- Amazon.co.jp ・本 (530ページ)
- / ISBN・EAN: 9784798113333
作品紹介・あらすじ
本書は初版刊行時から40年を経て現在第5版、5,000以上の文献の分析を重ね、最新の研究やトピックを盛り込み、「イノベーションはどのように伝播していくのか?」という問いに理論的かつ経験的に解明する。コミュニケーション、マーケティング、コンピュータ・ネットワークの社会的利用、開発経済などの基礎理論を知る上で必携の書である。新技術、新製品、新ライフスタイルなどのイノベーションは社会に新たな選択肢や手段を提供することで「不確定性」を増大させる。インターネットや情報機器はどのように流行し、そして世界的なテロ行為はどのように伝わっていったのか。このような新たな不確定性に対処するために、人々は「情報探索」を行なうように動機づけられるのである。
感想・レビュー・書評
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『イノベーションの普及』読了。★4つ
http://www.amazon.co.jp/dp/4798113336/
「イノベーションへの解」「トルネード」として、次は「イノベーションの普及」に手を出してみました。
著者のエベレット・ロジャーズは、1931年生まれでなんと50年ぐらいイノベーションの普及について研究している人物。本書は、その集大成の第5版。
500ページの大著だが(厚っ!)、事例満載で(ページ数の割りには)読みやすい。
基本的に、(一般向けに書かれてはいるが)「研究」について記述した本であり、ダイレクトにマーケティングに使えるものではない。
しかし、イノベーションの普及過程についてこれ以上包括的にまとまった本はないでしょう。
特にここでいうイノベーション=「新しいアイデア、または対象」を広めようとしている人には、示唆が有りそう。
マーケティング領域では、営業活動やプロモーション活動で使えるところがあるかな。
※と、「ティッピング・ポイント」「キャズム」とかと合わせて読むとよいかも。
<メモ>-----------------------------
・イノベーション=新しいアイデア、対象
・ハードウェアの側面とソフトウェアの側面がある
●イノベーションの知覚属性
1)相対的優位性
・経済的利得
・初期費用が少ないこと
・不快さの減少
・社会的名声
・時間や労力ほ節約
・報酬の即時性
2)両立可能性
・文化的価値に伴う両立不可能性
・これまでに導入されたアイデアとの両立可能性
・ニーズとの両立可能性
3)複雑性
4)試行可能性
5)観察可能性
●チャネル
・マスメディアチャンネル
・対人コミュニケーションチャンネル
対人コミュにエーションチャネルが結構重要
●イノベーションプロセス
知識→説得→決定→導入→確認
・オピニオンリーダーシップ
・リーダー同士が交流できる仕組み
・チェンジエージェント詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
広い意味での「イノベーション」の普及を研究した結果をまとめてくれた本。新しい技術や知識・習慣はどのように広まっていくのか?広まるときのスピードはどんな要素に影響をうけるのか?広まりやすい条件はなにか?などなどもりだくさん。
初版は1962年、最新改訂版(本書)も2003年年なので事例は古めですが、イノベーションの成功についての基本的な構造は変わらないと思えます。なによりも新しいことを世の中に出そう、って人は読むしかない本です。 -
イノベーションはどう伝播するのか?を理論的・経験的に解明した名著。
革新性に基づく採用者カテゴリーの釣鐘モデルが有名。
新しい物事が伝播していく様子を、イノベーター、初期採用者、初期多数派、
後期多数派、ラガード(のろまの意)の5種類にカテゴライズしている点が
特徴的なモデル。
変革を推進する改革プロジェクト企画担当者にはぜひ知っておいていただきたい
ないようです。
「キャズム」とあわせて読まれることをおすすめします。
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イノベーションの普及は技術的な問題を超えた社会的な過程である、というのはまさに今のワクチン接種率の問題だなあと考えながら読む。
開発支援とかは、頭で考えるほど簡単じゃないんだな。 -
東2法経図・6F指定:361.5A/R62i/Tsuyuki
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平田所蔵
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効果の高いイノベーションが、早く拡がるするとは限らない。本書ではイノベーションの普及過程を多くの事例や先行研究を元に紐解いている。良書。
チェンジエージェント、クリティカル・マス、普及速度の影響要因、等々、興味深い話が満載。西口さん、紹介いただきありがとう! -
普及学分野の名著、「所蔵なし」が意外だったので
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マーケティングI 溜田信先生
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個人的イノベーションブーム第三段。まぁー、まぁ字が細かい。
これ日本で売れてんのかいな?
イノベーション研究第一人者らしい?のだけど。
これ読んだら、まだジェフリーの方がわかりやすい。 -
■目次
第1章 普及の要素
第2章 イノベーションの生成
第3章 イノベーション決定過程
第4章 イノベーション属性とその採用速度
第5章 革新性と採用者カテゴリー
第6章 普及ネットワーク
第7章 チェンジ・エージェント
第8章 組織におけるイノベーション
第9章 イノベーションの帰結
■レビュー