- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784799322567
感想・レビュー・書評
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森川ゼミの教授の本
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▼知れべた単語
仰々しい言葉・・・大げさな言葉
人口オーナス・・・人口構成の変化が経済にとってマイナスに作用する状態。オーナス(onus)とは、「重荷、負担」という意味。逆に、人口構成の変化がプラスに作用する状態を「人口ボーナス」という。少子高齢化の進む日本では、人口に占める働く人の割合が低下しており、経済政策などを考えていく上で人口オーナスが重要なキーワードになっている。
眉目秀麗(びもくしゅうれい)・・・容貌ようぼうがすぐれ、たいへん美しいさま。男性に用いる語
▼付箋した箇所
P.3
自らの判断と責任で下す「意志決定」により、仕事もプライベートも、つまりは人生が形作られていくという事実、さらには「生き甲斐」とも言える仕事における本質的な目的を設定することが、ビジネスパーソンとして「納得した人生」を生きることにつながるということを、理解してもらいます。そのうえで、ビジネスパーソンとして必要とされる力とは何かということを、ひも解いていくのです。
P.24
これを経済用語で「機会コストの損失」と言います。
「機会コスト」とは、「選択しなかった選択肢のうちから、得られたであろう利益」のことで、今夜のデートの時間をAさんに使えば、Bさんとはデートができないということです。Bさんとのデートから得られるであろう隠れた利益は失われるのです。
P.27
詩人の高村光太郎が『道程』で言うように「僕の前に道はない 僕のあとに道はできる」なのです。重要なのは、一つひとつの選択肢を納得して選び、将来の自分を作り上げるということです。
過去は過去。未来は未来。今まで納得できる人生を送ってこなかった人も、過去に決別して未来思考になりましょう。これからの人生を、納得できるものにすればいいのです。それが可能なのです。なにしろ未来には無限の可能性があるのですから。
P.29
成功は自分のせい、失敗も自分のせいです。
自分が納得して後悔をしない「選択の基準」をもうけておかなければなりません。
P.30
自分は、どういう人生を送りたいと思っているのか?何に最も価値を置くのか?そうした人生における優先順位を知っておく必要があります。このように、人生では正解がないように見えて、実は「正解のある選択」というものがつねにあります。
友だちに相談する人を見かけますが、好ましいことではありません。アドバイスとは、アドバイスをする人の価値観の押しつけです。相談相手の器量を超えたアドバイスを受けることはできないのです。
迷いつつも最良と思える決断を自分一人で行えるというのが、これからの長い人生において必要とされる能力となります。
選択肢を増やすことによって新しい可能性が出てきます。そして、可能性は多ければ多いほどよいのです。
P.37
人生には目的(あるいは夢)や抱負やビジョン(将来像と呼びます)が必要です。
P.39
今後40年の人生の目的よりも、10くらいに細分化して、3~5年の中期的に達成できる目的を持つほうが有効です。
P.41
つまり、「食料獲得」において、目的を持って行動することが、人生の充足感につながるのです。
①中期的(3~5年の)な
②自分の仕事にかかわる本質的な目的を見つけて
③その目的を達成するための目標を定めて
④その目標を達成していく
P.43
「目的」と「目標」の違いは、後者が前者を達成するための手段
P.45
「年収1000万円を稼ぐ」というのも良くない目的です。お金を目的にすると、日々の仕事がつまらなくなるということは心理学者や経済学者の間でよく知られています。
年収というのは結果であって目的ではありません。
お金を目的にしたままでは、どの仕事をどんな方向でするのかという考え方が欠落したままです。どんな仕事をどのような方向性でしたいのかを目的とするべきです。
P.47
こういった「数値」での客観的基準の努力目標を立てることができれば、ブランを練って戦略を立てることができます。
P.48
「やや高すぎるくらいの目標」を設定するのがいいでしょう。
P.49
目標を設定するときは、自分一人の力でどうにかなり、失敗も成功も自分に帰するものとすることが重要です。
P.50
①先天的能力 ②努力 ③運 の3つの要素が複雑に絡み合って成功に導いてくれます。
P.57
嫌いなことは無理やり好きになる必要はありません。嫌いなことに3つの貴重な投資原資を使うくらいなら、好きなことに投資原資を使って、さらに好きになり、好きを極めることのほうがずっと大切です。
P.71
健康管理は、社会人の基本中の基本です。
P.74
努力の有無ではなく、成功の有無です。
P.75
社会人は結果がすべて。先天的能力だろうが、努力だろうが、運だろうが、使えるものはぜんぶ使って結果を出してください。
ただし、確率的に言えることですが、プロセスが正しければ、結果もついてきますので、過程主義にもとづいた成功のパターンは確率していきたいものです。
P.77
いかに上司に気にいられるかも重要です。そのために、上司には仕事上で気に入られるのに加えて個人的にも気に入られることが必要になってきます。
P.80
自分を押し殺して無理に相手に合わせたり、媚を売ったりする必要はありません。自分が悪いと考える必要もありません。気が合わないのはしかたがないことで、不可避なのです。会社の「できる人」たちはみな、その現実を受け入れて対処します。
P.81
指令に対して動くという割り切りが必要です。
仕事の境界線を明確にして、分業体制をしっかり整えること。
P.86
仕事が難しいのは、その言われたことが難しかったり(質の問題)、たくさんあったり(量の問題)、判断に迷ったり(意志決定の問題)するからです。
第1に「質の問題」は、その時点でのスキルと仕事の専門的知識の問題です。スキルの部分は経験値ですので、時間が解決してくれますが、知識については情報収集したり書籍を読んだり学校やセミナーに通ったりして学ばなければなりません。専門知識を深めることができれば、それだけ自分に与えられた仕事の意味を理解するようになります。
第2に「量の問題」。これは優先順位の問題で、原則として、「先延ばし」にしないことによって解決します。
職場では仕事に取りかかろうとしても、電話や来客などで作業を中断されることもしばしば。後回しにすると仕事が山積みになり、残業が増えたり、休日に出勤したり、せっかくのプライベートをキャンセルしたりすることで対応せざるを得なくなります。
第3に「意志決定の問題」については、自分は意志決定をする立場にないことを自覚しなければなりません。指令系統を超えた独断は越権行為です。忙しそうにしている上司に訊くのは憚られると思うときもありますが、「ホウレンソウ」(報告、連絡、相談)の基本は忘れることなく、判断に迷うことがあれば必ず上司に確認を取るのが無難です。
P.91
ところで、この5W1Hのなかで最も重要なのは何だか知っていますか?
答えは「Why」です。
P.99
社会人の価値は、「相手が必要とするものをどれだけ与えることができるか」にかかっています。相手が自分に求めているものを理解すること。そして、その要求に対して自分の「与える」ことのできる資質を高めなければなりません。
P.113
現実には着実に証し高齢化問題は日本に悪い意味で浸透しています。
この問題を逆手にとって、ビジネスにつなげるのもよいし、問題を認識して自分に被害が及ばないように防衛するのもよいでしょう。
何らかの対応は怠らないようにしてください。
P.124
どの業界であろうと、どの会社に勤めていようと、会社員としての仕事は、
①仕事をこなす「日常スキル」
②仕事にかかわる理論的理解である「専門的知識」
の2つで成り立っています。
P.138
私たちは第一印象を形成するのに0.15秒しか使いません。
P.139
私たちは身体の大部分を衣服で覆い隠しています。入社したてのときは、衣服の数を揃えるのに苦労しますが、徐々にでよいので、品質に優れたものを揃えていきましょう。
P.159
客観的にまったく同じ条件でも、自信のある人とない人がいます。もともと、自信に、根拠なんてないのです。この、根拠なき自信、この無謀な自信が、人生でとてつもなく大きな武器になります。
P.160
他のものを犠牲にして一点に集中投資する
この章の最初にお話ししたように、ワンランク上を目指すには、もうひとつの方法があります。それは、自分の持つ投資原資を一点に集中させて投下することです。
投下原資とは、お金、時間、労力です。通常は自分がしたい複数の行動のなかに、この3つを適宜配分させます。それが普通の人の生き方です。
しかし、ランランク上を目指す場合、大きな夢が見つかったら、他のものを犠牲にして一点に集中し、目的達成に向けて行動しなければなりません。
たとえば、もし仕事をしながら公認会計士の国家試験に合格したいと一念発起したら、趣味や恋愛はしばらく犠牲にし、公認会計士になるための予備校に通い、仕事が終わったら直帰して、睡眠時間を削って合格のために勉強しなければなりません。
当然のように、合格には100%という確実性がありません。ですから、一人きりの孤独な戦いのうえに、投資のうえのリスクもとらなければならないという二重の難しさがあります。リスクテイカーであると同時に、孤独に耐えるという精神的なタフさも求められるということです。
ただし、苦労は一生続くというわけではありません。合格するまでのほんの数年といったところです。体力があり、頭が柔軟で、比較的時間もある20代でこそ可能な挑戦です。人生一度きり、ぜひ果敢に挑戦してみてください。