cook

著者 : 坂口恭平

• 晶文社 (2018年12月17日発売)

感想・レビュー・書評

[南さんの感想 · 2019年12月31日]

漠然と、｢料理には何かすごい力があるのではないか｣と思っていたのですが、日々の忙しさ、めんどうくさがりな性格ゆえ、食事は外食やコンビニばかり。

そんな自分を変えたいなと思って手に取りました。

｢これは…すごい本を手に入れてしまった…｣と思いながらどんどんページをめくっていました。
作者が料理をして感じたことや気づいたことの感性が、自然と心に染み込んできます。


｢料理は知識ではなくイメージ｣

料理するとなると、｢ネットで調べて、時間や量を計ってきちんとしないと！｣と、ものすごく疲れてしまっていたのです。だからいつまで経っても料理が嫌いだった。

昔、卵と対話できたときのことを思い出しました。(突然ですが。)

美味しいゆで卵を作りたくて、何度もチャレンジしていたけれどなかなかうまくいかなくて。
1度、卵に聞いてみようか。と思って時間を計らずに卵と向き合ってみたんですね。｢もういい？｣と卵に聞きながら。

すると、卵の声が聞こえた。｢もういいよー｣
そのとき初めてうまく作れたのです。うそみたいな話でしょ。ほんとなんです。

これからは力を抜いて楽しく料理がしたいなと思えました。素敵な本です。

[camomint★さんの感想 · 2019年2月22日]

料理が幸せ感に大きく影響するのはそうだと思う。

“貯作業”という言葉もいい。
無心にからだを動かして何かをすることが
人の心を整える。その積み重ねが人をつくる。

即効性と効率ばかりが重視される世の中だからこそ、
こうした感覚は大切にしたい。

[castagnaさんの感想 · 2024年4月15日]

2018 坂口恭平のレシピ本

料理とは何か
料理とは思い出でもある

料理を栄養をつくり出すことなんだから。治療そのものである。

つまり、すべての創造の源が料理なのではないか。

三食作れば、鬱が治る

生きるとは料理である

喜びはどこか遠いところにあるのではなく、料理にある

みんなが忘れかけている「手作り」すること。

つまり、料理をつくる、
ということは、「自分をつくる」ということである。

[chiitarowさんの感想 · 2022年7月19日]

下北沢のタイ料理やティッチャイに置いてあり、パラパラ見始めたら夢中で見てた。これは手元に置きたいと思い購入。載ってる料理を作ったことは１度もない。でもときどき読み返してる。紙の色や質感もすき。

[minamigataさんの感想 · 2022年5月8日]

やってみよう、やってみよう。やれば何か変わる。かわいい料理本のはじまりはじまり。
思想家、坂口恭平が綴る、色とりどりの料理と思索の日々。写真付き料理日記と、料理の起源へと立ち戻るエッセイ「料理とは何か」からなる、詳しいレシピも料理の作り方も載っていないヘンテコで美しい料理書です。

[mishuranmanさんの感想 · 2022年2月20日]

いろいろと突っ込みどころがあるにしろ、料理することの本質がわかりやすく書かれている、と思う。レシピより記憶、は、自分用にしておくにせよ。

[九州産業大学・造形短期大学部 図書館さんの感想 · 2021年9月11日]

九州産業大学図書館 蔵書検索（OPAC）へ↓
https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1376234

[yuimaerz12さんの感想 · 2021年5月11日]

躁鬱病を付き合っている坂口さんの、治療としての料理の記録。料理をつくることが精神的充足をもたらすということは、私も日々実感しているので疑いようもないが、鬱の人が料理を通して気分が良くなってきる記録をみて興味深いと思った。坂口さんはcookブックの作成を勧めていて、私は日々料理をしているので必要ないかな〜と思ったけど、やってみようかなと思った。気づいたことや思いをペンで綴ったり、写真をプリントして貼るのは楽しいかもしれない。あと、次の日のメニューを書いて楽しみにするのも真似したいアイデアだと思った。

[saphireさんの感想 · 2020年5月18日]

料理は生きることの根源、手作りすることの大切さを思い出させてくれた。

[toroさんの感想 · 2020年4月2日]

料理は鬱の最高の治療法っていう話。

料理は人間が最初にはじめた創造。

哲学者ベルクソンは「歓喜のあるところにはどこでも創造がある」と言っています。
僕はこれを、
「歓喜のあるところにはどこでも料理がある」
と言い換えたい。

著者プロフィール

1978年、熊本県生まれ。料理家、作家、建築家、音楽家、画家。2001年、
早稲田大学理工学部建築学科卒業。2004年、路上生活者の住居を収めた写真
集『0円ハウス』を刊行。2008年、それを元にした『TOKYO 0円ハウス 0円生
活』で文筆家デビュー。2014年『徘徊タクシー』で三島由紀夫賞候補、『幻
年時代』で第35回熊日出版文化賞、2016年『家族の哲学』で第57回熊日文学
賞を受賞。著書に『cook』『自分の薬をつくる』『お金の学校』『ゼロから
始める都市型狩猟採集生活』『現実宿り』『よみぐすり』など。

「2022年 『中学生のためのテストの段取り講座』 で使われていた紹介文から引用しています。」