極上のおひとり死 (SB新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784815611484

作品紹介・あらすじ

日本は、言わずもがなの超高齢社会。家族のあるなしにかかわらず、これからは誰もが「おひとり老人」になる時代です。
これまで、ほとんどのマスメディアは「ひとりで死ぬ」ことを「孤独死」や「孤立死」「無縁死」と表してきました。これまでは「家族に看取られる死」が普通で、ひとりで死ぬことは特殊な死に方だったから。けれども、大量「おひとり老人」時代のいまは、「ひとりで死ぬ」ことは決して特別なことではなくなってきました。それを、勝手に「孤独死」「孤立死」「無縁死」とするのは、自立して生きてきた「おひとり老人」にあまりに失礼ではないか。

「ひとりで死ぬ」ということは、自立した人の崇高な死に方である。
著者の松原さんは「ひとりで死ぬ」ことに敬意を込めて「おひとり死」と言ってきました。
20年以上、ひとりの終活を応援してきた松原さんが、その活動のなかで看取った「極上のおひとり死」を詳報します。また、おひとり死で身内を亡くした家族の思いにも焦点を当てます。
たとえ認知症になってもお金がなくても関係ない。「おひとり死」の事例から、思い通りにならない死を後悔しない「おひとり老人の終いかた」を学ぶことができます。

感想・レビュー・書評

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  • 孤独死関係の本を読んでいるとなんとも悲惨なイメージのものが多いと感じる。しかし、誰でも最後は人間は1人で死んでいく。
    この本では死ぬまでの過程が大切だと書かれており、何人かの方の最後を客観的にかつ作者の方も高齢とのことで御本人の感想と共に描かれている。実際には、高齢になったり余命宣告を受けたりしなければ、死を現実として意識することは少ないだろう。高齢になれば身体も昔より動かなかったり、病気持ちであったり、周りの人間がどんどん亡くなって死を身近に感じるという作者の心情の描き方も分かりやすいように感じた。
    私は高齢者施設に勤めているので仕事柄高齢者との付き合う機会が多い。比較的健康な方々は御自身で自分の死に方をコントロールしている方もいるが、家族の都合や自分で判断できなくなった時というのは正直流れるままに、というような状態は正直多くあるように思う。本にも書かれていたが遺言書は本当に大切だと思うので、皆様も書いた方がいいですよ。

  • 自分の最期はどこで、何歳で死ぬかは、神様の領域で、わたしたちはどうすることも、できない。でも、生きている時間を思い切り生きることは自分の意思でできる。
    死ぬ寸前まで幸せだと感じて生きていればいいだけのことでは無いか。
    85歳というのは、ひとりで暮らすことへの自信がなくなる年齢なのかも知れない。自宅で死ぬのか、施設で死ぬのかの選択を迫られる年齢のようだ。
    孤独死する男性の共通点は、近所付き合いがないこと、そして生活をおろそかにしていること。
    元気というのは、自分の足で歩き、自分のことは全部自分ででき、頭もしゃきっとしている状態のこと。
    年をとるということは、死に向かっているのだから元気なわけがない、元気に見えても細胞は確実に壊れ、中身はボロボロのはず、それが自然
    人間関係ほど面倒なものはない、切れない身内ほどしんどいものは無い。人の不幸は蜜の味
    有料老人ホームを選ぶときは、環境がいいから、部屋が広いか、大浴場があるから、食堂があるからとハード面に目がいきがちだが、どういう人が管理しているのかか、一番大事
    元気なときこそ、遺言書を作成する。自立した人が最後にやっておくべき事
    公正役場に出向き、公証人に遺言書を作成してもらう。
    人間関係は淡い方がいい
    遺言は日付けが新しい方が有効
    新聞:安否確認のツールだと思う。
    配食サービス

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著者プロフィール

松原惇子ノンフィクション作家。1947年、埼玉県生まれ。昭和女子大学卒業後、ニューヨーク市立クイーンズカレッジにてカウンセリングで修士課程修了。39歳のとき『女が家を買うとき』(文藝春秋)で作家デビュー。3作目の『クロワッサン症候群』(文藝春秋)はベストセラーに。1998年には、おひとりさまの終活を応援する団体、NPO法人SSS(スリーエス)ネットワークを立ち上げる。『わたしのおひとりさま人生』『母の老い方観察記録』(海竜社)、『極上のおひとり死』(SB新書)など、著書多数

「2023年 『97歳母と75歳娘 ひとり暮らしが一番幸せ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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