悪霊の棲む部屋 (宝島社文庫) (宝島社文庫 C と 1-3)

著者 :
  • 宝島社
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (415ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796683661

感想・レビュー・書評

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  • 設定は面白い。
    人間には支配しきれないあやかしと、何かを得れば何かを失うという明快な決まりごと。
    言い伝えられてきた約束事が途切れたとき、再びあやかしは活動を始める。
    おのれの思うがままに・・・。

    登場人物も物語の展開も、いまひとつ物足りない。
    描ききれていないのか、それともあえてまとまりのない描写にしたのか。
    妙に細かな描写があると思えば、いきなりざっくりとした感じになってみたりと、読んでいて落ち着かない気分にさせられた。
    「このミステリーがすごい!」優秀賞を受賞しての2作目だという。
    ホラー小説としての狙いはわかるけれど、もう少しだけ物語からにじみでる恐怖感がほしかった。

  • ミステリーとホラーの融合は物語が破綻すると思っているのですが、塔山さんの作品は別。
    『人喰いの家』がかなり面白くて読了2冊目。
    独特な文体に違和感ありましたが、巻末の解説によるとわざとだったとは!
    登場人物も、所謂「完璧な人」が全くいなくて、逆に新鮮!どこか抜けていたり卑怯だったり臆病だったり…リアリティありました(笑)。
    『人喰い…』では蠱毒を、そして本作では管狐を教えてもらいました。土着的で怖すぎる(^^;;
    私はこのテのホラーが最も怖くかつ好みです。
    好みがわかれる作品のようですが、私はおおいに「アリ!」です☆『毒殺魔の教室』も読んでみます。
    家、部屋、教室…S.キング『シャイニング』に代表されるような箱もの作品が大好きです❤︎

  • 第一章は期待できる感じだったのですが…。
    鬱屈した人間の描写が長くて、恐怖感がみるみる減少していき。
    かといって人物描写が面白いわけでもなく…。
    非モテとか不倫とか紋切型で…。
    主人公が祟りとは直接関係のない第三者的な立場だったのも、怖さを感じなかった原因かな。
    とはいえ本を放り投げたく酷さではなく、退屈はせずに最後まで読めました。

  • 悪霊の怖い話かと思い、恐る恐る読み始めたが
    その他の人間模様が多く書かれており飽きることなく楽しく読めた
    横道に逸れたかと思いきや いつの間にかちゃんと元に戻って
    話の流れもスムーズ 私好みの文章だったよう
    最後の関係性は?

  • 怖い。人間の弱さなども描かれているが、人の力の及ばない所での恐怖は大きすぎる。

  • とあるビジネスホテルの1室で起こる不可解な出来事。そしてこのタイトル名。もう読むしかないでしょ!と期待を胸に手に取る。完全に憑き物メインの心霊ホラーかと思いきやそう来たか。いい意味で裏切られたこの伝承・伝奇ホラー…いや、ホラーというよりミステリー・サスペンス色のが強いかも知れない本作品は僕を大いに楽しませてくれた。後半より災いの謎が紐解き始め、読み手に疾走感を誘うがオチはどうしても勘づいてしまう。ブルっちゃう程の怖さは無いが安定して楽しめます。でもタイトルは文庫化前の『705号室』のがやっぱりいいですね。

  • 「このミス」の文庫だけど内容は完全にホラー。
    日本の伝承やしきたりを絡めつつ、超常現象が主にホテル内で起こる話で、物語は良くできてるし、ラストもホラーっぽくて良い。
    が、地の文が独特…というかあまりにも冗長で読みにくく(特に心理描写で顕著)、狙って書いたなら確実に失敗している。

  • 大当たり!!
    初作家にしてこの引き!最高です。
    読みたかった話がここにありました。
    タイトルはホラーっぽいけど背表紙にはこのミス大賞、迷いつつ手に入れた結果、ド直球のホラーで大感激。
    舞台がホテルっていうのも好み、その後にある家族の因習話への流れにうっとりです。

    ミステリー作家さんのようですがこれの他にはホラーを書いていないのか興味津々。

    書店の棚からの偶然の出会い本、これだから本屋通いはやめられない!!


    大満足です。

  • これは…ミステリというよりもオカルト?
    書ききれなかったのか、そういう作風なのか、まとまりなくダラーっと進んで終わる。物足りなかった。
    短編なら…

  • 【あらすじ】
    1泊7,000円、都内にあるビジネスホテル・ホテルリバーサイトには、使用禁止になっている「705号室」がある。新しく支配人に就任した本城は、利益向上のため部屋を改装し、十数年ぶりに予約をとることにした。改装中のある日、デリヘルの運転手が、店の娘が行方不明だとやってきて―。宿泊客やデリヘル嬢、支配人、客室係など、「705号室」にかかわった者たちに、次々と災いが襲いかかる。

    【感想】

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著者プロフィール

1962年、千葉県生まれ。第7回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞を受賞、『毒殺魔の教室』にて2009年デビュー。

「2020年 『甲の薬は乙の毒 薬剤師・毒島花織の名推理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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