- Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
- / ISBN・EAN: 9784806131113
感想・レビュー・書評
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赤字を背負った3店舗のカラオケ店を、起業募集の男女3人が黒字にさせるという
ミッションをストーリー仕立てにし、
「リーダーとして最も大切にしなければならない事は何か?」
を紹介していく。
この手の本は、何冊か読んだし結論もわかっていたことだが、
小説的な読み方でも充分楽しめる(泣ける)。
自身過剰なA店の店長がへこんでいる所に会議を開いて
「もうやるべきことは決まっています、うちの店のスタッフをA店を手伝わせます」
って。くぅ。泣ける。
サプライズが人を成長させるのだ。
【ココメモポイント】
・どんなときでも、方法は百万通りある
P.36
・上司は、まず、自分から動く。部下が動かなくても、自分から動く。
P.49
・上司は、仕事を楽しむ。部下が仕事をしたくなるくらい、楽しむ。
P.51
・人を育てるというのは、人をやる気にさせること。
P.77
・疲れるというのは、ほとんどの場合、精神的なものにすぎない。
成果が出るまでやると決めれば、疲れることはない。
P.101
・もし、自分のことだけしか考えていない人がいた場合、
そのような人間が得ることができるのは満足感だけだ。
つまり、感動したことがないんだよ。
人は誰でも、感動することで変わる。人を変えたければ、その人を感動させればいい。
P.116
・どんな仕事であっても、そこから得られる最高の報酬は、感動である
P.158詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
名著。
時々、自分をふりかえるために読み返すのだが、その度に「う〜ん、オレもまだまだだな…。」と思い知らされる。 (TT)
物語は、"赤字続きで回復の見込みがなく、取り潰し予定のカラオケ店を 1 年間経営して黒字化させると" いう課題に取り組む経営者育成セミナーのプロジェクトの話。背景の違う三人のそれぞれの苦労、苦悩を通じて、リーダーにとって大切なこと、人として大切なことを思い出させてくれる。
ちょっと長いが、あとがきから引用。
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多くの会社では、そこで働く社員の人件費が、経費の中で大きなウェートを占めています。その人がやる気になって仕事をすることができなければ、全体としての経営効率は極めて悪いものになってしまうでしょう。
しかし、職場の人間関係はとかく後回しにされがちです。なかなか相手が変わらないとか、すぐに成果が出ないとか…。
重要であることがわかっていても、目の前の成果を短期間に上げられる手法を考えることばかりに意識がいってしまいます。
そして、人の問題が知らず知らず大きくなっていきます。企業が成長すると、多くの人が関わることになり、人の問題も大きくなることになります。
その結果は、いずれ必ず数字になって返ってくることになります。
すべての企業の崩壊は環境の変化によって起こるのではなく、変化する環境に対応できなかった内部の問題によって起こっているのです。
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今返ってきている数字を見て、現状を悲観してもしょーがない。だが、未来に返ってくる数字を楽しみにするために、本書を糧にすることはけして無駄なことではないだろう。
未来を良いものにすることは常にできる。今、この瞬間もね。 -
【自分が手本としたいリーダー像】
リーダーに求められている習慣はなにか?
それを物語チックに書き記している本である。設定は、経営大学院に通う3名の受講生達。彼らが任されたのは、毎月赤字続きのカラオケ店の再建。1年以内で黒字化するというのが目標だ。
一人ひとり違うキャラクター設定を行い、上手くパターン分けをして、失敗するケースと成功するケースを区別している。
リーダーに求められるたった一つの習慣。それは、
「人を変えたければ、相手を感動させ、一緒に感動する」ということである。
この論には賛否があるだろうが、少なくとも私は賛成したい(というか実践したい)。この世界は、必ず他人がいて成り立っている。一人では生きていけない。そんな中で、どのように組織、グループを最大化するのか?
そんなことを考えると、この本の意味が分かってくる気がする。 -
起業を目指す3人の若者に与えられたミッションは、客が集まらず閉店を決めたカラオケ店の経営を立て直すこと。期間は1年間。
一人はコンサルタントとしての経験を生かし、自ら計画した経営プランに基づいて従業員を動かそうとします。二人目は豊富なアイデアを従業員と一緒に考え、それらを実行していくことで他店との差別化を図ります。最後のひとりが訪れた店は、前の店長と従業員の関係が最悪で、従業員が仕事に対する熱意を完全に失っていましたが、彼らに熱意と愛情を持って接することで、信頼を勝ち得ようとします。
3人とも大きな壁にぶつかり、一度はあきらめようかという危機に陥ります。三者三様の方法でその壁を乗り越えたのですが、あきらめずにミッションを続けたのは、起業するのだという強い思いと、今後起業したときに同じ問題がやはり降りかかってくる、という確信ともいえる予測があってのことでしょう。実際に起業したときに同じ問題が起こったら、今度こそ逃げるわけにはいかないのです。そう考えれば、ここで立ち向かわない選択肢は、ありません。
問題は自分が全力を注げば解決できる大きさで降りかかってくるといわれますし、問題を解決することで、自分自身がひとつ成長できるわけです。とくに彼らは、起業という大きな夢、リスクの高い目標を抱いているのですから、夢や目標炉実現させるためにリスクは避けて通れませんし、常に成長を続けていく必要もあります。
結末をばらしてしまうと、3人ともハッピーエンドで終わります。成功に至る道のりはそれぞれ違うように見えますが、3人が共通して行ったこと、気づかされたことは1つです。
それは、人を信頼すること、受け入れること。ビジネスとしてのやりとりや、上下関係の中で指示を出す、受けるという関係ではなく、従業員ひとりひとりを一生の付き合いをするように受け入れ、働きたいと思ってもらえるようにすることが肝要だとありました。
経営プランや企画は、事業を軌道に乗せるためのツールではありますが、それだけではうまくいかないということでした。実際、元コンサルタントの彼がこの方法でやれば成功する、従うようにと指示したときには従業員にそっぽを向かれ、信頼を確立してから同じプランを実行して業績を回復させた、という流れもありました。
自分はどうかと自問してみると、なかなか人を信頼できていない自分がいるのに気づきます。仕事の上での付き合いになっている部分や、見返りを求めている部分が、どうしても出てしまいます。妻を除けば、心から受け入れている人はいないかもしれません。
自分のほうが変わっていかなければ、今後リーダーとしての成功は約束されないでしょうし、成長も頭打ちになってしまうかもしれません。起業に踏み切ることはないとしても、まだまだ精進が必要ですね。 -
感動させる
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ブックオフで安いビジネス書を買いあさった中の1冊。目的も無く買ったが、とんでもなくいい買い物だったと思う。売ってくれた方に感謝するとともに、これを手放すとはなんともったいない、とも思った。
扉のメッセージ、「この本は、会社の人間関係をよくしたいと思っている人に読んでもらいたいのです」から、あとがきの最後、「いつでも他人は、自分が成長する最高の機会を与えてくれているのです」まで、教訓と金言に満ちている。
ストーリー仕立てになっているので、非常に分かりやすく感情移入もしやすい。読書習慣のない若手管理者に…と思ったが、むしろ仕事が順調になりはじめ、大きな規模のマネジメントをするようになりつつある中堅層が読むべきかと思う。
自分も40歳になろうというところだが、自分の考えとは異なる考え方をする上司・部下を「いくら言っても変わらない」「あの人はダメだから」とどこかで決めつけていた。
しかし何のことはない、相手は自分の話などそもそも聞く耳を持っていなかったのだ。それは相手がどうこうではなく、相手に「話を聞こう」と思わせるだけの人物になれていない、自分の怠慢が原因だったと思い知らされた。
「過去と他人は変えられない。変えられるのは未来と自分だけ」というのはよく聞くフレーズだが、その意味を深く考えさせられた。
座右に置いて何度も読むべき。
1時間もかからず読めるが、得るものは大きいと思う。 -
人を信じて一緒に感動することが最高の報酬。
実際の仕事の中で実行するには覚悟がいるが、成果だけを追い求めているときには見えなかった喜びを感じることができる。 -
三者三様の店長たちが直面する数々の問題は、自分自身もぶつかっている壁。ストーリーを通して何が大切か伝わってくる
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人を信じることをあきらめないこと。悩んだり迷ったりした時はこの本のことを思い出そう。
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いいこと書いてあります。
一般論として、頭に刻み込んでおくことは
人間関係を円滑にするために必要だと思う。
本書は、そういった観点からもよい本だと思う。
一度は目を通しておきたいところ。