りゅうおうのおしごと! 5 (GA文庫)

著者 :
  • SBクリエイティブ
4.39
  • (42)
  • (23)
  • (12)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 384
感想 : 24
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797390094

作品紹介・あらすじ

「アーロハ―♪」
遂に始まった八一の初防衛戦。挑戦者として現れた最強の名人と戦うべく常夏の島を
訪れた八一だったが……なぜか弟子や師匠までついて来てる!? 一門(かぞく)旅行!?
おまけに銀子と夜の街でデート!? そんなんで名人に勝てるのか!?
あいと天衣、そして桂香のマイナビ本戦も始まり、戦いに次ぐ戦いの日々。誰もが傷
つき、疲れ果て、将棋で繋がった絆は将棋のせいでバラバラになりかける。……だが、
「もう離さない。二度と」
一番大切なものに気づいた時、傷ついた竜は再び飛翔する――!!
将棋という名の奇跡に最後の審判が下される、激闘の第5巻!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 初の龍王防衛戦、初戦がハワイで行われる。並行して、あい、天衣、桂香のマイナビ本戦。名人に負けてボロボロになって、さらに何かが見えてくる過程がとても良い。そして、勝つ。勝たんと面白くない。確かに無双もいいとは思うが、小説的に”良い敗戦”というのはあると思う。読んでて嫌になる敗戦でないのがよいと思う。銀子のもやもやっぷりが面白い。

  • 思わず手に汗握る熱い展開。序盤で一度ドン底に落ちてからの終盤の大爆発だから余計にドラマチック。最終的な結果を観戦記という形で読者に提示するのも、これまたニクい演出。これは購入リスト入り。12巻まで買うとなると思わぬ出費だが、まぁいいや。
    (因みに、各章のタイトルの趣向は「盤上のファンタジア」で漸く気が付きました。)

  • [
    チカラを尽くして戦った者だけが、自分の力で何かを勝ち取った者だけが持てる、この世で最も固い決意と自信を込めて。
    『報われない努力はない。それを証明するために戦いました』
    ]

    桂香さんほんと素敵。そして銀子ちゃんの不憫さ、、
    今回はシリアス多め、というより将棋してる。この作者の将棋愛には毎回感心させられる。最後の審判問題とか、初めて知ったよ。
    そしてあとがき読んで、本当に良かったと思った。

  • 八一の竜王防衛戦がついに始まった。名人の「奇跡の一手」に苦しめられる八一は、為す術も無く三連敗を喫してしまう。やがて精神的にも追い詰められた八一だけでなく彼を取り巻く誰も彼もが傷つき、姉と弟、師匠と弟子の絆がぼろぼろになっていく。絶体絶命の状況で八一を救ったのは、一門の姉桂香のひたむきな想いだった…。ページを捲る手が止められず一気読み。将棋を通じて深まる家族の絆に涙が止まりませんでした。そんな中でもちょいちょい挟まる『くすぐり』に笑いを誘われる回でもありました。あー良かった。次の展開が楽しみです。

  • 中盤の緩急がバチバチに嵌まってて凄かった。桂香さんが自分を差し置いて年下の兄のために流した涙から、八一があいにデレるシーンまでの落差よ。ライトノベルならではの味ですね。

  • 本についているあらすじだけを読むと、ゆるめなラノベらしいお話かという印象だけれど、実際読むとかなりシリアスな展開で八一のスランプが心苦しい。
    自分を見失うような場面もあり、心に刺さる内容。
    そんな八一を支える幼きあいや一門(かぞく)達。
    胸熱なお話でした。

  • この巻はよく泣けました。

  • ライトノベル

  • 現実の将棋村はひどいことになっており名人もとい永世六冠の背中も煤けているが
    それと将棋の面白さは別だよね
    たぶん
    今巻は竜王戦を通して主人公がらしく活躍する話
    どうみてもメインヒロインは桂香さんでありながら
    ちゃんと中高生向けにも掛かっていて技の上達が素敵
    名人の描写も良かった

  • クズ竜王が、九頭竜王になった瞬間。
    それにしても将棋の神様は本当にすごい。

  • ◆プロ棋士を舞台としたライトノベルの最高峰。竜王位防衛戦を描く第一部完結巻は、エンタメにおける「溜め」の重要性をこれでもかこれでもかと見せ付ける。慟哭と惑乱の中で見つけられた光は神々しい◆

    放心状態で読み終えたのは、最終巻(これは嘘)に相応しかったから?。そして、お話を盛り上げるためには、注力すべきところに注力するためには、あえて書かない部分が必要なのだなと感じさせる第五巻である。

     そもそもあの「一局」を描くための、敗戦であり、笑いであり、あい・天衣・桂香自身の対局であった。その溜めが見事に奏効した印象が強く残る。

     ところで、個人的に読後にここまで放心状態になったのは、「大甲子園」(水島新司著)の明訓対青田の試合以来かも。もっと、将棋のことが判っていれば、もっと楽しめたかもしれないが…。

     ところで、3巻の「マイナビ女子オープン」予選で八一とネット生放送の解説・司会を担当した鵠記者(=〇〇〇棋士)。幼女ネタで悪乗りした女性の本音というか、八一との関係が、こんなところでこんな風に開陳されるとは…。あい・天衣コンビを見る隠された想いを思うと…。

  • 久々に小説を読んで泣いた。
    188Pは卑怯でしょ……

  • まるで最終巻のようなノリだった。

  • 八一の初防衛戦。ぼろぼろになってしまったけど、天衣と桂香さんのそれぞれの対局が大事なものを気付かせてくれて… もう手離しちゃだめだからな!八一はひとりじゃない。ちょっと泣きそうになった。大人の思惑をはじき飛ばす、悪の竜王の見事なお仕事でした。観戦記者の鵠さん、あの人だったんだ。

  • ハワイで竜王戦第一戦が始まり、名人との対決が始まった。
    八一は自分の得意戦法である一手損角換わりを名人からしかけられる。
    勝てる糸口が見つからないまま、3敗し、周囲にいら立ちをぶつける八一。
    ひどい言葉をぶつけられ、それでも師匠を信じる雛鶴あい、弟弟子を心配し、自分の将棋で道を示そうとする清滝佳香。
    北陸のあいの実家、ひな鶴で4局目の壮絶な対局が始まっていく。

  • 夫が購入したのを読み。
    一気に読んだ。面白かった。

    ・銀子の可愛さ
    ・天衣は影が薄くなってきてるが、その中で姉弟子のあいに気を使ったり、八一を想ったりと奥ゆかしい一面が。
    ・桂香さんはもうもうなんともいえずいいよねー。まさかのジャイアントキリング。私のようなおばさん世代はもうこの人に感情移入してしまう
    ・追い詰められた八一が、はじめて名人の顔をまじまじみて、名人の姿の描写がされるシーン、生活感や年齢がにじみ出た普通の人間なんだ、ということがわかるシーンがよかったな。
    ・くぐいさんの可愛さがわかる終盤と感想戦。

    ・才能もなんにもかなわないけど、自分が持ってて相手が持っていないものは、大切な人との絆だった、っていうのがいいね。

    ・「あの子が傷つかないよう守ることは、私たちにもできます。けれど親というものは、どうしても子どもを守ってしまいます。子どもが転んで泣けば、手を貸して慰めてしまう。転ばないように最初から手をつないでしまう。そうやって成長するのに必要な、痛いことや悔しいことや辛いことを遠ざけてしまうのです。(p226)

  • これも4巻までは電子書籍で読んでいて、感想を書くのは初めて。将棋は自分では指さないものの、同世代の谷川ファンで、新聞の将棋欄はよく読みますし、棋戦は時々見ることもありましたので、この物語はとても楽しんで読めました。
    この5巻のラストはいかにも「最終回」感があってちょっと寂しかったのですが、どうやらまだ続くとのこと。ほっとしました。ただ、八一が強くなりすぎてしまったので、これからどうするのかな?その辺がちょっと気になるところです。

  • 星5じゃ足りない。熱い!!!

  • おぉ、ちゃんと完結した。めでたしめでたし。
    どんな音だったのか。
    明らかにならないうちに聴こえなくなったのは悔しい。
    小見出しが、詰将棋の名前になっている。
    わりと新しいのもあるし、この作家、創棋会の誰かあたりと繋がりがあるのかな。

  • 今回の竜王防衛戦は2008年の第21期竜王戦(渡辺竜王-羽生名人)をベースに、話中の「名人が水を飲む」もその時に実際にあった話(渡辺 明「勝負心」で知りました)を含めてなぞられているようです。

    「最後の審判」問題は勉強不足で正直、知りませんでした。
    そのような想定が一応あるのだと驚きでした。

    主人公:八一が苦しみ、周囲のキャラクターに支えら戦いに赴く姿や、弟子をとるきっかけとなったエピソードが描写された時は、集大成的にこの巻で物語が終わるのかと思ってしました(笑)。

    毎回、次巻が楽しみなのですが、初めて読んだ時の衝撃が忘れられず、過度の期待は禁物と思いながら刊行を待ちたいと思います。

全24件中 1 - 24件を表示

著者プロフィール

白鳥士郎(しらとりしろう)
GA文庫より『らじかるエレメンツ』でデビュー。
代表作として『りゅうおうのおしごと!』『のうりん』シリーズ(GA文庫)など

「2022年 『りゅうおうのおしごと!16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

白鳥士郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部みゆき
羽海野 チカ
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×