1分間ピケティ 「21世紀の資本論」を理解する77の理論 (1分間人物シリーズ)

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  • SBクリエイティブ
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797383409

作品紹介・あらすじ

本書は、ビジネス界の巨人のメッセージを紹介する「語録集」シリーズです。世界のカリスマたちのメッセージを通して、一流の働き方や生き方、考え方のノウハウを学ぶことができます。ほんの1分で、1つのメッセージとその解説を読み終えることができ、毎日の仕事に活かせるようまとめられています。

シリーズ第11弾は、"いま世界で最も刺激的な経済学者"=トマ・ピケティを取り上げます。22歳でマサチューセッツ工科大学の助教授となり、30歳でフランス最優秀若手経済学者賞を重賞、現在はパリ経済大学教授を若干43歳で務め、著書『21世紀の資本』はアメリカでは2014年春の発売以降、半年で50万部(累計100万部超)のベストセラーとなり、世界経済のあり方、これまでの経済学を覆す新たな理論は、多くのビジネスマンに気付きを与えてくれます。

本書では、ピケティのやや難解な言葉を抽出し、噛み砕いてわかりやすく解説していきます。通勤電車の中や待ち合わせのときなど、いわゆるスキマ時間の1分を活用して、ビジネスや人生に気付きをくれるピケティの資本論をザックリとマスターすることができます。


<言葉一例>
「技能と技術革新の追いかけっこで労働所得が決まる」
「勝ち組・負け組は、保有する資本の量でl決まる」
「富の格差は止めなければならない。資本はさらに集中度を高め、貴族支配時代に近づいている」
「勝ち組・負け組のふるい分けはすでにはじまっている。行動を起こさなければならない」
「資本主義はすばらしいが、富の格差は拡大している」
「これまでの経済理論は、富の集中を加速させ、役に立たなくなっている」
「『ロミオとジュリエット』にも貧富の格差があり、それが悲劇になっている」
「驚くような経済成長率は、先進国に追いついた時点で終わってしまう」
「2100年には、ヨーロッパの18世紀からベル・エポックまでの水準に格差が上昇する」
「格差の構造を一変させたのは、相当部分が20世紀の世界大戦だった」

感想・レビュー・書評

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  • ここ最近の日本の停滞感を理解できるかと思って読み始める。読みながらスルーした経済用語はたくさんあるが、なんとなくピケティの主張というか考えを知ることができた。
    資本形成のために日々情報収集して学ぼうと言う気持ちが強くなった。

  • ピケティをこの本で初めて知ったが、彼の語る「21世紀の資本論」がかなり興味をひかれた。
    原書を読んでいないからなんとも言えないが、本書はかなりまとまっていてわかりやすい。多分要点をよくまとめられているのだと思う。
    まず富める者から裕福になっていく、がうまくいかなかった理由。資本の増殖のスピードの方が実態経済であるGDPより早く大きい、というのは、感覚的にはそうだろうなあ、と思っていたが、それを計算したというのだから、すごい。
    累進課税の強化については、どうしてもタックスヘイブン問題の解決なしには語れないが、やはりピケティもその現実的な解決策を示していないのは少し残念。
    タックスヘイブン問題はやはり解決できないのだろうか……いや、そう簡単に解決できるのであればきっとやっている。多くの人が反対しているのに世界に戦争がなくならないように、タックスヘイブンも、多くの人が望んでもなすことは難しいのだろうか。

  • 21世紀の資本のエッセンスを短時間で知ることができた。1番印象に残ったのは資本所得シェアの考え方。
    3割の国と8割の国があったとしたら、言い換えると労働所得のシェアが7割と2割で、後者は圧倒的に格差を感じることが大きい国である。

    資本の稼ぐ力>労働の稼ぐ力が前提としてあるので労働者が汗水かいていくら働こうとも資本家が遊んでさらに稼いでるのでは格差を感じ不条理と思うことだろう。

    このように考え方やピケティさんの言いたいことは分かるのだがいかんせん根拠となる計算式の詳細の理屈がこの本では理解出来ないので実際の原典を読むかネットで調べる必要あり。ただ入口として良い本です。

  • なんとなくピケティの主張を知る。

  • ・読書時間:77分
    本のタイトルの通り、1章1分で読めます。早い人は1時間無いくらいで読み終えられます。77項目があるので、77分で読めます。通勤時間やちょっとした休憩時間に1項目読むだけでも良いと思います。

    以前、感想文で残業について書きました。私の様に雇われる側も会社に求めてばかりではだめです。この本には、会社側・雇われる側でどのような形でお金が生まれているか書かれています。77項目ありますが、細分化されており、各項目につながりがあります。1項目を理解して次の項目を読むと、その項目ごとの理解がより深まっていきます。

  • 一世を風靡した「21世紀の資本」は、600ページを超えるボリュームだったので、読むことはできず。
    それでも、以前から r>g (資本収益率 > 経済成長率)の考え方には興味があったので、読ませていただきました。
    やはり、額は本当に微小であっても、「r」の側に自分のお金を持って行く投資を行うことの大切さを改めて感じました。
    この「1分間 シリーズ」は、他にも多数ありますが、どれも本当にちょっとした空き時間に読み進めることができますね。
    文章もシンプルであるにもかかわらず、濃厚であることがステキです。
    ただし、このシリーズ。ページ内の半分が余白なレイアウトですので、これであればさらにページ数を半分にして価格を下げるとか、あるいは余白分にさらなるエッセンスを盛り込む(それでも「1分間」を名乗ってもよいと思います)あたりを考えていただければなおよいと思います。
    付箋は12枚付きました。

  • メモ

    トリクルダウン 富めるものから富んでいけばやがて全体を潤し、格差はなくなるという仮説。(格差は広がっていってしまう)

  • よくわかった

  • 繰り返し書かれていることや、真新しいことはないかもしれないが、入門書として個人的には良かった。
    人口を10%の富裕層、40%の中間層、50%の貧困層で分ける。総所得は富裕層が50%、中間層が30%、貧困層が20%の割合で占めている。資産を持つ者がますます富む。とにかく資本を持ってる者が収益を得るという話で、では資本を持つにはどうすれば良いかを考えさせられた。富の再分配ができるようになれば良いのになと思いつつ。

  • 1年前からピケティ、ピケティとやたらブームになっており、私もr>gつまり資本収益率>経済成長率の話ぐらいは把握していたのだが、詳細はよく知らなかった。r>gの式で結局言いたいのは、お金持ちつまり資本家の資本は、労働所得者(資本家以外)による経済成長よりもお金を多く生むということで、これは貧富の格差の固定化を表しているということが理解できた。また政治家は資本家からの献金などもあり資本家を優遇してしまうのでなかなかこれを覆すのは難しいという。累進課税や多額の遺産相続などにもっと税金をかけることが解決策の一つ。

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著者プロフィール

株式会社ナレッジクリエイト代表取締役
経営コンサルタント

1982年東京工業大学「経営工学科」大学院修了。富士フイルム株式会社を経て、90年に日本総合研究所に移り、主任研究員として民間企業の経営コンサルティング、講演会、社員研修を多数手がける。2003年より芝浦工業大学大学院教授、08年より同大学院客員教授。現在、株式会社ナレッジクリエイト代表取締役。専門分野は、経営戦略、戦略思考、プロジェクトマネジメント、ロジカルシンキングなど。
主な著書に、『持たないで儲ける会社』 (講談社+α新書)、『1分間ドラッカー』、『1分間コトラー』『1分間ジャック・ウェルチ』(以上、SBクリエイティブ)、『ゼロから始めるプロジェクトマネジメント大全』(大和書房)、『問題解決フレームワーク44』『戦略決定フレームワーク45』(学研パブリッシング)、『ポーター博士の「競争戦略」の授業』(かんき出版)など著書120冊以上。

「2015年 『伸びる会社の社長の条件50』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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