人に聞けない大人の言葉づかい (中経の文庫 と 5-1)
- KADOKAWA(中経出版) (2008年3月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784806129738
感想・レビュー・書評
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言葉遣いというのは、何歳になっても難しいもので、いや、逆に歳をとればとるほど、言い方には気を遣うことが多くなりますね。
この本では敬語はもちろんですが、大人だから使うわざと曖昧にした表現であるとか、漢字やカタカナ言葉を使うセンスであるとか、得する言葉、損する言葉などが紹介されています。
いわゆるハウツーもののように、網羅的に書かれているわけではなくて、エッセーが寄せ集められた感じですので、この本で全てをマスターしようというのは無理ですが、言葉遣いのどんなところに気をつければいいのか、そのツボのようなことは理解できるようになっています。
最後の章に絶対語感というのが紹介されています。つまり、おかしな表現に出会ったときに、理屈ではなくおかしいと感じられるセンスのことですが、この絶対語感を磨くためには、子供時代の言語環境、すなわち親の言葉遣いが大事だなあと、改めて反省しました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ことばは、人となりを表す履歴書。まさにその通りで、毎日使うものだからこそ、大切にしなければと実感。ことばの響きやニュアンスが人間関係を円滑に進めるかどうかにも関わってくるので気遣いができる「ことば」を心がけたいと思いました。
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今も昔も国語が苦手なのは変わりなく、より適切な表現を知らずに生きていることは否定できないので、少しでも勉強になるかと思い、読んでみました。
丁寧で美しいことばの裏には、心があると感じました。
言葉の成長は心の成長と密接な関係にあるような・・・
目上の人、患者さん、お友達、初対面の人、みなさんと心地よいコミュニケーションができるように勉強と実践を繰り返していこうと思います。 -
大声で知性のあることははなせない。
そうですね。 -
日本文化を築いてきた大いなるツールの一つ、言葉。正しい言葉遣いを身につけるためには、まずは相手を思い遣ることが大切。言葉はその人の心であり顔である、と先生はおっしゃる。
たとえば電話の掛け方や手紙の書き方など、それら決まり事をその理由とともに示してありより納得しやすい。
ただ、外山先生のお名前だけで購入した身としてはもう少し高度な内容を期待しただけに、少々物足りなく感じた。 -
実生活に取り入れるには少し堅い。
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2008年出版(外山さん、85歳かー)。
言葉づかいに関するエッセイ集。気楽に読める。
日本語にふさわしいのは横書きではなく縦書きである、という趣旨のエッセイ「立つか、寝るか」がお気に入り。『文字を読むには、視線と直角に交わる線が手がかりになる(p30)』
かつてあるイギリスの物理学者が日本の物理学の論文に頻出する「であろう」という表現をテーマに、科学に推論表現を使われることのおかしさを指摘するエッセイを書いた。それ以後、科学論文で「であろう」表現は使われなくなったが、これに対し、『「である」と「であろう」は同義表現である。(p88)』と言い切る「「であろう」にこもる心理」も読み応えがある。
エッセイ「年相応に”らしい”ことばを」の冒頭では、イギリスで英語を学んだ日本人がイギリス人と会話した際、そのイギリス人に「女性から英語を習ったでしょう」と看破されて驚く話が紹介されている。英語でも男女の言葉の違いがあるのだということ。女性言葉が日本特有のものだと思っていた(というか、少なくとも英語にはないと思っていた)ため、新鮮に感じられた。
それにしても、言葉遣いがテーマの本のレビューは緊張する…悪文失礼(^^;) -
ことばづかいは「履歴書」というのはうなずける。
年相応のことばづかいができるように心がけよう。