珈琲店タレーランの事件簿 3 ~心を乱すブレンドは (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 宝島社 (2014年3月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800224439
作品紹介・あらすじ
実力派バリスタが集結する関西バリスタ大会に出場した珈琲店"タレーラン"の切間美星は、競技中に起きた異物混入事件に巻き込まれる。出場者同士が疑心暗鬼に陥る中、付き添いのアオヤマと犯人を突き止めるべく奔走するが、第二、第三の事件が…。バリスタのプライドをかけた闘いの裏で隠された過去が明らかになっていく。珈琲は人の心を惑わすのか、癒やすのか-。美星の名推理が光る!
感想・レビュー・書評
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「珈琲店タレーランの事件簿」の3冊目ですね。
今回はバリスタコンペティションを巡る事件がテーマ。
美空のバリスタの成り立ちや師匠が鍵を握る。
キャラクターもしっかり描かれて、筋書きがシリーズをもり立てて行くようにリードしてきていますね。
主人公と美空の接近も深まる気配。
バリスタコンペティションも取材が確かで珈琲ファンにも楽しい物語でした。
まだまだこのシリーズは面白く成りそうです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ターレランシリーズ3部作目です。私は本書のような少しライトな推理小説が好きでよく読んでいます。言葉が適切かどうかわかりませんが、私にとってターレランは箸休め的な位置付けです。登場人物も魅力的でコーヒーに対する知識も色がり、推理小説としても楽しめる本書は私にとって最適なシリーズものです。
ここからは3部作目についてのレビューになります。正直に言って3部作目である本書は私のイメージと乖離している部分が多かったです。
先に述べた通りサクサクとした推理が魅力だと感じていたのですが、本書は1つの事件を1冊丸々使って推理していきます。登場人物もかなり増えて箸休めにしては少々ボリューミーな一冊でした。
このボリューミーさを長所と捉えることもできるかと思いますので、人によっては1部、2部よりも良いと感じる人も多いと思います。 -
シリーズ3作目。
バリスタコンペティションで起こる事件の真相究明に、出場者でありながら奔走する美星さん。そのために最終種目を棄権するなど、自己犠牲を伴いながらも解決に導く。
お互いに好きだと言っているようなものなのに、アオヤマとの関係が一切進展しない
のは相変わらずもどかしい。 -
以前、JBC(ジャパン バリスタ チャンピオンシップ)を観戦させていただいたことがあります。バリスタの皆さんのパフォーマンスは本当に凄かったです。中にはWBC (ワールド バリスタ チャンピオンシップ)を見据えて英語でプレゼンされる方も。後日、チャンピオンを輩出した会社の方に、お話しを伺ったところ、練習エグいそうです。
そんなことを思い出し、おもしろく読んだのですが、バリスタの皆さんのプレゼン、もう少し読みたかったですね。
あと気になったのは、バリスタというより喫茶店のマスター感が強かった所でしょうか。 -
前2作よりも設定に強引なところがあり、読みにくかった。途中で矛盾に気がついてしまうポイントも多々あり、物足りない。次巻に期待。
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ポップな表紙の割に重たくて後味の悪さでお馴染みのこのシリーズ。今回はバリスタコンテストの最中に異物混入事件が続く。
序盤のキャラ萌え小説を期待した方は脱落しそうな印象。ミステリとしてどうか?という視点では、トリックがややガバガバで物足りない。 -
コーヒー好きな人や、まさにカフェとかされてる方が読んだら専門的な事も書かれてるし、とっても面白いのでしょうね。
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ずっと読みたかったんですけど、ようやくです(*´ー`)ゞ
今回は前作に比べると、犯人は分かり易かったように思います。
だけど、山村あすかさんの真相は意外でした。
そしてなにより、早く告白しちゃいなよとか思いました。笑
個人的には、美星さんの、"諍いはいけませんよ。誰も幸せになりません。"って言葉と、第六章での青山さんの、考え方がぐっと来ました。
何はともあれ、また良い本に出会えました(*^^*)