シャトゥーン ヒグマの森 (宝島SUGOI文庫) (宝島社文庫 C ま 1-1)
- 宝島社 (2009年6月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796669030
感想・レビュー・書評
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にわかには信じがたいね。
『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』『七帝柔道記』で存分に楽しませてくれた人が書いた小説とは。
ストーリーありきなのか、設定や場面描写、人物描写に粗が目立つ。小説だからヒグマの怪物化はまだいいとして、研究者たちを庸劣化しているのはいただけない。マイナス40度近くの気温や積雪を甘く見すぎているのも。
濃情でタフな女を据えたかったのだろうけど、これじゃ通り越して超人だ。怪物対超人を書こうとしたわけじゃないでしょ。
面白くなりそうなのに、違和感、呆れの気持ちが強くなっていくのは残念。
─ここから感想外─
もうさ、バキのジャックでも登場してやっつけちゃいましたエンドでどうかな。やられ役になったジャックなら負けるかもしれないからピクルか、雄ちゃんで楽勝だ。そう思っちゃうぐらい漫画あるいはB級モンスターパニック。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
以前勤めていた会社で、先輩に「面白い本を貸して下さい」と言ったらこれがきた。
正直、どこが面白いんだ?!と思った。決してこれはストーリーにケチをつけているわけではなく、読むのがとにかく辛い話でしかなかったから。
ただただ、ヒグマに人間が食べられているのを読み続けるだけの話。グロテスクというほどではないけど、とにかく食べられている人の心情描写が続く。私にはちょっと、いや、だいぶ無理だった。読んでるこっちが痛くなる。そういう意味では、完成されているのかもしれないけれども。
あと「このミス」ですけど、あんまりミステリーっぽくない。まぁ、そこまでミステリーらしいミステリーが好きってわけじゃないから、そこらへんはどうでもいいんだけれども。