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- Amazon.co.jp ・本 (95ページ)
- / ISBN・EAN: 9784806005674
感想・レビュー・書評
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熱っぽくて冷たい月に触れてみたくなったらこの詩集をひらく。
夢とわたしを隔てているガラス窓をそっと開ける。その隙間に体から切り離した影を滑りこませてやる。それはすばやく走る猫、しなやかに泳ぐ魚、かろやかに羽ばたく鳥になる。窓の向こうは昼に吸いこんだ光が淡く発光している深淵な世界。夜気と戯れるわたしの影。空は揺らぎ、夜露のひとつひとつが星みたいにきらめいて、散る花と落ちる果実のあまいあまい匂いが立ちこめて。
いくつもの紗幕で仕切られた月的現象を渡りゆく喜びが、足跡として至るところを浮遊している。
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長野まゆみが推薦文を書いてます。
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