- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784801306530
作品紹介・あらすじ
本アンソロジーのテーマは、文豪たちの「嘘」。題材は、小説ではありません。随筆や手紙、周囲の人々が書き留めた、文豪自身の嘘が題材です。
「死んでやる」と言い過ぎて記者にキレられた太宰治。親しい人に嘘のハガキでいたずらをする芥川龍之介。「彼の嘘を聞くと春風に吹かれるようだ」と評された歌人・石川啄木など。
どこか魅力的で憎めない嘘を通じて、文豪たちの意外な素顔に迫る一冊。
感想・レビュー・書評
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太宰治、中原中也、芥川龍之介、石川啄木、etc、文豪たちの嘘がテーマ。
随筆や手紙、周囲の人の話などから、様々な嘘が浮かび上がってきます。
特に太宰治にはたくさんのエピソードが…
まぁ知られている話も多々あるのかもしれませんが、文豪たちの素顔や人間臭さを垣間見たような気がしました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトルに惹かれ。文豪たちの嘘にまつわる話。文豪であってもにんげんだもの。人間臭いところあるよね。
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「嘘」をテーマにした文豪本。第一章が「太宰治の嘘」で太宰全振りなのに、第二章「中原中也たちの嘘」にまた太宰出てきて笑った。嘘つきMVP、太宰治。
思ったより解説が少なかったので、もう少し解説があったら嬉しかったかも。でも、あまり詳しくない作家に触れる機会になって良かった。
全体的に、「金」と「酒」。芥川の嘘なんかは可愛いし、嘘つきと呼ばれたくない漱石も可愛い。でもやっぱり太宰や啄木の嘘は、周囲の人が何と言おうと「迷惑な嘘やな」と思う。啄木の日記とか、ダメ人間すぎて、どんなに「心中では嘘をつく気は云々」って言われても、なあ?
柳田國男の嘘についてのエッセイは面白かった。面白い嘘をつくという技術。子供の嘘を「嘘をつくな!」と叱るでなく、信じた顔をするのでもなく、興醒めするのでもなく、存分に笑ってやるのが良い。なるほどと思った。 -
910
「本アンソロジーのテーマは、文豪たちの「嘘」。題材は、小説ではありません。随筆や手紙、周囲の人々が書き留めた、文豪自身の嘘が題材です。
「死んでやる」と言い過ぎて記者にキレられた太宰治。親しい人に嘘のハガキでいたずらをする芥川龍之介。「彼の嘘を聞くと春風に吹かれるようだ」と評された歌人・石川啄木など。どこか魅力的で憎めない嘘を通じて、文豪たちの意外な素顔に迫る一冊。」 -
第102回アワヒニビブリオバトル テーマ「手紙」で紹介された本です。ハイブリッド開催。
2023.8.1 -
漱石先生は居留守を使わないだろうと云ったけれど、そうでもない話しを覚えている。玄関に来た某社の記者が余りうるさいので、女中がまた書斎に来て、いくらお留守だと云っても帰らないと告げたら、漱石先生が腹を立てて、自分で玄関に出て行った。そして相手の面前に突っ起って、いないと云ったらいないよと云ったと云うのである。(内田百間『紹介状』より引用)P.144
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/786801