- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797333442
感想・レビュー・書評
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図書館
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20140906
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「リング」でおなじみ鈴木光司氏の骨太かつ、ロジカルな教育エッセイ。日本人としては珍しいほどの確信に満ちており、読了後には読者の背筋も伸びる。
しかし本著は親が「なぜ勉強させるのか」の問いには答えているが、子供に「なぜ勉強するのか」という事を考えさせるには、目線が高すぎなのではと思った。 -
まさか、この人がリングとかのホラー小説家の人とは知らず、ジャケ買い。
アメリカの博士号をもっている人は、自分の専門分野が2-3ある。
この人自身が慶応の哲学系のゼミ出身など、偏った知ではなく、総合的に学ぶ力についてうまくまとめられていた。
また、勉強することで人は自分なりの正しい判断ができるようになることが、脳死の例を使って書かれている。
体が死んだらそれは死なのか、しかし、脳はまだ生きているのだから生なのか。
はたまた、生ととらえていても、もしその時自分の家族が危篤になり、移植が必要になった。
その時、今まで生きた対象として捉えていた、脳死状態のひとに移植提供をお願いするのか。。
本質的な学こと、そして学んだことを活かすことについてかかれた良書。 -
勉強の目的はリテラシー能力を高め、社会をよりよくすること。
理解力、想像力、表現力を養うのが勉強の本質。これらが将来有効となる。
主張に対する具体例の中で同意できないものがいくつかあった。受験戦争を勝ち抜いた代表者としてホリエモンがあがっていて、彼の挫折は本物の教養を身につけていなかったこととしている。
正しい学習法の中で、作文教育批判に対する著書のやり方が紹介されているが、本当に作文が苦手な子供に対して「一行目を君らしい個性のある文にしてごらん」とアドバイスれてもフリーズは解除されはしないだろう。英会話は目新しさはない。
様々な学問を横断しているし色々な事象に精通していると思われ、その本質を捉えていると思う。
但し、全体的には既知の事柄であり星三つ。 -
シンプルなタイトルで、1〜2時間程で読めてしまう程ページ数も少なく、読みやすかった。が、肝心の「なぜ勉強するのか」に対しての答えである、「理解力」「想像力」「表現力」を豊かにする為という主張の具体的な根拠には、納得しがたいものがあった。科学的な記述で説得しようとするのだが、信憑性に欠け、煙にまかれてる感じがして腑に落ちない。しかも、それらのテーマが前半部分で終わっている様な印象を受け、どストレートなテーマだけに、真っ向勝負でもっと掘り下げて欲しかった。
しかし、後半部分は駄目だという事はなく、「日本は母性が強い社会」「理想としての武士道は常に失われ続けていた」という所は、ヤンキー達の持つ幼児性と、程度の低さ、個としてのアイデンティティのなさが生んだ、(理想とは反した)集団としての自由度のなさ、そして迷惑被りながらもそれを許容している日本社会、という構図と重なり(日本人の元ヤン好き具合は異常)、なるほどなぁと思った。 -
•「理解力」「想像力」「表現力」を身につけるため
•個々人が自分の考えをもちよりよい解決、判断、選択をできるようになることで社会全体がよい方向に進むようにするため
•Q&A形式で読みやすく書かれています
•『UFO」は存在するのか? 猿は言葉をはなせるのか? といった設問に対して論理的に考える例をしめしています→わかりやすい
•大変よみやすいです。
—この本に書かれていることも、正しいことなのか考えることが大事ですね。 -
なぜ勉強をしなくてはならないのか?
考えてみるとなかなか浮かんでこない。
子供に「なぜ勉強するの?」と聞かれて、
上手く説明できない方、
日々勉強する必要がないと思っている方、
是非読んでいだたきたい本です。
情報が溢れている現代社会に、必要なことも教えてくれます。 -
日本人はこういうものだと決め付けているかんじや、男性的・女性的といった考えを多用しているかんじに馴染めなかった。
でも、鈴木さんは膨大な勉強量を経て、うやむやにではなくはっきりと自分の立場を提示している。そしてこれは多くの日本人にとってかなり勇気のいることだと思う。
鈴木さんの世界の捉え方が自分に馴染まないものであっても、教育に対する考え方には本当に共感した。
以下引用↓↓↓
勉強は、小金稼ぎのテクニックを身につけるためにするものではありません。「理解力(読解力)」「想像力」「表現力」の能力を養って、世界を覆う膨大な量の情報を取捨選択し、世界に共通なものさし(論理)で判断し、勝ちあるディスカッションによってそれぞれの立場を戦わせ、よりよい解答を発見する可能性をほんのわずか高めることに、勉強の目的はあります。
なぜ勉強するのか・・・・・・。答えはおのずから明らかになります。
人類の進歩に貢献するためなのです。