対人援助職のための家族理解入門: 家族の構造理論を活かす

著者 :
  • 中央法規出版
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (134ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784805838600

作品紹介・あらすじ

家族を「システム」で理解すれば問題解決の道筋が見える!母子・児童・障害・高齢福祉、保健、医療、教育、司法etc.家族がかかわるあらゆる分野に役立つ知の核心を紹介!

感想・レビュー・書評

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  • 家族療法の入門書。臨床家でありながらマンガ家でもある著者の挿絵あり、実際のケースあり。とても楽しく大満足の実用書です。

    不登校や学校での不適応行動がおきたとき、「何が原因だ」と犯人探しをしたり、「子どもをなんとかしよう」と子どもだけをどうにか支援しようとすることがよくある。
    構造的家族療法では、個別の症状を「家族のメカニズムのなかで起こってくる、日常のパターンの一つ」ととらえる。それぞれの家族が持っているシステム(家族の人間関係や物事の選択方法・外との関係などなど)によって、うまくいったりうまくいかなかったりする。
    うまくいかないときには、その家族のシステムを少し変化させてみる。そのことで、家族の課題を解決していこうという考え。

    前半は、家族の構造理論についてケースを交えて解説。構造理論について、基礎的だけど大事な内容を丁寧に書いてあるので、とても勉強になります。

    特におもしろくかったのが、111ページからの「事例検討会」。
    いつものワークショップでもしている、情報量の少ない段階の家族について、可能性をどんどん出し合う事例検討。
    この本で、団先生と早樫さんが話し合っている様子が文字起こししてある。
    専門家の観点や着眼点、考えていく方向、介入のポイントが分かる。
    私は、正解を求めたい傾向があることがよく分かった。
    実際にワークショップに参加していても、実践につなげるのがむずかしいのだけど、この本の中にもヒントがたっくさんあった。

  • <シラバス掲載参考図書一覧は、図書館HPから確認できます>https://libipu.iwate-pu.ac.jp/drupal/ja/node/190

  • 選ばれなかった可能性に目を向けること、過去ではなく未来を考えること、大切な視点で持ち続けたいと思います。

  • 家族の理解や可能性について、豊富な事例とともに考え方が提示されています。

    厚い本ではないのですが、凝縮された内容でしたので読み応えのある本でした。繰り返し、読ませていただくことになりそうです。

    家族支援に携わる方にはオススメの一冊です。

  • 個人の問題をその個人に対する働きかけだけではなく、その人をとりまく家族システムに働きかけて改善していこうとするアプローチ。事例も豊富で、初学者向けにとても分かりやすく書かれている。

  • 最近やってはいないといえ、今までの提供していた内容の浅さを痛感します。これが現実ですね。
    なんとなく理解していたことを言語化してくれている本でした。ジェノグラムを読む、仮説をたてるというのは好きな営みなので、これからもがんばりたいです。

  • 関西FMの松井先生から教えていただきました。家族志向型ケアといえば松下先生の本が有名ですが、これはまた違った見方を与えてくれます。
    出てくるケースが生々しくて、自分の家庭がどうだったか振り返りたくなる内容です。BPSのpsycho-socialの部分の理解がより深まるのではないでしょうか。(松島)

  • 事例が多く具体的にイメージしやすい話が多いが、理論的なところが乏しい印象を受けた。家族の構造的特徴の解説や見立てる際のポイントなどを充実させると初学者により役立つように思われた。

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