金持ちのお抱え運転手が名探偵を目指して通信講座で学びながら、
たまたま事件を解決してしまうユーモラスなミステリで、
受講生と教官の往復書簡という体裁でストーリーが進行する。
主人公ピーターは、あまり賢くないし、
金銭面でセコいところがあるし、かわいい女の子に弱いし……と、
かなり間抜けだけど紛れもない善人であり、
素晴らしい強運に恵まれている。
最初は何じゃこの設定?
って感じだったけど、
こんな教官が面倒見てくれるんだったら可能なのかも、
探偵養成通信講座(笑)
作者が元々劇作家だからなのか、
なんとなく読んでいてシットコムみたいだなと思った。
紙面から観客の笑い声や溜め息が聞こえてくるかのようで。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
おもしろかったー。通信教育で名探偵になった気分の主人公がまったく気づかないで大事件に巻き込まれ、知らないうちに解決してしまう、という一種のユーモアミステリ。なんだけど、これはすでに本格どころかミステリとしてだって読まなくてもいいと思う。ちょっと昔の喜劇としてニヤニヤしながら楽しむのが一番じゃないかと。
大人のユーモアやパロディが随所にちりばめられているので、気づいた人だけ楽しい趣向もたくさん。 -
ちょっと偉そうに言うなら、イマイチ練られてなくはないか。なんか適当にやってる感じの主人公は、実際に適当にやってるだけだし、これといって、なぁ。棚ぼた的にいろいろやってしまうんだけども。どうも魅力が足りず。好みの問題かな。
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全編が探偵術通信講座の生徒モーランと自称主任警部の通信学校教師との手紙のやりとりからなる連作ユーモア短編。モーランが実地に探偵のまねごとをして事件を紛糾させたり解決したりのありさまを報告するのに対し、主任警部が指示を出したりあきれたりの繰り返し。まずはモーランのまじめに探偵術に取り組んでいるつもりで的外れな所業の数々がおかしい。それでも怪我の功名が続いて次々に事件を解決していくにつれ、主任警部の応対が微妙に変化してきて、最後は一転貫禄勝ちをおさめたところで幕となる。なかなかうまい。しかし、スペルミスを連発して主任警部に辞書を引きなさいと再三注意されるモーランの「論理する」とか「豪花な」とかの誤用語など、訳出のうまさにはうならされる。
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図書館をウロウロしていてふと目に付いたので借りてみました。
探偵通信教育学校の受講生のP・モーランとその講師の主任警部との手紙のやり取りを通して事件が紹介されていきます。
こういう形式の探偵モノは珍しくて新鮮でした。 -
マクレイ家のお抱え運転手ピーター・モーランは通信教育による探偵術を受講中。習い覚えた探偵術を試そうと事件に首を突っ込むのだが……。素人探偵P・モーランと探偵術の講師の間で交わされた書簡で構成された連作短篇集。
生半可な理解と勘違いで暴走するモーラン君にツッコミを入れずにはいられないw。間抜けな推理と行動で周囲を混乱に陥れながらも、何故か事件が解決していくさまが抱腹絶倒。講師である"主任警部"との皮肉に満ちたやり取りや認識のズレも愉しい。
「P・モーランと消えたダイヤモンド」が特に好き♪ -
晶文社ミステリ。
ずっこけ探偵キャラ、好きです。
わたしの頭がついていかないのか、
まったく意味がわからないところもあったけれど・・・
ストーリーがおもしろいか、おもしろくないか、
というより、新しい設定というだけも、読んだ価値あり。
読み進めているうちに、もっと
主人公の実際の姿がすこーしずつ見えてくれば、よかったな〜 -
思ったほどは楽しめなかった。
こういう本は翻訳で読むと面白さが半減してしまう。
5話まで読んだ。
☆きっかけは八方美人な書評
読了日:2010/04/07