自分で動ける 部下の育て方 期待マネジメント入門 (ディスカヴァー携書)
- ディスカヴァー・トゥエンティワン (2014年4月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
- / ISBN・EAN: 9784799314791
感想・レビュー・書評
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◎期待はかけすぎてもかけなさすぎてもいけない…ってどういうこと?
「期待」は自分が誰かにかけるものと、自分が自分にかけるものと2種類あって、相手のレベル・能力・やりたいことにあわせてかけてあげないと、なかなかうまくはいかない、ということ。
このことを、早稲田のラグビー部の監督をしながら実践した例を提示しながら書かれていて、説得力がとてもある。
自分は部下に若者がいて(と書いている私も比較的若者だが)、その若者の考えていることがよくわからないまま、「きっと何とかやってくれるだろう」と流れと方法を説明して仕事を振ったら、やっぱりやりきれずに終わってしまった、ということがあった。この本を読んでみて、説明するだけでもダメで、この仕事が遂行できた後にはどんないいことが待っていて、あなたにはこういう役割を期待したい、ということを伝えなければならない??と思ったけどいやいや、この時点で期待しすぎているかも。
やっぱり事例を一つひとつ反芻しながら、期待を適切にかけるのがよいのかな、その練習をこれからはしてみよう。と自分に期待をかけました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「フォロワーシップ」について調べていて、中竹さんにたどり着く。
熱意のこもった言葉。共感できます。
もう少し、他の著作を読んでみようと思います。 -
目標へのコミットメントは良くあるところだけど、目標を達成するためのプロセスにコミットメントすることや、そのプロセスを作るときに、部下の得意なやり方に沿ったストーリーを作っていくことなど、「やっぱりそうだよね!」と共感できるところがいっぱいあった。
部下の得意なやり方でプロセスを組み立て、あらかじめ不得意なところでの挫折のストーリーを織り込みながら目的達成のゴール設定を行うこと。 -
「期待はVSS(vision story senario)で考える。そしてそれはその人らしいスタイルが反映されなければいけない」
当たり前なようでなかなか難しい。でもこれができると育成やマネジメントが楽しくて仕方ないだろう。 -
自分で動けるというよりは、目線を合わせて、正しく期待をかけること、かけられる側とのすり合わせが重要であることが書かれている。引き出しの一つとして、とても参考になる一冊
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自分で動ける 部下の育て方 期待マネジメント入門 2014/4/17
著:中竹竜二
著者は早稲田大学ラグビー部時代、3年生まで一度もレギュラー経験がなかったが、仲間からの厚い人望と特異なリーダーシップにより同部主将を務め、大学選手権準優勝をおさめる。現職は日本ラグビーフットボール協会コーチングディレクター。企業コンサル及びリーダー向けのマネジメント研修も多数実施している。
変化や成長をしない事実を、受け手側の責任にしてしまう態度が生み出す悪循環である指導者の他責サイクルに対して
指導者が目の前の現象に責任を感じ、個々に対応していくことを、指導者の自責サイクルと著者は位置づけている。
そしてその自責サイクルを根底とした著者が培ってきた期待マネジメントについて以下の6章にわたり紹介している。
①なぜ、あなたの期待はかなわないのか
②正しい期待が、人を成長・成功に導く
③他者への期待を使いこなし、最高の成果を引き出す
④自分への期待をコントロールし、ゴールを達成する
⑤実践期待のマネジメント
⑥成長しつづけるための期待の哲学
指示や指導の結果思うような結果を出さなかったことに対して他人のせいにするのは簡単である。そしてそれがその人の何かの要因であることが明らかであったとしてもそこで終わってはいけない。
結果が出なかった。出なかったという結果が出るまでに指導者として何度も軌道修正等を行うタイミングがあったはずであり、そのタイミングを設けないといけないはずである。結果として満足いかない結果がでたことは自分にも要因はある。
そのために行う工夫はたくさんあり、本書はその問題に対しての概念を与えてくれている。
しかし、難しい。
今のマネジメントを行う中で全てが現場レベルに落とし込み個人の特性を見ながら目標を共有しやり方までも共有するというのは時間的な制約等からも非常に難しい。
しかし、それをうまく体系的に行い、効率的にかつ具体的に本気で取り組むことがこれからの時代には求められるように思う。
全て取り入れるのは難しいものの根底の考え方は共感でき理解もできる。あとはバランスよく自分も高めながら対応していく方法を本書から取り入れ模索していきたい。