- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784810426250
感想・レビュー・書評
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ババァだのバカづらだの「えっ」と思うような暴言も散見されるが、近頃多いふわっとした伝承風怪談に比べると断定口調の文体にキレがあって面白く読んだ。登場人物に不良やら水商売・風俗業従事者などが多く、人間臭く生々しさを感じる体験談。ただ著者は心霊現象を信じているんだか否定しているんだかよくわからない。
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待て、これは幽霊物件紹介というか、普通の怪談集ではないか?
↓
読了(2009/12/28)
怪談は物語としてでなく、最後に収録されてる“あとがき”のようなノンフィクション的文体の方が個人的には好み。
でも、最後まで楽しく読めた。怖がらせようとしていない文章が好き。 -
【目次】
まえがき
第一章 ホテル 泊まってはいけない! ビジネスホテル/ラブホテル/旅館/民宿
「あの話はしない方が……」/お母さんは,なぜ死んだ/観光会社の人から聞いた話/湯に入ってくるもの/真っ赤な女/壁のひび割れ/意味のないついたて/窓の外をよぎる/隣の空き地/廊下の電話/「やめてェーッ」/宿泊代無料/「この部屋で殺人があったのに!」/観光会社の人が勧めた幽霊ホテル/光る蛾/数える男/分身/仏壇のある部屋/箱根の旅館/耳鳴り
第二章 住居 住んではいけない! マンション/アパート/家
おばあちゃん/赤ん坊とベランダ/「悪い子じゃないのよ」/金網の女/雨の日のすすり泣き/「三階に住みませんか?」/上の階の住人/霧に包まれる街/幽霊の言葉/ミイちゃんの話/あるマンションの噂/出ていった妻/ロクさんの写真/昼下がりの事務所で/ひっかき傷/ベット(ゲンブンママ)わきの女/押し入れの戸/絹塚にまつわる話/ある高層住宅で起きたこと/煙の中の顔/雑木林の幽霊/押し入れの中の嬰児/帰ってきた妻/言い伝えのある旧家/「四谷怪談」にまつわる体験/昔から庭にある祠/沼代の幽霊屋敷/真ん中の空き部屋/レンちゃんと幽霊/家賃が無料の家/続・夏川ミサエの話
第三章 学校 通ってはいけない! 中学校/高等学校
「いろいろあって困る」/特異体質の少女/志木貴菜/髪の毛/授業中のポケベル/浮かぶキューピー/運動会のスナップ/廊下の暗がりにいるもの
第四章 会社 勤めてはいけない! 会社/役所/図書館
エレベーター/都庁の非常階段/近々御祓いする会社/あきる野市の工場/「元気か」/図書館の電話
第五章 病院 患ってはいけない! 外科病院/総合病院
ギブスを外して/ある入院の体験/「あそこの病院だけは……」/キイちゃんの旦那/デンマさんのドロップ
第六章 飲み屋 酔ってはいけない! スナック/居酒屋
トイレの盛り塩/「女が殺された……」/泣きピエロ/「おとうちゃんが許さない」/秘密/電気自殺
第七章 喫茶店,他 寛いではいけない! レストラン/喫茶店/カラオケボックス/エステサロン/サウナ
こちらを見る女/お話ができない/「むずかしい話はなし」/ゾンビのような男/様々なお客さん/知らなければすむ話/呪いのビデオI/呪いのビデオII/見えないけどいる/東京と京都のサウナ/「ターくん」
あとがき -
2006年7月26日
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小池壮彦の才能と出会った記念すべき本。嘘とも本当とも知れぬ「幽霊談」を淡々と突き放して列挙する。だからこそ、本当に「怖い」体験が出来てしまう。読まずに死ねるか!な一冊。