日米同盟と東南アジア ― 伝統的安全保障を超えて

著者 :
制作 : 信田 智人 
  • 千倉書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784805111222

作品紹介・あらすじ

東南アジアを舞台に日米同盟は更なる深化を遂げる

感想・レビュー・書評

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  •  書名の中で、「日米同盟」「東南アジア」「包括的(非伝統的、人間の)安全保障」と、各章の筆者の力点は少しずつ異なる。
     90年代初頭からアジアでの多国間枠組みに積極的だった日本と、2000年代前半までは懐疑的だった米国。「人間の安全保障」「非伝統的安全保障」という語を好んで使う日本と、そうではない米国。ミンダナオ紛争に対し、文民が国際監視団に参加する日本と、テロ対策を重視し軍を派遣する米国。一方でフィリピン台風への災害派遣に際しては、自衛隊、米軍、米友好国の軍、更には民軍連携も含めて対応している。
     これら本書の内容を総括すれば、日米の意識は同一ではないが、時には各自の得意分野で相互補完して、時には連携して相乗効果を挙げ、東南アジアでの包括的安全保障分野における日米協力が現実に行われてきた、と言えるか。また、自衛隊又は軍という伝統的安全保障のアセットと親和性のある部分が少なからずあるとも言える。
     安全保障の書籍では例外的に女性の筆者が多いのは、扱うのが伝統的安全保障ではない所以か。また、第1章では、日本国憲法と国際協調主義の一致点を見出す問題提起をしているのが目新しい。

  • 東南アジアを舞台に
    日米同盟は更なる
    深化を遂げる。

  • 東2法経図・6F開架 319A/Sh66n//K

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著者プロフィール

信田智人(しのだ・ともひと)国際大学教授
1960年京都府生まれ。1994年ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)で博士号取得(国際関係学)。
SAISライシャワーセンター東京代表、木村太郎ワシントン事務所代表などを経て現職。
主著に『官邸外交』『政治主導vs.官僚支配』(ともに朝日新聞社)、『冷戦後の日本外交』(ミネルヴァ書房、国際安全保障学会最優秀出版奨励賞)、『日米同盟というリアリズム』(千倉書房)などがある。

「2018年 『政権交代と戦後日本外交』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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