- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800313867
作品紹介・あらすじ
多摩武蔵野は地形歩きのパラダイスだ!標高50mのオアシス、連続する谷と窪地、崖線と点在する湧水、里山系スリバチ…。見て楽しい、歩いて楽しい、15エリアの凹凸マップ付。
感想・レビュー・書評
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散歩する前に読んでおくとよいかも。
武蔵野台地が織りなす起伏のある土地に人々がどう住み着いたのか、さらにさかのぼり人が住む前に動物が駆け巡っていたであろう光景を思い浮かべるだけでも楽しくなる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
スリバチシリーズがいよいよ多摩武蔵野地区へ!いまやすっかりベッドタウンのイメージが強いですが、多摩丘陵、崖地形、川…ダイナミックな地形に改めて驚かされます。今回も楽しく読ませていただきました。
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本当に多摩・武蔵野はイメージが湧かない。土地勘が湧くのは10年ほど前に行った谷保・矢川ぐらいか。
とはいえ、東京中心部のスリバチとも違うスタイルで興味が湧く。少しずつでも遠征していこう。 -
「書を捨てよ谷に出よう。」湧き水の出る谷頭、スリバチについてマニアックに語る1冊。
23区を舞台にスリバチ地形を描いた1、2作に続き今回は武蔵野がテーマの1冊。
武蔵野に住み働く自分には何とも身近なテーマであり楽しめた。
東京武蔵野は青梅を頂点とした扇状地。地下に潜った伏流水は、おおむね標高50mのところで再び地表に姿を表すという。
井の頭池、善福寺や深大寺、国分寺崖線などで見られる湧き水。
廃止された川も多いが、湧き水を源流として多くの小河川が武蔵野には流れていた。今も名残をと止めるのは東久留米市ぐらい、しかし神社や昔からの集落があるようなところは、水の便が良く、古来から人々が住んできた場所である。
武蔵野国の国府のあった現在の府中市は、多摩川流域の沖積地と武蔵野台地、高台のちょうど境目。その少し北の国分寺。
日野、八王子、立川、町田など武蔵野の地を満遍なく、スリバチ地形をテーマに解説している。
谷があるからには川があったはず。多摩居住の自分にはちょっとした高低差が気になっていたところ。本書の詳細な地図を見れば、ますます街歩きをしたくなる。
1、2巻も含め都内の散歩の際、一度は目を通しておくと良いかもしれない。
自分の家の近くの坂が形成された理由が推測できたり、人の手が入る前の地形に思いを馳せたり、本書を気にさらに広い世界が楽しめそうな気がします。 -
普通のガイドブックに出ているようなところは割と行きつくしてきた中、さらなる探検を求めて手にとった1冊。やっぱり地図とにらめっこしながら歴史の積み重なった土地を訪ねるのはおもしろいすね。多摩地域の中で、国分寺をつくる段丘はあそこしかなかった理由とか、あんなにガイドもしてた青梅にもまだ訪れてなかったマイナースポットがあったり、次の行き先を決めるにはとっても楽しげな1冊でした。そしてこういう著者の人たちとめぐるのも話が盛り上がりそうでいつかご一緒したい、とも思った1冊でもありましたとさ。
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2018年7月22日読了。東京の「スリバチ」地形をめぐる本3冊目、本書は八王子・日野・町田に狭山など東京郊外の台地・スリバチ地形を取り上げている。都心ほど劇的に切れ込んだ地形や露骨なスリバチは少ないが、山や川を巡る地形やそれにそった街の成り立ちを想像すると非常に想像力が刺激されて面白いのは相変わらず。自分の住んでいた日野が「水の郷」であるという指摘は面白い。徒歩や自転車で色々な場所・街を歩いてみたくなるな。
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最後に大好きな日野がスリバチ地形ではないものの、「いにしえの水路網が今でも農業や人々の営みに活かされている町」として紹介されていて、涙が出そうになりました。日野の水の流れは本当に美しいです。