りゅうおうのおしごと! 11 (GA文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784815603786

作品紹介・あらすじ

《浪速の白雪姫》最大の秘密が明らかに!!

「私を殺して……」
奨励会三段リーグで三連敗を喫し心が折れた銀子は、八一に懇願する。
「俺が連れて行ってあげますよ。絶対に死ねる場所へ」
こうして二人は将棋から逃げた。それは同時に、なぜ将棋を指すのか問い直す旅でもあり――
なぜ、八一は銀子を『姉弟子』と呼ぶようになったのか?
なぜ、銀子は女流タイトルを求めたのか?
八一と銀子の出会いと修業時代の日々、そして《浪速の白雪姫》に隠された最大の秘密が遂に明かされる告白の第11巻!
将棋の神が定めし残酷な運命は、誰に微笑むのか?

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。銀子の奨励会三段リーグと、銀子と八一の小学生の頃の話。あまり明るくはないが、とても引き込まれた。まあ、ラストがかなりロマンチックでアレですが、筒井筒もええもんだと思います。将棋星人八一、自覚なしでもてもてなところが非常に良いです。銀子、あい、天衣、全員とハッピーエンドになってほしい。異世界ラノベだったらありなんですけどねぇ、、。

  • 地獄の底で心が折れていた銀子が八一の故郷で心を癒し、そして名人からの励ましに力を得、ついに八一のいる星へ辿り着くまで。これまで蒔かれた伏線を見事に回収。八一との出会いから今に至るまでの銀子のエピソードを中心とした回でした。将棋も恋も一歩先に進んだのがとても嬉しい。全体的にシリアスな内容が続きピリピリと神経を尖らせながら読み進めましたが、感想戦でのいつもの「おやくそく」的やりとりに至ってやっと力が抜けた感じがしましたよ。三段リーグもいよいよ大詰めで、どのように決着が付くのか。次巻を読むのが楽しみです。

  • 特に漫画やライトノベルに多い気がするのですが、長編が抱えがちな宿命として、巻が進むごとに必要な掘り下げの深さが増していって、ストーリーの流れが滞るというのがありまして。
    今巻、やることの必要性は分かるのだけれども、本来は「その先」を読みたい所の手前の部分でたっぷり時間をかけて焦らされている感じがあった。

    シリーズ完結して数年後にふと手にとって読み返すときには、むしろこういう巻こそがページをめくっていて愛おしかったりするんですけどね……。

  • いつもの女子小学生達は殆ど出てこず、メインは“銀子”!!!
    八一目線、銀子目線で語られる過去は新鮮さや切なさが詰まっていました。
    ほんのり甘酸っぱい展開や大人の漢(おとこ)の友情、ほっとする場面やもちろんコメディ要素もあり……色んな要素をしっかり感じとることが出来ました。
    これはこれで良いのですが、今後の八一の女性事情が心配になった私もいます(笑)

  • 一言で述べると
    銀子ちゃん大勝利! の巻

    でも、高校生と中学生ってやっぱりクズ竜王だな。

  • 先に12巻を読んでしまったのだけど、読み。
    八一と銀子の過去話から封じ手に至るまで。そして銀子は再び過酷な三段リーグに身を投じていくのだった。

    先に12巻を読んでしまったので、カラシ理論の辺りのこととかは、「ああ…」といろんな気もちになる。

    ・桂香さんの独白「八一くんに……あいちゃんを内弟子にしろと最初に言ったのは、誰だった?(p185)」
    →うーん、月光会長だったっけちがったっけ(うろ覚え)。「まるで銀子ちゃんが健康な身体を得て生まれ変わったかのような……」(p185)にもあるように、銀子の後継者としてあいちゃんを育てようとした?八一が銀子をいつか失ったときに、その後を埋めるための存在としてあいを用意した?などと勝手に考えてみたりした。

    ・「確かに私は単なる主婦よ。でも家庭に入るっていうのは、一生を家族のためにささげるということでもあるの。八一や銀子ちゃんが内弟子になって将棋に一生をささげようとしているように」(p209)
    「何かに一生を捧げるなんてそんなに特別なことじゃないの。誰だって自分のやりたいことを犠牲にして、他の何かのために人生を費やしてる。夫や舅や息子たちのために一日も休まずに家事を二十年以上続けてきた私みたいに」(p209)
    前に出てきた花立薊のエピソードもそうなんだけど、主婦とか育児とか家事みたいなところにもスポットが当たると一介の主婦としては少しうれしくなる。

  • これを最終巻としてもよいような伏線回収ぶり。棋戦の描写は相変わらず熱く、ここぞという場面の文章の冴えも素晴らしい。

  • ついに決着した。鈍感ラノベ主人公じゃなかった。素晴らしい。

    内面さらけ出しまくって人間らしさ全開なんだけど、ラノベ登場人物的な人間らしさというか、この世界での人間の生々しさというか、ラノベ文法というか、上手く言えない。単にぶっちゃければ良いという作りではないのが良いなと思いました。

    なんぼ天才でも幼児だけで風呂入らせちゃいかんよ桂香さん。

  • 三段リーグで連敗し心が折れ、自殺願望を口にする銀子
    それならば絶対に死ねる場所に連れていくという八一

    そんな感じで始まる八一と銀子のふたり旅は、東尋坊へと至る
    道中、過去を振り返り、自分を見つめ直した銀子は、生きることを選ぶ

    そして、二人は八一の実家へ
    八一は銀子を連れ、満天の星空の下、告白をしようとするが、銀子の将棋棋士にあるまじき「待った」により不発
    それでも満天の星空の下、二人はキス(封じ手、、)を交わす

    名人の記者会見での言葉を受けて、自らの戦場へと戻った銀子は、椚と対戦し辛勝
    四段昇段への望みをつなぐ

    おまけ月夜見坂と供御飯と八一が告白されたときの話

    以下再読のための備忘
    ・八一と銀子の熱愛報道はいい?
    ・月光名人の言葉を守る八一
    ・手をつなぎたがる銀子
    ・「では、ごゆっくりお楽しみください」
    ・羞恥してお湯の中で足をバタバタさせる銀子
    ・必要以上に八一にぺたぺた触るロリ供御飯
    ・巨乳の女は桂香さんを残してみんな頓死すればいい……
    ・「どんな過酷な現実に直面しても決して諦めない根性」
    ・「わたしも……桂香さんみたいな素敵な大人になれるかな?」
    ・「ち、ちてにゃい……ぶちこりょちゅじょ……」
    ・供御飯について物理で殴ったことがないから仲はいいほうだという銀子
    ・「かわいすぎておかしくなりそうです」
    ・「でもね坊や?将棋まで舐めたのは、少し調子に乗り過ぎだったんじゃない?」
    ・ラブラブパワー
    ・イカちゃん……

  • とにかく空銀子回。
    三段リーグで連敗し絶望した銀子を連れて旅に出る八一。弟子入りした当初の想いをお互い思い出し、三段リーグ全勝の椚創多との闘いに臨む。
    病弱だった銀子を陰ながら見守っていた明石先生、内弟子として面倒をみていた清滝師匠、姉の佳香さん。八一が小学生名人をとってからはちょっかいをかけてくる女を撃退し、月夜見坂燎、供御飯万智を同時に指導対局で打ち負かし。
    福井の実家で満点の星空の中、告白もどきをするが、銀子がプロになるまでの封じ手に。
    名人が国民栄誉賞受賞会見にて、女性プロに言及し、銀子は勇気をもらう。
    三段リーグ11回戦の死闘の中で銀子は将棋星人の感覚の一端をつかむ。復活した「浪速の白雪姫」

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著者プロフィール

白鳥士郎(しらとりしろう)
GA文庫より『らじかるエレメンツ』でデビュー。
代表作として『りゅうおうのおしごと!』『のうりん』シリーズ(GA文庫)など

「2022年 『りゅうおうのおしごと!16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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