ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。 (SB文庫)
- SBクリエイティブ (2008年3月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797345278
作品紹介・あらすじ
ちょっとしたことにも動揺してしまう神経質、臆病、引っ込み思案な人(The Highly Sensitive Person=とても敏感な人)、この本は、そんな敏感すぎるあなたのために書かれています。とかく「タフさ」「押しの強さ」「抜け目のなさ」が求められる世の中で、生きにくさを感じる繊細・過敏な人こそ、実は、天賦の才能に恵まれた特別な人なのです。そんな彼らが「繊細すぎる自分」と折り合いをつけ、より良く生活していくためのアプローチを紹介します。
感想・レビュー・書評
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インターネットのニュースサイトでHSPのことが紹介されていて、その流れでHSPの自己診断テストをやってみたのがきっかけでこの本を知りました。
HSPとは「Highly Sensitive Person(非常にセンシティブな人)」を略したもので、敏感な神経を持つのは人間の正常な特徴のひとつであり、全人口の15~20%もの人に見られるといいます。
日本ではあまり聞かない言葉ですが、アメリカの方では流行語にもなったほどにメジャーな言葉だそうです。
敏感さ、繊細さ、感受性が強いというのは、時として神経質とか、臆病とか、引っ込み思案などと言われてしまうことがあります。
そんな風に言われてしまったら、自分は劣っているんじゃないか、場合によってはおかしいんじゃないかと自信を喪失したり、自己嫌悪に陥ってしまうことさえあります。
現代社会では肉体的にも精神的にもタフであること(場合によっては鈍感であること)が求められがちです。なので、HSPの居場所はどんどん無くなっていっています。
ですが、HSPがいなければ人間社会は成り立たないのだと著者は主張します。
思慮深く状況をチェックし、性急かつ衝動的に人々が暴走しそうになった時の歯止め役になる。
普通の人では気付かないような微妙なサインに気付き、問題解決するよう努力する。
建設的な方向へ社会のエネルギーを持って行こうとする。
これらはHSPだからこそできることだそうです。
HSPであることを欠点と思わず、大事な個性として上手に活かして生きやすくするためにはどうしたらいいのか、それについて考えるために書かれた本なのです。
この本の中にもHSP自己診断がありますので、
HSPの可能性ありとの結果が出た方は是非一読することをおすすめします。
きっと、悩みを解決するヒントが得られると思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「敏感すぎる」など自分自身があてはまる部分がある人にとっては救いとなる内容です。
でも、どうも文章が読みづらく飽きてきます。 -
随分前位に出た本だけれど、最近発達障害の勉強会でHSPを学んで、図書館から借りてきました。
聴覚過敏とか、疲れを感じやすいとか、ASD(自閉症スペクトラム)の過敏性と通じると思う。
感覚過敏の人たちの、人生の歩き方。 -
敏感さ=内向的、人見知り、傷つきやすい
HSPの特徴
・間違いを指摘したり、間違いを避けることに長けている
・とても良心的である
・深く集中することができる(まわりに気を散らすものがなければ)
・慎重さ、正確さ、速さ、小さな違いを見つけることなどが必要とされる仕事が得意だ
・自分個人の考えについて思いをめぐらせることが多い
・学んだと気づかずに学んでしまっていることがある
・まわりの人の気分や感情に大きく左右される
攻撃的な社会でも、戦士だけではなく相談役が必要
「敏感さ」と「人見知り」は混同される
天職に就いてお金を課せずには「自分の喜び」と「世の中のニーズ」との接点を探すこと
敏感さ故に苦しんできた人、そんな気質を活かして自分らしい道を見つけた人など、いろいろな事例を交えながら、よりよく生活していくための方法を説明しています。著者の知るHSPの人の生活事例、心理学や脳や遺伝子の話など、内容が多岐に渡っています。
HSPとは何なのか全く知らない状態で詳しく知りたいという人にとっては助けになるかもしれません。自分の性格に長年悩んでいて、あるときHSPの本に出合って思い当たる点があり、自分がどんなことに気を付けたらいいのか端的に知りたいという人にとっては、話が冗長で読みづらい印象を受けました。 -
著者はユング派の分析家。個人的につまらないと感じ、途中から流し読みにした。
最初に「あなたはHSPか?」というテストがあり、質問の内12個以上に「はい」だとおそらくHSPらしい。「はい」が1~2個でも、度合いが極端に強ければ、HSPかもしれないと書かれている。
結局、HSPを明確に定義できていないのだ。著者が気ままに「HSP認定」を行っている気がしてならない。
それであるにもかかわらず、そこから先は、「HSPは~だ(断言)」という論調で進む。
かつ、著者の思考は拡散的で、話がちっとも収斂しない。「自分のマキャベリに出会う」とか、自己満足的な説明に終始している。
末尾の10数ページに、とってつけたようにユングとフォン・フランツの説を引っ張ってきて、上滑り間が半端ない。
随所に「リフレーミングする」というキーワードを多用しているのだが、よくよく読んでも、リフレーミングできていない。
総じて、誰にとっても役に立たない本になっていると思う。 -
まだ読み途中。
HSPの本はこれで3冊目?内向型の本と合わせると6冊目くらい。
自分がHSPだと分かったことで、どれだけ救われたか。どうすればHSPが生きやすくなるとかそいう方法論は二の次で、自分の抱えていたこと、感じていたこと(不運にも周りに誰も理解してくれる人はいなかったし、私も表現の術を身に着けていなかった)の辻褄がすべて合うことの衝撃。
「刺激に敏感」
これで、過去のすべての違和感(というかほぼ黒歴史)説明がつく衝撃。
そして私の生家では子の特性に誰一人気を留めてくれる大人がいなかったという、改めての衝撃。
すべてがすっきりして、これで、これから、自分を癒やしていける、気がする。 -
●5人に1人はHSP、動物も同じ。
●欠点ではなく長所、すべての動物に一定の比率で含まれているのは、種の中に、常に微妙なサインを察知するものがいると便利だからではないだろうか?
●臆病な子供の体を調べてみると、脳内にノルエピネフリンが多く分泌されていることがわかった。ノルエピネフリンとは神経の高ぶりに関連している物質で、脳に起きるアドレナリンと言えるものだ。また常にコルチゾールを多く含んでいた。コルチゾールとは、神経が高ぶっていたり、警戒しているときに分泌されるホルモンだ。
●右側のおでこの方が冷たい、つまり右脳の活動の方がより活発である事を発見した。
●深層心理学者の中で、ただ1人「敏感さ」についてはっきりと述べているのは、深層心理学の創始者カール・ユングである。
●状況をリフレーミングする。その状況の中で親しみを覚える部分はなかったか、今までに同じような状況でうまく対処できた事はなかったかを思い出してみよう。
●自営業はHSP向きの仕事スタイル
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【読んだ目的・理由】HSPについて勉強したかったから
【入手経路】買った
【詳細評価】☆3.9
【一番好きな表現】「もっと明るくなれば」などという余計なおせっかいは無視しよう。社交のための社交は他の人に任せて、自分の得意分野を大切にしよう。おしゃべりが得意でないなら、自分の静かさを誇りに思おう。逆に、気分が変わって外交的な自分が現れたら、多少ぎこちなかったり、ばかばかしく思えても、やりたいままにやらせてみることも大切だ。
誰でも自分の不得意分野に手を出すのは億劫なものだ。あなたは「美徳」の一片を持っている。あらゆる美徳を持とうなんて思うのは傲慢というものだろう。(本文から引用) -
途中中だるみがある文章
これなら科学的に研究が進んでほしいな