- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796658935
作品紹介・あらすじ
誰もが「地球にやさしい」と信じてきたリサイクル、そして地球温暖化問題などに、いかに多くのウソがあるかをエントロピーの世界的オーソリティが明らかにした、環境問題に関心をもつ人にとって必読の名著。
感想・レビュー・書評
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本書は、現代における環境保護「運動」=「作られた」リサイクルがいかに不自然なものであり、本来の地球を救うという目的からいかに乖離しているかという点を指摘した本である。
リサイクルをすること自体が大切で、そのリサイクルにどういう意味があるのかは二の次であるというのは、たしかに不思議な話である。
事例として挙げている、古紙回収ではリサイクル自体が目的になっている話や、利益度外視で始まった牛乳パックの回収が結局有機溶剤や電力を使っていて地球に害を与えている話とか、リサイクルするから使っても問題ないと使用過多になってしまった資源の話など、興味深い話が多い。
そもそも地球温暖化を強くいい出したのが原子力発電を推し進めたいフランスだというところで不信感はあるし、氏の理論に反対している専門家がその研究と称して補助金をもらっているのだから果たして信用できるのかどうか。
だからこそ、著者の主張は至ってまっとうな話に感じるのだろう。
(著者の提唱する「地球温暖化のエントロピー理論」はとんでも理論であるがこれとそれとは別である)
また、環境保護系の本をほかにも2冊ほど読んだものの、それらの本では地球温暖化は二酸化炭素が原因であるというのは自明である前提に立ち、その根拠をまったく示していない。そんなんではそもそもその「自明」に疑問を持っている人は納得できません。その点、本書ではそういった基本的なこともきちんと説明されていて、事実かどうかの判断はできないが著者の主張は理解できる。
結局、環境保護運動の目的が、地球環境の保護であるのであれば、例えば空き瓶回収や古着屋のような古いリサイクルは積極的に行うべきだし、地球に害を与えかねない化学薬品や電力を過剰に使う「作られた」リサイクルは行うべきではないのではないか、ということだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前半はまだ良い。検証が難しい・不可能なことも書いてあるが、主張も概ね筋が通っていると思う。
後半は、現在では通用しなかったり、明らかに間違っている・筋の通っていないことが多い。著者の専門でもないようなことを引用出典も無しにさも普遍の真理のごとく書いてあったりする。
あとは、個人的な感想、著者の言葉遣いが気に食わない。嫌いだ。(槌田節?だとか呼ばれてるそうだが…)読んでいていイライラする。
残り2割ほどを残しているが読む気はない。 -
○環境にやさしいといっているが・・
○「牛乳パックは、ゴミ焼却場で燃やそう。」と主張する。
リサイクルすると、たとえバージンパルプを
使用していようと、コストが高く、採算に合わない。
ラミネート加工をしたことが問題であり、
それを剥がすのに加工費がかかる。
採算に合わないものをリサイクルすることは、
経済法則にあわない。
また、ボランティアが、回収業者を駆逐することになる。
「牛乳は、牛乳瓶のほうがよい。」
○「安全な食べ物はない。」
○塩素系の農薬、ビニールについて -
少なからず衝撃を受けた
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グローバルという言葉のかかる問題は政治がらみなので要注意、という考え方は目から鱗。