ブッシュマンの民話

著者 :
  • 京都大学学術出版会
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784814002498

作品紹介・あらすじ

アフリカ大陸南部のカラハリ砂漠、草原に棲む動物たちがひしめきあい語り合いだまし合い、軽々と人に変身する。原初の想像力は縦横無尽に私たちを超えていく。半世紀にわたってブッシュマンの生活を追いかけてきた著者が民話を記録、特徴的なクリック音を再現しつつ語りのまま書き起こした。狩猟採集民の精神世界を語る、29話。

感想・レビュー・書評

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  • 簡単には言いにくいんだけど、ブッシュマンが語る民話の中に、日本の伝承の中にある生き物が化ける話に似た構図や、怪談話にのような妖怪に似た話がある。
    これは身近な生き物に神的な要素を抱いたり、わからないものに対して畏敬を抱いたりする中でうまれたりだとか。それと統一のものを感じた。
    私としては「人」を見ていく中で1つの繋がりをこういったところから感じるなと思う。

  • ふむ

  • ブッシュマン・シャーマンという本を読んでからいわゆるブッシュマンあるいはコイサンマン(コイ人とサン人)に興味を持つようになりました。
     図書館にいったらたまたまブッシュマンの民話があったので借りてきてよみました。京大出版の本のためか大学の先生の思いそのままに本が出来上がっています。どういうことかというと書き言葉で残されていないブッシュマンの民話を記録しておこうということにこの本の目的があります。そのためQRコードをよめば現地音で民話が再生されるという素晴らしい仕組みが取り入れられいます。
     民話なんらではの話の展開にいろいろ驚かされます。
    食べる、食べられる、変身する。石になる。結婚する。子供をうむ。やせてる。太っている、池ができる。などが頻出する民話です。話としては荒唐無稽のものが多いですが、オーラールストーリーとして擬音語や予想できない展開などが重要な要素となっています。
     これはこれでいい読書体験でした。

  • 造物主 ピーシツォワゴさんは、若干アレ。
     他、生き物さんが、生物をガン見してゐたクロンボの皆さんのそれに基づいていろいろやる。
     比較的最近どこぞから来たものもあってけっこうおもしろい。

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著者プロフィール

1941年京都生まれ。京都大学理学部卒業。東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。理学博士。京都大学霊長類研究所助教授、弘前大学人文学部教授、京都大学アフリカ地域研究センター、アジア・アフリカ地域研究研究科教授を歴任。京都大学名誉教授。
専門は人類学、アフリカ地域研究。狩猟採集民ブッシュマン、ムブティ・ピグミー、遊牧民レンディーレ、ポコットなどを対象とした生態人類学的研究をおこなってきた。
主な著書に『ブッシュマン、永遠に。——変容を迫られるアフリカの狩猟採集民』(昭和堂、2008年)、『アフリカ文化探検——半世紀の歴史から未来へ』(京都大学学術出版会、2017年)などがある。

「2020年 『ブッシュマンの民話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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