カンスト勇者の超魔教導<オーバーレイズ> ~将来有望な魔王と姫を弟子にしてみた~ (HJ文庫)
- ホビージャパン (2017年9月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
- / ISBN・EAN: 9784798615523
作品紹介・あらすじ
強さカンストの最強勇者が、魔王の娘らを超絶育成!?
慎重すぎて異世界で三百年もの修行の末、デタラメすぎる強さを身に付けてしまった召喚勇者キリ。彼はとある目的から「魔王の娘」たる天真爛漫少女・エイムを弟子にし、超絶育成することに。そこに訳ありの美剣姫・メイも加わって、「どんな魔物もワンパン!」の、最強師弟らの無双旅が始まる!食事を美味しくするためだけに第二百階位以上の超高等呪文を使ったり、誰もが恐れる巨大な魔物を瞬殺したり、やりたい放題の師弟コンビが大暴走!一行で唯一の常識人・メイのツッコミも追いつかない、破天荒な旅の行く末は!?
感想・レビュー・書評
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途中、めっちゃ酷かった。
この手のやつを久々に見たわ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1周目読了。第11回HJ文庫大賞銀賞受賞作の書籍化。新人作家ではなく商業作家歴のある方だけあって文体に揺るぎがない。
主人公高関桐(キリ)と共にする魔王幼女エイムに助けられたバーキャ王国第八王女メイ・スキュールが2人に頼って王国に戻るまで幾多の試練(!)と仄かな愛情に包まれる英雄譚。基本シリアスな設定で進めながらも登場人物の台詞をコントにしてしまう作家性は多くの指示と少なからぬ批判を受けてしまいがちだが、今回の作品にも色濃く表現されている。
それはともかく、今回特出すべきはメイ姫の呪解術を表した文章。自分の微量な読書体験では筒井康隆氏の作品で採用された文体くらいしか思いつかないが、多分作者も自己の読書経験で使用されたと推察する。効果的に上手く表現できているが凡長な気もする箇所は課題。
総じて物語の演出と展開も向上していて最後まで読ませる。続巻が決まれば更に世界観を拡げた作品に仕上げてくれることは間違いない。