- Amazon.co.jp ・本 (536ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796650755
感想・レビュー・書評
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面白かった!!
歴史&ファンタジー小説
鎌倉時代成立に向けた物語
上巻では
剣道部主将で幼馴染の友恵と武蔵、さらには友恵の友達の弟の志郎が平安末期にタイムスリップするところから始まります。
そして、それぞれがその時代の主要人物として歴史の流れに組み入れられます。
友恵は木曽義仲の妻の巴御前
武蔵は源義経の従者の武蔵坊弁慶
志郎は北条時正の息子の北条義時
それぞれが、なぜ、この時代にタイムスリップしてきたのか?
そして、その時の流れの中で、すでに決められているであろうそれぞれの運命に対してどう対峙するのか
といった展開です。
それぞれは、意外にもあっさり平安時代に溶け込んじゃうのね(笑)
そんな中、上巻では、清盛が逝去し、義仲と巴の息子義高が人質として頼朝の元へ行くところまでが語られています。
下巻に続く..詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まさかのタイムスリップ!!
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学校帰りに大きな木の下で雨宿りをしていた友恵と武蔵。
その近くにいた友恵の友人の弟である志郎。
雷に打たれた三人は、鎌倉時代の別々の場所へ飛ばされてしまう。
教科書にあった歴史は知っているが、細かいことはわからない。その中で三人はどう生きていくのか。
そして互いの存在が同じ時代にあることを、彼らはまだ知らない。 -
友恵、武蔵、志郎の3人は現代から鎌倉幕府創成期にタイムスリップしてしまった。しかも、巴御前、武蔵坊弁慶、北条義時として、それぞれがその時代の主要人物であった。
こういう歴史小説もあるんだなと思った。タイムスリップした後、その時代で年月を重ね自然とその役に馴染んでいく主人公たち。運命には逆らえないという思い半分、その運命から逃れたいという思いが半分。
ドラマチックな歴史小説は面白い。 -
タイトルがとても素敵。
現代から平安時代へとタイムスリップしてしまった三人。
平家物語を余り知らない私でも何とか付いていけました。
どんな結末になるか全く読めません。
何年も積んでいた本なので味わって下巻を読もうと思います。 -
2006年に購入し、2010年に再読。
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この本を手にしたのは前職時代の帰り道。
どこの本屋だったのか、どうして手にしたのかも覚えています。
文庫化されたばかりで、新刊コーナーに平積みされていました。
朝倉卓弥氏は映画にもなった『四日間の奇蹟』の著者でもあり、
文庫本の帯には”『四日間の奇蹟』を超える感動”とあります。
『四日間の奇蹟』が感動的な話であることは耳にしてましたが、
実際に映画や小説を観たり読んだりはしていませんでした。
で、「そんなに凄いのか。。。」と手にしたわけです。
暫らく読み進めてみて、すっかり話に引き込まれました。
なめてかかっていたので、返り討ちに遭った気分です。
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ある日本の歴史を舞台として話が展開されていきます。
私は歴史にかなり疎いので、どこまで史実に基づいているのかはよくわかりません。
所々(特にトモエの最期)で「都合が良いなぁ」と感じたりもしますが、
そうはいっても世界観や展開の力強さ、想像力は素晴らしいです。
その時代の歴史自体がどうなるのかも気になりますし、
登場人物達がどうなるのか、どうするのかも気になります。
自分の壮絶な最期を知っているのと
大切な人の壮絶な最期を知っているのとでは、一体どちらが辛いのでしょうか。。。
距離や時間的に自分のいる場所から遠く離れて起こった出来事は
全てがテレビドラマのような作り物に感じてしまうものですが、
「この世界を生きていた人がいたんだよな。。。」と当たり前の事を再認識致しました。
(まあ、ここまでドラマチックではないでしょうが。。。)
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文庫版は上下巻に別れています。
で、下巻からあるものが発見されました。
Dr.OZの名刺。
前職時代の先輩の名刺です。
人と人との繋がりもこの物語に深みを与えています。
思わぬところで過去の自分に遭遇した事に驚きました。
狭い世の中、どこでどのように繋がっているかわからないものです。
また、いつの日か同じような驚きを得る為に名刺は挟んだままにしてあります。 -
上下巻。
高校生がタイムスリップして歴史上の人物になります。 -
創作歴史秘話。
とはいえ前半部分は明るめに、次第に破滅へとむかっていく武士たちの「今」がよく、書けている -
タイムスリップもののSF歴史ミステリーであるが、運命論の中で人生や意志がどのような意味を持つのか、生き死にのはっきりとした時代背景の中で描写されている。
救いがないような描写も多く、諦観にも似た命題の提示が重たいので、合わない人にはボリューム的にも読み進めにくいかもしれない。ただ、歴史の裏にある一人一人の意志や想いが丁寧に描写されていて、私は手が止まらなかった。