最近「XXの真実」というタイトルの
プロレス本のリリースが多い。令和に入り、プロレス
ファンの「入れ替わり」を意識せざるを得ない今日こ
の頃。そうなるとかつてのある種偏執的とも言えるフ
ァンは懐古に走るしか無くなる。
かく言う僕もその1人なのだが(^^;)。
そんな中、興味深いテーマの本が発売された。
アイテムは94年に行われた全日本女子プロレスの東
京ドーム大会。いわゆる「対抗戦ブーム」の象徴とも
言える興行と、その大会が行われるまでの経緯を克明
に描いたノンフィクションである。
著者の小島和宏とは、その時代に週刊プロレスで女子
プロレスを担当していた記者。この人が居なかったら
インディブームも女子プロ対抗戦ブームも起こらなか
ったのではないか?と言われる程のキーマンである。
僕が女子プロレスを真剣に観ていたのはこの時代のみ。
主に神取忍・風間ルミを中心とするLLPW勢を強烈に
応援しており、いちばんいけ好かない存在だったのが
北斗晶であった。実際、オンナ同士の意地の張り合い
は掛け値無しで面白く、それが小島記者の煽りでさら
に盛り上がっていた、異様に熱い時代だった。
小島氏の文章は本当にこちらにスッと入ってくる。
あの頃読みまくった週プロの記事は多々あるが、印象
に強く残っているのは小島氏と鈴木健氏の記事が殆ど。
僕らの週プロとは正しく小島&鈴木健であり、そのう
ちの1人がまとめた文章が面白く無いワケが無いのは
当然である。
もちろん僕もこの全女ドームを観に行ったのだが、試
合よりも客席のハチャメチャさがやたら面白かった印
象。当然満員にはほど遠い客入りで、外野席はゆった
り。僕の席の側では明らかに「鍋」をやっている集団
があり、彼らと爆笑しながら長時間の興行を楽しんだ。
ただ、翌日に外せない仕事があり、23時過ぎ(^^;)に
終了したメインイベントは最後まで観ていない、とい
うのも覚えている。
すげぇ団体だよな、全女って(^^;)。
おそらく最初で最後の開催となった女子プロレスの
ドーム大会を、しっかり検証すべし。面白いよ、コレ。