計測における誤差解析入門

  • 東京化学同人
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本棚登録 : 92
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784807905218

作品紹介・あらすじ

John Taylorによるベストセラーが第2版となって登場、理工系1,2年生向きに不確かさの科学を講義、大工仕事から歴史的な実験まで広範な例を引き、最小限の予備知識でも大丈夫・。例題、演習問題はよく練られており、この教科書の価値を倍加。物理や化学などの理工系学生実験用テキストとして好適。

感想・レビュー・書評

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  • 正規分布、ポアソン分布、二項分布、最小二乗法、ランダム誤差、はじめて目にする人にとっては何のことかさっぱりで、ややこやしくて、面倒と思う。測定をする以上、どんなに慎重に、精密に行ったとしても誤差が生じる。この本は、理工学系を志すものにとって、誤差解析のベストセラーと言える。実験器具による誤差、測定値と文献値の取り扱い方、物質間での誤差、測定者による誤差、有効数字と相対誤差、観測問題など、誤差は避けられない。エンジニアの世界ではエラーとして使われる言葉も、この不確かさを排除することはできず、むしろ不確かさを知ることこそが重要である。

    光が空気からガラスと通ることによる誤差、掛け合わせること、割り進めること、積み重ねることによって、誤差は伝播していく。選挙による誤差、大工仕事における誤差、日本人は経験によって、こうした誤差に馴染んできた。宇宙開発を見ても、私たちの仕事における柔軟性と誤差に対する理解はかなり深いところに至っている。理工系の学生はもちろん、エンジニアも、自分の理解を振り返るために、原点に戻り知識をリフレッシュするために、ぜひ手元においておきたい一冊。

  • 理論の理解というよりは、実際に実験結果等の誤差を評価できるようになることを重視した実用書。

    章を追うごとに内容がより複雑かつ高度(と言っても、一番難しいものでも大学1年生の前期の統計レベルではあるが)になるように工夫されており、1章から順に、章末に用意された20問以上の練習問題を全て解きながら読み進めていけば、自然と誤差解析の基本が身に着くように工夫されている。

    誤差の解析についてなんとなくもやっとした感覚を抱きながら各種数値の計算を長い間行ってきたが、本書を読んでその靄が晴れた。

    大学1年の時に本書を読んでおければよかったと思う。

  • サイエンス

  • 実験データの統計的取り扱い方に関する教科書です。
    この本では、実験誤差の取り扱い方について、豊富な問題とともに基礎から丁寧に解説されています。
    誤差の取り扱いが苦手な人は読んでみてください。(マテリアル工学科)

    配架場所:工4号館図書室
    請求記号:5:T:12.00

    ◆東京大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2001318855&opkey=B151018770115180&start=1&totalnum=2&listnum=1&place=&list_disp=20&list_sort=6&cmode=0&chk_st=0&check=00

  • 普段、実験や解析や時間やその他もろもろ、数字を扱う人ならどのような場合でも誤差は避けられない。その誤差の扱い方や考え方が網羅された本。学部一年生から就職してからも大学院でもとにかく一生使える本なので図書館で借りるより買ったほうがいいかもしれません(笑) 簡単な数式しか扱っていないので、文系の方でも読み進められると思います。レポートや研究で誤差の扱いに悩んだ人は多少厚い本ですが、これを読み進めれば解決すると思います。
    (お薦め本レビュー応募作品2012★これでエラーも怖くないで賞/生命環境科学研究科D2)

    ▼附属図書館の所蔵情報はこちら
    http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=915046&lang=ja&charset=utf8

    • tulipsさん
      この本をお薦めしたいという気持ちがとても伝わったレビューをありがとうございます!数値を扱う上で、誤差という数値は小さなものの様で、無視できな...
      この本をお薦めしたいという気持ちがとても伝わったレビューをありがとうございます!数値を扱う上で、誤差という数値は小さなものの様で、無視できないものです。その誤差について、分かっている様で曖昧なところも多いのではないでしょうか?簡単な数式で取り掛かりやすいのも魅力ですね★このレビューをきっかけに私も図書館で借りて、誤差についての基盤をしっかりさせなきゃと思います!
      (筑波大学附属図書館ラーニング・アドバイザー)
      2012/12/11
  • 実験に関するデータの誤差解析といえばこの1冊。ほかに何もいらない。

  • 武蔵野中央<BR>
    <a href="http://shopping.tkd-pbl.com:8080/t_dojin/FMPro?-db=maindb.fp5&-format=detail%5f0.htm&-lay=cgi&-sortfield=%8f%91%96%bc%82%e6%82%dd&%8f%91%96%bc%82%51=%8c%76%91%aa%82%c9%82%a8%82%af%82%e9%8c%eb%8d%b7%89%f0%90%cd%93%fc%96%e5&-max=1000&-recid=32986&-find=\\\\\\\">東京化学同人のページ</a><BR>

    誤差解析とは何か/ 実験レポートにおける誤差評価の使い方/ 誤差の伝播/ ランダム誤差の統計的取扱い/ 正規分布/ データの棄却/ 加重平均/ 最小二乗法によるあてはめ/ 共分散と相関/ 二項分布/ ポアソン分布/ 分布に対するカイ二乗検定

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