カウントダウン

著者 :
  • 宝島社
3.37
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本棚登録 : 386
感想 : 64
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800266125

感想・レビュー・書評

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  • 初めてこの方の本読みました!
    ニヤニヤしながら、読み進み、スコッと持っていかれて、楽しかったです。
    また、他も読んでみよってなってます。

  • 余命半年、と言われたらどうする?
    そんな衝撃的だけれども、笑いにも、感動的にもなりそうな題材。
    内容も、文体も、いつもとなんだか違う気がする。
    「イヤミスの女王」と評される著者にしては珍しい。
    新境地かな、なんて楽観視していたら…そうは問屋がおろさない。

    物語そのものは主に主人公の海老名亜希子の視点から進んでいく。
    自分の人生を片付けながら、周囲に不穏の種を蒔きながら。
    物語終盤は少し急いで片付けを終えたように思えた。

    人は生きていれば、多少の恨みも買うものだ。
    他人の評価は良いものばかりではあるまい。
    とはいえ、死ぬときになってそんな負の側面ばかり知ってしまったらおちおち死んでもいられない。
    それにしても、皆どこで間違ったのだろう。
    私が思う全ての元凶は、見栄であった。
    仏教でもキリスト教でも戒められるそれは、そう簡単に逃れられないからこそ。
    現代ではSNS、テレビ、雑誌…キラキラと輝いて見える世界に容易に触れられる。
    誰でも簡単にできそうな気がする。
    入り口はすぐそば。
    ……そして見誤る。
    キラキラと輝いて見えたそれは幻影に過ぎなかった。
    しかし気付いたときにはもはや後戻りできないほど己の虚像は膨らみ、ただ暴発を待つのみ……。

  • 真梨幸子さんの作品を読むのはこれで三度目だ。

    他二作と比べて、淡々と事が進み登場人物も少なかったように思うがそれなりに面白かった。


    特に終盤の畳み掛け、次々と顕になる真実にページをめくる指が止まらず一気読み。


    主人公はやはり文中にも語られていた通り「自己中」で、《彼女》が一番報われず、可哀想である。

  • 読みやすかった。
    著者の作品は複雑なストーリー構成に、登場人物も多いものが多く、普段は少し前に戻ったり頭の中で関係性を整理したりしながら読むのだが、この本はそれがなくスルスルと読み進められた。

    ほぼ全員の女性の妄想が激しくて、真実が全くわからない。片側からの話だけ聞いていても真実は見えてこないが、双方の話を聞いてもわからない。真実はそれぞれの感じ方、受け止め方次第で形を変えるものなのか。

  • 終活を題材にした媒体は過去に幾つか読んだことがありますが、イヤミスの女王が描くエンディングとなると…やっぱそうなっちゃいますよね^^; 嫉妬やコンプレックスの度合いは他人や第三者より、家族や身内の方が複雑かもね。
    余命半年の宣告を受けた50歳バツイチおひとり様、海老名亜希子は“無事に臨終”を迎えることができるのか!?

  • 戦死へのカウントダウン

  • 謎が解けていくところは面白い。今回はいつになく、登場人物がスッキリして、わかりやすかった。
    2018.3.22

  • 面白いような‥面白くないような‥

    中盤までは、ひょんな事から病気が分かり余命宣告された主人公が、今までの人生を振り返りながら、残された半年をどう生きるか‥という終活話。

    後半、急にミステリーになって、今まで話に出てきた人物や小さな謎が繋がっていく。
    最後は真相を知りたくて一気読み。
    少しの謎を残す事もなく、全部回収してくれたので、スッキリはするけど、もう一度読みたいか?人に薦めたいか?と言われると、そうでもないかな。

  • なかなか伏線がうまく織り込まれてるイヤミス。
    でも余命半年って言われたら、どのくらいできることあるんだろうか。
    実はガンではなかった、的なオチを想像してたけど…

  • 2017 8/21

著者プロフィール

1964年宮崎県生まれ。1987年多摩芸術学園映画科卒業。2005年『孤中症』で第32回メフィスト賞を受賞し、デビュー。2011年に文庫化された『殺人鬼フジコの衝動』がベストセラーとなり、”イヤミス”の急先鋒として話題に。2015年『人生相談。』が山本周五郎賞の候補となる。そのほかの著書に、『5人のジュンコ』『私が失敗した理由は』『カウントダウン』『一九六一東京ハウス』『シェア』など多数。

「2023年 『まりも日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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