骨董探偵 馬酔木泉の事件ファイル (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800286390

感想・レビュー・書評

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  • 随所に登場する陶芸の知識がとても興味深く、また京都らしいいやらしさも上手く盛り込まれていて、面白く読むことができました。
    ただ、事件解決の鍵になるのは現代の技とテクノロジーが中心なので、骨董探偵という安直な冠が作品の価値を下げていると感じます。かく言う自分も何となく買ったけどあまり期待せずに読み始めました。
    せっかく芸術関係の豊富な知識という武器を持っているのだから、安易に流行に乗るのではなくもう少し個性的なタイトルを付けて欲しかったな。

  • 過去に読んだことはありましたが、全く思い出せず再読に。
    芸術的なところで素人には分かりにくい事でも、主人公が素人的目線で質問をしてくれるので、サクサク読めて良かったです。

  • ちょっと趣向の変わったミステリ。陶芸の知識はなかなか難しかったけど、面白く読了。

  • この世に3つしか存在しないといわれる曜変天目茶碗をめぐるミステリー。大好きな京都を舞台にした物語ということで手に取ってみました。この著者さんの本はこれまでに2冊読んでいまして、本作で3冊目となります。いずれも絵が物語の重要なポイントになっていて、今回は陶磁器の物語なんですね。いずれにしても美術系のアイテムが活用されている点、芸大卒の著者ならではといえるでしょう。

    ただ、物語全体を通して、タイトルにある骨董探偵=馬酔木泉が主人公なのか、早瀬町子が主人公なのか、よくわからなかったです。町子のほうが登場シーンも多く、語りも町子視点ですから、町子のほうが主人公としてはしっくりくるような(まぁ、誰が主人公でもおもしろければよいのですが…)。

    骨董探偵は登場シーンも少なく、ちょっと迫力に欠けます。町子にも探偵としての立ち回りは期待できませんし、なんとなく二人とも連続して発生する事件に翻弄されているだけのようにも見えてしまいました。

    とはいえ最後は見事犯人を暴く、という展開にはなりますが、登場人物が少ないだけに夏子が怪しいことは最初からばればれですし、謎解きものほうも夏子の母親との確執が急に明かされて、なぁんだそうだったのか、とちょっぴり興ざめな感もなくはないかな…。

  • 主人公の存在が凄く弱い。あまり陶芸に詳しくないし、熱が薄く感じます。
    人というより曜変天目中心のせいか、視点が俯瞰で物語が硬くて遠い。
    そして物凄く二時間ドラマサスペンス臭がしてちょっと苦手。

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著者プロフィール

1988年、京都府生まれ。東京藝術大学美術学部芸術学科卒。香港中文大学大学院修了。2015年、『神の値段』で第14回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞して作家デビューを果たす。主な著書に『ピカソになれない私たち』、『コンサバター 大英博物館の天才修復士』からつづく「コンサバター」シリーズ、『飛石を渡れば』など。近著に『カンヴァスの恋人たち』がある。

「2023年 『光をえがく人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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