人に聞けない大人の言葉づかい (中経の文庫 と 5-1)

著者 :
  • KADOKAWA(中経出版)
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感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784806129738

感想・レビュー・書評

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  • 言葉の使い方や礼儀に関して、為になる部分がけっこうあった。
    ただ、著者はかなり年配の方であるため、年配の方はこう思うんやな~といった具合で留めておく部分もあった。
    全体的には読んでおもしろかったし、垣間見える著者の言葉じりがおちゃめだったり。また、完璧な人間はいないな~という客観的な感想ももった。

  • 正しい絶対語感が必要=ことばの基本、構造

    繰り返し聞いて、話す、そして、慣用が出来て絶対語感となる。これに精神性が付いてきて、言葉となる。

    正しく、美しい絶対語感を作り上げれば、宝物を手に入れたようなものである。=学校教育に見失われている点。変な絶対語感は子供にとって、不幸にもなりえる。=イギリスでは、話す言葉、言説、(高度な言葉、情報)によって階級が変わる。言葉には、それほど力がある。これは、逆に言葉を変えればすぐにでも上流階級に見えることでもある。=バーナード・ショウ『ピグマリオン』、映画『マイフェアレディ』からも窺い知れる。

  •  さてさて「大人の日本語」やら「正しい日本語」やらを語る書籍は数あれど、そこは外山先生、一味も二味も違うぜ!な一冊。

     完全に主観的な解釈をしているため、なかなかユニークな意見を見つけることもできるかと思います。たとえば、よく「間違った日本語」として取り上げられる「~でよろしかったでしょうか」に対しても肯定的な見解を示しています。本書は、今ある現象を、決して理論から見るのではなく、現象そのものが存在しているという事実から見ているのだと感じました。
     よくある書籍だとこの考えってなかなかないんですよねー。新しい現象を昔の理論にあてはめようとするってナンセンスだと思うんですけどねえ。まあ、本書の記述にも懐古的な内容はふんだんに盛り込まれてますけども。


    【目次】
    この本のあらすじ
    ことばの顔 ― はしがきにかえて
    第1章 大人の気づかいは「ことば」にあらわれる
    第2章 大人の話し方のできる人・できない人
    第3章 大人が使うあいまいな日本語
    第4章 得することば・損することば
    第5章 敬語はむずかしい
    第6章 漢字のこころ・カタカナのセンス
    第7章 ことばづかいは「履歴書」

  • 私はまだまだ社会に出ていないひよっこなので、なるほど!!と感心する部分が多々ありました。
    今のうちから意識して、うつくしい言葉づかいが出来るようになりたいです。
    そのためにはもちろん経験や知識も必要だけど、相手を思いやる気づかいも重要であるということ。
    そして日本語は特にその心がつよく根付いてでききたはずなので、それを大切にしたいです。

  • 話し言葉というのは、時代と共に変わってきているわけで、世代の違いから、意味の取り違いが起きたりする。
    しかし、基本というものは存在するのだから、いくら、若い世代の人たちが、これでいいのだと思っても、おかしいものはおかしいのだ。
    日本人は、人間関係の潤滑油として、言葉尻をぼやかすことがある。強く言い切るより、感じが良いと感じるからである。
    だけど、謙虚に聞こえるからといって、よく使われている「愚妻」や「愚息」などという言葉は、私自身あまり好きではないし、自分が言われたら、あまりいい気はしない。
    人によってそれぞれ感じ方も違う為、やはり日本は難しい。
    けれど、言葉づかいはその人の履歴書とも言われるほど、印象として大切なものでもあるので、せめて、恥ずかしくないきれいな言葉を使いたいものである。

  • 名著「思考の整理学」の、外山滋比古先生の最近の著書。
    うーん…、ちと堅い。心構え的なことは素晴らしいんだが、堅すぎてちょっと実践味にかける。

    人はなかなか他人の立場に立って考えられない。考えているつもりでも、大事な要素を抜け落として考えてる。一歩間違えたらありがた迷惑だ。
    そうした状況に対し、すごく参考にはなる。こうすれば相手が気持ちいい。こうすれば相手が嫌な思いをしない。そうしたところは、経験と深い読みが必要なところだ。「あなたのためを思って」で迷惑をかけるバカが、この現代、後を絶たない。
    相手のことを徹底的に考える。理屈や型通りの礼儀よりも、気持ちのために。

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著者プロフィール

外山 滋比古(とやま・しげひこ):1923年、愛知県生まれ。英文学者、文学博士、評論家、エッセイスト。東京文理科大学卒業。「英語青年」編集長を経て、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授などを歴任。専門の英文学をはじめ、日本語、教育、意味論などに関する評論を多数執筆している。2020年7月逝去。30年以上にわたり学生、ビジネスマンなど多くの読者の支持を得る『思考の整理学』をはじめ、『忘却の整理学』『知的創造のヒント』(以上、筑摩書房)、『乱読のセレンディピティ』(扶桑社)など著作は多数。

「2024年 『新版 読みの整理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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