罰ゲーム化する管理職 バグだらけの職場の修正法 (インターナショナル新書)
- 集英社インターナショナル (2024年2月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797681345
感想・レビュー・書評
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エキスパート職やIC(Individual Contributor)という、組織マネジメント責務のない専門職もキャリアの一つとして一般的になりつつある昨今において、管理職の役割や価値とは何だろうと気になっていたこともあり手にとってみた。
管理職になって個から組織へと視点が変わったにも関わらず、「自分が周囲にどう働きかけるか」「組織を成長させるために自分がこれまで以上に頑張らないと」など、自分軸の考えから脱することができず、結果的に何もうまくいかず自信を失ってしまう人が多いように感じる。
確かに管掌範囲や目標、ステークホルダーなどの状況は変わったかもしれないけれど、役割が変わったからといってその人自身の能力が急に変わるなんてことはないと感じている。周囲を頼る、失敗を許容する(自分がやったことを含め)など、組織に身を置くことのメリットを最大限享受しつつ、組織も自分も一緒に成長していくことを目指していけると良さそう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
良かった。
内容は高負荷になりがちな日本の管理職の現状分析と、対処法の提言。現状分析はほぼ見知った内容なのでサラっと読み飛ばしたけど、対処法は新しい気づきがあった。
1〜3章は、現状分析。
組織がフラット化し、コンプラが強化され、働き方改革で長時間労働が規制され、人手不足になり、成果主義で年上部下も管理しないといけなくなり、という罰ゲームの話。
4章で対処法として、以下が紹介される。
1. フォロワーシップ・アプローチ
2. ワークシェアリング・アプローチ
3. ネットワーク・アプローチ
4. キャリア・アプローチ
この中で、1と4が注目されづらいが重要というのが気づき。
1は要は、部下とのコミュニケーションが管理職の負荷になっているのだから、管理職側だけではなく、部下側にも対人関係やコミュニケーションのトレーニングを受けさせろという話。意識が高い人ほど「他人は変えられないから、自分が変わる」という考えを持っているように思うけど、これとは正反対でドキッとした。
4は社員全員を幹部候補として見るから、なんでもできるスーパー管理職の幻想を持ってしまい、管理職全般に負荷をかけている。ならば、「非幹部候補」管理職という枠を作って、一定範囲のマネジメントができるスペシャリストとして育成すれば、大部分の管理職の負荷は下がるよね、という話。まあ、会社の制度として取り入れられるのは中々難しいと思うが、自身のキャリア意識として自覚的に選択すると、心理的負荷が軽減される気もする。
という感じで、個人的には新しい視点に気付けたので、良かった。 -
感想
爆弾の押し付け合い。それでは下のものは上を目指そうとしない。やがては会社全体の停滞へとつながる。上を目指したくなる組織を組み立てる。 -
管理職指南書ではなく、管理職のもつ苦悩や会社がもたらす理不尽な課題を元に解決先や目指す方向性へアプローチしている。理想論を語る教科書ではないので、響く人は多いと想う。
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管理職って大変だなと思いました。人任せにするのではなく、社会や会社全体が一人ひとり働きやすいようにしていくために話し合ったりシステムを構築したりしていく必要があると思いました。
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以前の所属会社で管理職を担当していた際の状況にかなり近い状況が書かれていた。
フォロワーシップ・アプローチとキャリア・アプローチは日本では馴染みのない組織が多いと思うので、ここからアプローチするのもよいのではと思った。
かなり的を得ていると思うが、こういう本で対策まで書かれていても、ちゃんと変われる組織は多くないのだと思う。 -
読了。ヒントは多い。セミナーで見る小林氏と本(文章)の印象が違って、それもまた面白い
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まさにその通り
悩む中間管理職が読むべき本
モヤモヤしていた鬱屈とした気持ちを言語化してくれた本に感謝したい -
管理職が抱える問題を
管理職側、会社側の両方から
解決方法を考えてるポイントが
よかったです。 -
日本の管理職は異常か?データサイエンスで示す現場改善のヒント。管理職の罰ゲームは変えられる。