- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784808710828
感想・レビュー・書評
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過去70年間につくられた優れた建物のなかから興味のつきない100の事例を取り上げる。構造や素材、機能性や芸術性、新しい技術との関わり、建築家と依頼主の関係などについて解説する、とある。
5つの章に分けて紹介 日本人建築家も。
幾何学の勝利、
磯崎新(1931-)「ロスアンゼルス現代美術館」1986
安藤忠雄(1941-)「光の教会」1989 大阪府茨木市
坂茂(1957-)「紙の教会」2013 ニュージーランド
宇宙時代、
主張の表明、
坂茂「アスペン美術館」2014 コロラド州アスペン
摩天楼という様式
高松伸(1948-)「ナンバ・ヒップス」2007 大阪
過去へのオマージュ
高松伸「ARK」京都 歯科医院
黒川紀章(1934-2007)「広島市現代美術館」1989
隈健吾(1954-)「森舞台/宮城県登米町伝統芸術伝承館」1996
表紙はザハ・ハディト(1950-2016)「ヘイダル・アリエフ・センター」2012 宇宙時代の章で。アゼルバイジャンのバクーにある、アゼルバイジャンの独立後初の大統領名がつけられた建物。展示やパフォーマンスなどを行う複合施設。
目をひいたのは、
・建築事務所NBBJ設計「バスケット本社」1997 ロンガーバーガーが1976に手作りの木製バスケットの製造販売会社を設立。そのバスケット型の建物。竹をおもわせるクリーム色の編み込み巨大バスケットが緑の芝生に立つ。オハイオ州ニューアーク
・フンデルトワッサー(1928-2008)「ヴァルトシュピラーレ」2000 画家としてフンデルトワッサーを知っていたが、茶系の各色の曲線がビルを覆っている。立体フンデルトワッサー絵画、といった面持ち。建築家、画家であったようだ。検索するとここに載ってるのと似たような建物をいくつかつくっているようだ。ドイツ・ダルムシュタット 集合住宅
2017.8.30初版第1刷 図書館 -
ベネズエラにある、45階で建設が中断されたビルには不法居住者が自分で配管や電気工事して住み着いている。しかしエレベーターがない。
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ちょうど、安藤忠雄の「光の教会」を見に行ったところ。空間に客体を。
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図書館で見かけて。ミースファンデルローエの格子状の鋼鉄とガラスの高層ビルがすごいと思った。今やありきたりのスタイルになってしまうほど受け入れられていて、その先見性がすばらしい。
それ以外の建物は単に奇をてらっただけにしか見えない。著者にはそうでないことをもっと説明して欲しかった。建築家の紹介ばかりで、どうしてそう作ったのかの説明が物足りない。冒頭には建築における依頼主の重要性に注意を促しているのだから、もっと依頼主の思いを説明すれば良かった。 -
そういう意味では「ビフォーアフター」の匠の皆さんは至極真っ当な仕事をしています。
建築界の常識を打ち破る独創的な建物が生まれたいきさつについて解説する入門書です。
強烈なインパクトを残す100の現代建築を設計意図まで踏み込んで写真とともに解説しています・
建築プロジェクトは、芸術家的な建築家だけでは完遂できない。
建築家が依頼主の意向を汲み取って、様々な法規制や物理的制約(要するに耐震規制)をクリアした上で成立する。
だから、完成した(優れた)現代建築には、作った人の意思が込められている。
本書はそういった点から、魅力的な現代建築物を紹介しています。
特に目を引くのが、中国中央電視台(CCTV)本社ビルです。
北京の街中にそびえ立つ、立体型のテトリスがあったら上から降ってきそうな異様を見せつける高さ234mの巨大ビル。
設計した現代建築界の巨匠レム・コールハーンはそれまでの高層ビルの形を打ち破る形でこのビルを設計したことが本書では記されています。
放送局というビルの機能を持ったまま、今までにないものを作り出す。
完成したのは2008年。(外側だけでも)北京オリンピックに間に合うように完成したこのビルは、世界中に新しい中国を発信するのにふさわしい。
一方でwikipediaなんかを見ると、このビルのデザイン(にまつわるコールハーンの発言)は中国国民の反感を買ったこともわかる。
力を持って民衆の上に立つ巨大国家を象徴しているみたい。
権力を表す巨大建造物がある一方で夢半ばで終わってしまう建築プロジェクトがることも事実。現代の廃墟たる「ダビドの塔」(こちらも掲載)もその一例。
世界中の”箱モノ”を巡りながら、そこに込められた人々の思惑を読み解ける貴重な一冊です。 -
図書館で手に取り、思いのほか専門性が高く興味深く読んだ。ハリー・ウィーズは在日アメリカ大使館宿舎の仕事しか知らなかったが、本書を通して関心が高まった。訳文も違和感なく読めた。
本書について思うところが二つあった。
各建築の紹介が見開き2ページでまとめられ、写真を象徴的な一枚に絞ってあることは簡潔で見やすいが、更なる情報を得たいと思い、ネットで画像検索をかけようとすると、無名な建築ほど和訳ではうまくヒットしないことが多かった。小文字でも建築や建築家の英名を併記して欲しいと感じたことが一つ。
もう一つは、タイトルからは小中学生でも読める優しい解説書のような印象を抱いたが、「だれがどうしてつくったか」についての解説は希薄で、内容は建築史の基礎知識のない一般の読者向けには難解ではないかと感じた。出版社の判断で、手に取ってもらえるための工夫と推察するが、内容を的確に捉えたタイトルの方が望ましかったのではないかと思う。 -
【資料ID】 97170784
【請求記号】523.07/Z
【OPAC URL】https://opac2.lib.oit.ac.jp/webopac/BB50071424
本書には過去70年間につくられた独創的な建物が紹介されています。
構造や素材、機能性や芸術性、新しい技術との関わり、建築家と依頼主の関係なども解説。
ユニークな発想に驚きです。
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