図解入門業界研究最新クレジット/ローン業界の動向とカラクリがよ~くわかる本[第3版] (How-nual図解入門業界研究)

著者 :
  • 秀和システム
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  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798029702

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  • 過払金請求や資金決済法施行に伴う小口決済業者の参入(ペイパル等)、アジアへの進出検討等、かなり大きく動いているノンバンク・クレジットカード業界。消費者の目線から言わせてもらえば、ノンバンクの提供する割賦販売も、クレジットカードにおける分割払いも、商品を先に入手し、後で資金を分割返済する、という仕組みはどちらも同じだと考えている。ノンバンク業界でトップ、クレジットカード業界でトップという区分けは消費者にとってあまり意味をなさない。消費者目線を意識したサービスの提供が重要だと思った。

  • ■書名

    書名:図解入門業界研究
       最新クレジット/ローン業界の動向とカラクリがよーくわかる本
    著者:平木 恭一

    ■概要

    クレジットカード、信販、消費者金融の3業態をクレジット/ローン
    業界としてひと括りにして取り上げ、業界関係者のナマの声も盛り
    込みながら、それぞれが抱える課題と将来動向について詳説。
    (From amazon)

    ■感想

    クレジットカードを最近使用することが多くあり、その業界に興味が
    湧いたので購入しました。

    カード業界の現状と問題点、収入の柱として3つあり、その3つで既に
    手詰まりとなっており、新しいビジネスモデルを作る必要がある点な
    ど、浅くですが、分かったような気がします。(そもそも、ここに記載さ
    れていることが100%事実なのかわかりませんが・・・)

    今までもカード業界は、統合などが多々ありましたが、今後もますます
    カード業界が変革していくのだろうな~と感じます。
    良くも悪くも、お金と密接に絡んでいるので、法律にものすごく左右
    される業界だと感じます。

    個人的には、もっと業界に特化したクレジット、デビットカードがあって
    も面白いように思いました。
    たとえば、本のみに特化したカードで、3冊買ったら、一冊好きな本
    が無料とか。既にJALカードのマイルなどがその系統ですよね。
    こういうある業界に特化したカードって、ニッチな範囲かもしれないけど
    確実な需要があり、チャンスがありそうなきがしますけどね。
    何でもかんでもで同じようなカード、同じようなポイントが使えるよう
    にした結果、今のような薄利多売な価格競争に陥っているので
    あれば、どの業界でもそうだけど、戦場を変えて密着軸で勝負し
    ていくのも面白いと思いますけどね。
    あと、クレジット、デイビットが1枚で両方使え、どちらか好きなほうを
    選べるカードというのも面白いと思います(既にありそうな気もします
    が・・・)

    個人的には、クレジットよりもデイビットカードの方が、すぐに自分の
    口座に反映されて、分かりやすくて好きですけどね。

    また、分割、リボ払いの押し売り、CMなどでの印象操作は、逆に
    印象が悪くなるのでやめた方が無難だと思うのですが、えらい方に
    はそういうのが見えないのでしょうか??

    カード業界、今後どうなるのか興味深いです。

    ■気になった点

    ・クレジットカードのメリット
      ・先に物を手に入れて、後で支払う。

    ・カード業界
     ・2006年1月
      グレーゾーン金利が違法という司法判断による、過払い金請求
      の増加
     ・2006年12月
      貸金業法の改正による「上限金利引き下げ、総量規制」。
      利用者一人あたりの限度額が年収の3分の1となった。

    ・業界浮上のカギは、インターネットショップが握っている。

    ・JCBは2005年2月、日本信販・UFJカード(現三菱UFJニコス)と基幹
     システムを共同利用していくことで合意。
     ところが、JCBは自社の新基幹システムの開発にてまどり、
     08年に稼働。(開発費は想定の倍近くになった?)
     その間、日本信販とUFJカードが合併して、三菱UFJニコスとなり、
     ニコスは信販事業をジャックスに譲渡しました。
     そして、2011年2月JCBとニコスのシステム共同化は凍結になり
     ました。

    ・クレジット業界は、毎年新規顧客を獲得しなければならない。
     →会員の奪回率が高く、新規顧客を獲得できない場合、会員が減って
      いく。

    ・今後は、各社がクレジットカードを、使ってもらえるようにして
     いく必要があるが、そのキラーコンテンツは、まだみつけれていない。

    ・クレジットカードの三大収益源。
     ・加盟店手数料⇒ダンピング競争(低コスト)が起きて利幅が減った。
     ・キャッシング、ショッピングの金利⇒賃金業法の改正により利幅が
      減った。
     ・カードの年会費⇒自社カード会員を増やす方向にシフト中。
                 今後の鍵だが、現状は未知数。

    ・クレジットは「セキュリティリスク」と「利便性」の間で揺れている。
     情報漏えい、フィッシング詐欺などの対策が必要だが、どの程度
     までやるかは、利便性との天秤がけとなる。

    ・三者間取引・・・会員、カード会社、加盟店の関係、取引

    ・二者間取引(ハウスカード)・・・会員、カード会社(加盟店が同一)

    ・イシュア(Issuer)・・・カード発行者、カード発行までの業務フロー

    ・アクワイア・・・加盟店獲得のこと、また、加盟店獲得までの業務フロー

    ・ショッピング・・・買い物をする時にクレジットカードを使うこと

    ・キャッシング・・・お金を借りる時にクレジットカードを使うこと
              返済不能などのリスクがあるので、金利もシ
              ョッピングよりも高い。
              (これ、私はよくわかっていないが、実際は、
              ショッピングでも返済のリスクはあると思うの
              だが・・)
        
    ・カードの稼働率を向上させる必要がある。
      どうやって?→ポイントの増額、インターネットショッピング
      モールとの提携保険商品との提携、地方自治との提携

    ・会員はうつろいやすいので、常に、販促事業を実施する必要がある。

    ・コールセンターには、インバンウンド業務とアウトバウンド業務がある。
     インバウンド・・・顧客からの問合せ、苦情対応
     アウトバウンド・・・キャンペーンの実施、返済の催促・回収

    ・JCBは国内では敵なしですが、国際ブランドの二大潮流は、VISA,
     マスターです。現在はVISAの独り勝ちが続いている。

    ・2010年12月 割賦販売法改正が成立し、提携カードの提携先と客
     のトラブルに対してカード会社が、一定の法的責任をおうことを
     なった。そのため、提携先に対して、厳格な与信管理が必要となった。

    ・年会費無料の提携カードは姿をけし、使われるカード、稼働率の高い
     カードの開発が求められます。

    ・銀行系クレジット会社は、上場企業ではありません。その理由は、
     出資している都銀から贅沢な資金が入ってくるので、市場から資金
     を調達する必要がないからです。

    ・現在のクレジットカードは、国際ブランドとの提携だけで、機能的
     には十分であり、銀行系クレジットカードと過度な関係を築く必要
     はありません。

    ・JCBは、2003年に決算総合ソリューション企業へと変貌を遂げてきま
     した。海外事業やカード事業は継続していますが、視線は、個人
     から法人へと移行しています。

    ・JCBは4つの業務で稼いでいます。
      ・イシュア
      ・アクワイア
      ・ブランドビジネス
      ・ネットワーク
     
    ・JCBは、1995年に他者との共同で、日本カードネットワーク(JCN)を設立。
     加盟店とカード会社の間で決済できる独自のネットワーク事業を展開して
     います。

    ・クレジットカードの最大の強みは、顧客情報を蓄積できる点です。
     利用者の懐具合や、購買情報などが入っています。

    ・中国銀聯(ぎんれん)カードは、カードのデイビットカードにするほどの
     猛威を振るっています。
     (デビットカードとは、購入時に即銀行口座より引き落とされるカード。)

    ・金も出せば、口も出す。

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