- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796401746
感想・レビュー・書評
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報われないとわかっていてもなお募る想いに押し潰され辿り着いた究極の選択に狂気すら感じたけれど、深く切なく重い恋情が痛いほど伝わってきて胸が軋むようだった。そしてその結果生まれた不安も現実の厳しさとして伝わってくる。男同士の妊娠については、受精卵を大腸に着床させ妊娠出産させることが可能というイギリスの大学教授の見解を知ったばかりなので、妙にリアリティを感じた。生命の誕生にどこまで人の手を入れるのかという倫理的な問題を孕む領域に迷うことなく踏み込んでいく黒崎兄がとても怖い。AZさんの表紙絵、すごく好きです。
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今年読んだ本で一番面白かった。素晴らしい。
短編を連ねた連作。
一話一話が繋がり「背徳のマリア」という大作を形成する。
第一章となる人魚姫の話はネタばらしに荒削りな部分も感じたが、物語の面白さや、彰の一途な愛にねじ伏せられ、荒削りさなど気にならなくなった。
BLとか、普通の男女間の恋愛とか、関係なく面白い。愛とは何か、考えさせられる。BLが苦手な人にも読んで欲しい超力作だ。
上巻は一応、ハッピーエンドで終わるけれど…下巻ではまたとんでもない事が巻き起こる。 -
巻末収録の「背徳のマリア 追慕」の、彰の圭介に対する親友以上の恋慕の描写が物凄く切ない。その切なさがあってこその所業だ、と言うのは、これを読むとじわじわと感じられてくる。
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絶版になっていた作品が、文庫(書下ろしあり)で再販された。
実は、「龍と竜」のリンク作品でもあったりする。 -
なるほど、最早BLじゃないですね
一途すぎて切ないです
読み応え抜群
脇役の安藤が良いキャラしてました