インスタグラムと現代視覚文化論 レフ・マノヴィッチのカルチュラル・アナリティクスをめぐって
- ビー・エヌ・エヌ新社 (2018年6月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784802511018
作品紹介・あらすじ
デジタル写真研究の新たなる指標が堂々誕生。
1、レフ・マノヴィッチによる注目の論考
「インスタグラムと現代イメージ」の全訳!
今では文化の主流となりつつも、これまで全く語られなかったインスタグラムが
ビッグデータ分析という手法によって、ついに真正面から探求されます。
インスタグラムの"あの雰囲気"の正体は !?「デザイン写真」とは !?
2、日本の著者による9つの重要論考を収録!
気鋭の論者たちが、レフ・マノヴィッチのインスタグラム論の解説から、従来の
写真論とのつながり、さらにはデータサイエンスまでをカバーする充実の論考集。
前川修(『写真のアルケオロジー』(青弓社) 共訳者)
甲斐義明(『写真の理論』(月曜社) 編訳者)
増田展大(『科学者の網膜』(青弓社) 著者)
筒井淳也(『社会学入門』(有斐閣)共著者、『結婚と家族のこれから』(光文社新書) 著者)
ばるぼら(『僕たちのインターネット史』(亜紀書房) 共著者)
永田康祐(東京藝術大学大学院美術研究科修了 恵比寿映像祭2018 出展)
芝尾幸一郎(コンピュータアーティスト 情報科学芸術大学院大学修了)
感想・レビュー・書評
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・参考図書指定科目:「写真・映像制作の基礎」
<OPAC>
https://opac.jp.net/Opac/NZ07RHV2FVFkRq0-73eaBwfieml/4YI6qaQ8NHteuyfYH3z8SumHgnm/description.html詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今日、世界の何百万人もの人々が、優れた文化的人工物を創造・共有するために、デジタルツールやプラットフォームを使用しています。この本では、そうしたプラットフォームのひとつであるInstagramに焦点を当てます。Instagramのイメージ文化は、写真、映画、グラフィックデザインの歴史、現代のソーシャルメディア、K-POPといった豊かな文化的、歴史的文脈の中に位置しています。この本ではInstagramを、共通のソーシャルメディア・プラットフォームと文化的感性、視覚的美学によって結ばれた、若い世代のアイデンティティに分け入るための窓として用いています。ぜひ読んでみてください。
(社会・人間科学コース M2) -
インスタの写真をカジュアル、プロフェッショナル、デザインに分けるというのが面白かった
プロフェッショナルとデザインの境界はわりと曖昧というか、恣意的かもだけど、言いたいことはわかる
ニューメディアの言語と違って、一つのコンテンツに絞っての議論なのでもちろん今となっては古い部分も多いんだけど、それでもやっぱ普遍的な人間の行動みたいなとこについての話もあって面白かった -
本書は、マノヴィッチによる論考の翻訳と、それに応じた日本人の論考からなる。
マノヴィッチのほうは、なんというか、がっかりである。
ビッグデータでできることは、これまでの人文系ではできない!というのはその通りであるが、ビッグデータというのは行が膨大なだけで、列が充分であるとは限らない
だから、ここは考慮しなかった、とかいう言い訳にすら感じる方針表明のたびに、「え?そこ無視したデータを魅力的と思え、と?」と思う
で、そんな反知性的なビッグデータからでてくる結論をもとにいくらアブダクションしても、そもそも蓋然性の低いアブダクションなのだから、もはや説得力はなくなる
対して、美学を持ち込んだ部分は、「あらら、、、」としか思えないレベル
プロフェッショナル写真とデザイン写真とか、はっきりいって、間が抜けてる。アホくさい。
それに引っ張られて日本人の論考も、微妙。つまんない。
全体的に間抜けた内容の本だった。 -
日経新聞201898掲載