- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784815602611
感想・レビュー・書評
-
思考コードがわかりやすい。
読解力の部分に関しては、目新しさは特になし。
3.7詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ゆるい管理で今までの勉強してると、これからの主体的で動くべき場面で役立たたないよ、と言うお話。
大学入試の入口変えておくから、それに合わせて高校さんは学習内容考えて実践してねー、みたいな流れは勘弁して欲しいなあ。 -
現状の教育の解説や今までの教育の流れから、
この先の教育の流れや必要な考え方を知ることのできる
親にとってお子供たちに対する心配を解消できる
だけの知識を持つことのできる、とってもお勧めの本です。
P7 思考コード
これまでの教育はA軸の「知識・理解思考」重視
今後は、
A軸・B軸「論理的思考」の
必要性を踏まえつつ、
C軸の「創造的思考」を広げていかなければならない。
P51 小学校では、2020年度から「学習指導要領」が変わり始める。中学校が2021年度から、高等学校が22年度から。
高校では、2019年春に中1の生徒が入学する
ときから教科書が変わり、授業内容も変わり、
大学受験する時の試験も変わる。
2021年1月から大学入試が変わるのは
あくまでもはじめの一歩で、
実際に大きく変わるのが2025年1月。
P64 大学入試のキーワードは
思考力・判断力・表現力
P111 読解力不足の最大の原因はスマホ
P121 英語圏での論文の書き方教育「ランゲージアーツ」
よく知られる「ファイブ・パラグラフ・エッセイ」
参照→https://wordvice.jp/five-paragraph-essay-%E6%9B%B8%E3%81%8D%E6%96%B9/
1. 導入部 自分がもっともいいたい「主張」「主題」を書く
2. 本論1 導入部を補強するもっとも強い根拠を1つだけ書く
3. 本論2 導入部を補強する根拠を1つ書く
4. 本論3 導入部を補強する弱い根拠を1つ書く
5. まとめ 全体のまとめを書く。
P124 ※新聞コラムを読んで読解力をつける方法
何新聞でも良いので、
紙面で「明日への話題」というような
ハガキ大くらいの囲み記事(コラム)を探し
切り取ってノートに貼り、その文章をじっくり読む。
・赤鉛筆を手に、意味内容に注目して
全体をいくつかの段落に分けて
各段落に1~4のように番号を振り、
それぞれ何をいっているか要約する。
さらに、コラム全体で何をいっているか要約する。
筆者がなにを主張しているか分かることが大切。
・新しく目にした言葉は、必ず辞書で意味を調べる。
・読めない漢字、書けない漢字はなくしておく。
P130 歩留まり7割、と見て多めの目標を示す
P144 21世紀型教育の取り組み
21世紀型教育機構
参照→https://21kai.com/ja/-sorted_by_school
P172 著者から親御さんや保護者に伝えたい事
・子供を愛して大事に育ててほしい
・できる限り深い愛情を持って子供と接し
あなたを愛しているよ、いつだってあなたの味方だよ
ということを、
必ずしもその言葉を使わなくてよいから
常に伝え続ける
P182 子供を育てるのに重要な視点 自己肯定感の育み
P184 今の若者の内面
朝井リョウ著の「何者」
参照→https://booklog.jp/item/1/4101269319
就職活動中の若者の心の内面をえがいた本。
仲間同士、表面的にはかなり仲良く認め合って
やっていると思われた登場人物の内面は
じつに恐ろしい、とのこと。
P186 自己肯定感を持ったうえでの
「 MAN FOR OTHERS 」
そして、国連から出されている
SDGs(持続可能な開発目標)として
2030年を迎えるにあたって、
達成しなければならない項目が
17のテーマであげられている。
参照→https://booklog.jp/item/1/4908434379
P188 ※「自己肯定感」を持って「社会貢献」
そして最後に来るのが、その中で
「自分が何をやるのか」
P196 第一に身に着けてほしいのは「想像力」 -
思考コードA軸の問い(知識・理解思考)
(ザビエルの肖像画を見て)この人物の名前を答えなさい。
ザビエルがしたこととして正しい選択肢をすべて選び、年代順に並べなさい。
思考コードB軸の問い(論理的思考)
ザビエルが日本に来た目的は何ですか。50字以内で書きなさい。
思考コードC軸の問い(創造的思考)
もしあなたが、ザビエルのように知らない土地に行って、その土地の人びとに何かを広めようとする場合、どのようなことをしますか。600字以内で答えなさい。
「勉強力」にとどまらない「学力」とは
「思考力・判断力・表現力」を身につけるには
“C軸の人”になるように育てるには
私立中高の現場でリーダーとして教育改革に取り組む著者による分析と提言
《「面倒見がよすぎる」ことがじつは問題》
《「なんでできないの?」という言葉は保護者の辞書から削除したほうがいい》
これからの教育を考える視点を、教師、教育関係者、保護者に与えてくれる
著者は「香里ヌヴェール学院」学院長、「聖ドミニコ学園」カリキュラム・マネージャー、「21世紀型教育機構」理事 -
<目次>
序章 真に必要な「学力」が見失われている~志望校に入るための「勉強力」は、本来の「学力」ではない
第1章 2020年大学入試改革にはじまる「教育改革」の落とし穴~高く掲げる理想はよいが、現場は対応できない
第2章 生徒たちの「学力」の現状とは?~「読解力」のない子どもは、AIに使い倒されてしまう
第3章 こんな学校に子どもを預けてはダメ~注目は”マイルドに管理しつつ背中を強く押す”系でない新興勢力
第4章 こうすれば子どもの学力は伸びる~子どもを型にはめて、伸びる芽を摘んではいけない
第5章 子どもが必ず身につけるべき三つのこと~「想像力」「デザイン力」「自分軸」が鍵だ
<内容>
英語の外部検定試験の利用をめぐって、また国語の記述問題をめぐって、問題が発生している2020年大学入試の「大学入学共通テスト」。そこを含む「教育改革」と「大学入試」にスポットを当てた本。
最近興味を惹いた「思考コード」(ブルーム・タキソノミ―<改訂版>を基にした3×3の表)をうまく説明してくれています。3×3の表のうち、横軸がA=理解・理解思考(知識・理解)。B=論理的思考(応用・論理)。C=創造的思考(批判・創造)。縦軸が下から、単純(手順操作)・複雑(複雑操作)・変容(変換操作)。これを入試問題や日頃の定期テストにあてはめると、従来のものは、ほとんどA軸の単純から複雑まで。行ってもB軸の単純クラスである。今後の入試改革で求められているのは、B軸からC軸。そして、複雑から変容。そうした問題は、いわゆる「正解」がない問題。詳しくは本を手に取ってほしい。
著者の前回の本は、そのあたりが鼻につく書き方だったが、本書は入試改革直前であり、自分も勉強したせいか、あるいは著者も勉強したせいか、非常に腑に落ちる書き方である。