信長

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796651417

感想・レビュー・書評

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  • 「堕落論」の坂口安吾による信長の青年期の物語、父の会社を受け継いだが、ライバル会社や社内抗争に四苦八苦しながら成長する若社長にも見える
    ウツケ者と呼ばれた頃から桶狭間までを、史実に忠実に、かつ生き生きとした文体で描写する
    口語的な文体が信長の若さとマッチする
    青年期を丁寧に書いているので歴史書としても読み応えがある
    先日呼んだ丸谷才一「人魚はア・カペラで歌ふ」で紹介されていたのが読んだ動機、やはり丸谷才一はすごい
    明智十兵衛光秀が2度登場するところが、今放映中の「麒麟がくる」つながりでぞくぞくした

  • この書籍は、超有名な織田信長の普通の書籍でなく、著者の目線と言いますが著者なりの解釈で濃姫を娶る頃から桶狭間の戦いまで書かれています。なので、普通の織田信長読み物と一線離れています。

  • 2008/6/21:信長少年期〜桶狭間まで。安吾の信長はなんでこんなにかわいいんですか……織田信長ってこんなもんさ、とか言っちゃう信長。濃姫相手にですます調になっちゃう信長。というか、これ、みんなどこかかわいい……斉藤道三みたいな舅が欲しいわけです。道三と信長が仲が良くてこっちまでうきうきしてしまう! なんか真面目な文章かいてたと思ったらいきなりぽーんと軽くなるから、安吾の文章って読みにくいって言われているようなんですけど、わたしは全然そういうの無かったです。むしろ、歴史小説=とっつきにくいの枠に当てはまらないんじゃないかな……入門的におすすめしたい。信長だしね!

  • うつけ時代から桶狭間の戦いに至るまでの織田信長を描いた傑作。

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著者プロフィール

(さかぐち・あんご)1906~1955
新潟県生まれ。東洋大学印度倫理学科卒。1931年、同人誌「言葉」に発表した「風博士」が牧野信一に絶賛され注目を集める。太平洋戦争中は執筆量が減るが、1946年に戦後の世相をシニカルに分析した評論「堕落論」と創作「白痴」を発表、“無頼派作家”として一躍時代の寵児となる。純文学だけでなく『不連続殺人事件』や『明治開化安吾捕物帖』などのミステリーも執筆。信長を近代合理主義者とする嚆矢となった『信長』、伝奇小説としても秀逸な「桜の森の満開の下」、「夜長姫と耳男」など時代・歴史小説の名作も少なくない。

「2022年 『小説集 徳川家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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