- Amazon.co.jp ・本 (145ページ)
- / ISBN・EAN: 9784812293058
感想・レビュー・書評
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哲学入門と題する本は数あれど,哲学することの入門書として,本書の右に出るものに出会ったことがない。入不二基義の『問を問う』も本書がベースになっている。
「哲学は科学や数学とは違います,科学とは違って,哲学の頼りになるのは,実験や観察ではなく,思考だけです。数学と違って,哲学には形式的な証明方法がありません。問を立て,議論し,考えを吟味し,それらに対して加えられるかもしれない反論を思い描き,私たちの概念は本当に有効なのかと考えてみること。哲学は,まさにこういった仕方で行われるのです。」
哲学とは問を問い続ける営みであるというのが,個人的な哲学の定義なのだが,それをプラグマティックにやるとこういうアメリカ哲学になる。これは,哲学史からスタートするヨーロッパ哲学とは大きく異なる。歴史的な蓄積からではなく,まず,自分の頭で考える。哲学書を読むのはそれから,というのは教育的には有効な方法だと思う。歴史上の哲学者の問を理解できなければ,古典を読んでも面白くないから。逆に,自分の問と重なる哲学者の著作は古典でありながらアクチュアルだ。
哲学史が往々にして面白くないのは,問いを中心に書かれないからではないか。本書に挙げられた素朴な問いに関してそれぞれ哲学史を書けば面白いものができるかもしれない。まぁ,既にあるのかもしれませんけど。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大学時代ネーゲルさんにもお世話になった。
『コウモリであるとはどのようなことか』もあるけどあれは専門書で、こっちは誰にでもわかりやすく書いてるのでとてもおすすめ。-
2012/05/10
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翻訳の問題なのか、何を言っているのかわからない部分が多かった。
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初めて哲学の本を読んでみたけど、理解するのがちょっと難しかった、、、、
また読んでリベンジしたい。
でも文章を読んでるときにうなずかされる部分がたくさんあった。 普段何気なく行っている意思決定や言葉の認識の過程を分析していたのでなるほどなぁと思うところがたくさんあった。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/757111 -
さすがにこのレベルなら全部知っている話で安心した。
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なにか哲学的問いにぶつかった小中高生に勧めたい良書。てつがくの仕方を平易に教えてくれ、自分の哲学的問いの本質は何なのか、さらに深めるにはどうすればいいのか気づく手助けになる。
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「とっても短い哲学入門」という副題付き。素朴な疑問を用意してできるだけ公平な立場から論理を進めようという形態の書。心を超えた世界の認識、他人の心、心と脳、言語、自由意志、道徳、不平等、死、人生の意味と哲学としての論理を展開する。哲学が近く感じられた本。