AI失業 生成AIは私たちの仕事をどう奪うのか? (SB新書 634)

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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784815622374

作品紹介・あらすじ

ChatGPTを代表格とする文章生成AI、ミッドジャーニーやステーブル・ディフュージョンに代表される画像生成AIなど、各ジャンルで高機能のAI技術が続々と誕生している今。 あらゆるビジネスパーソンはそれらの概要を理解し、使いこなせなければ生き残れない時代が到来しているといえます。 さらには、最新のテクノロジーツールを自在に操れたうえで、自らのプレゼンスを高めるために、「己の付加価値をどうビジネスで生み出すか」が問われ始めてもいます。 そんななか、多くの働く人の頭にあることは、「テクノロジーによって自分の仕事が奪われるのではないか」「共生していくにしても、太刀打ちできる気がしない…」という危機感でしょう。 数年前は、「どんなに技術が進歩しても、ヒトにしかできない仕事やクリエイティビティはある」と信じて疑わなかった人々でさえ、この現実を目の前にして「いよいよ本格的に多くの人が失業するのでは?」と考えを一転させているはずです。 本書は、かねてよりAIやメタバース、テクノロジーと雇用の関係性について、先見的な意見を述べてきた経済学者・井上氏が、この大変革期に「人工知能が私たちの雇用と経済に与える影響」についてやさしく語る1冊です。

感想・レビュー・書評

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  • こちら(↓)で書評を書きました。

    https://www.rinen-mg.co.jp/web-rinentokeiei/entry-5657.html

    時宜を得たテーマである。
    AIに通暁した経済学者である著者の本は、2016年の『人工知能と経済の未来』を読んだことがある。当時は悲観的に思えた著者の主張が、いまでは先駆的に思える。

    『人工知能と経済の未来』の拙レビュー。
    https://booklog.jp/users/gethigh316/archives/1/4166610910

    著者は当時から「2030年雇用大崩壊」(副題)を予想していたため、刊行当時は批判も浴びたらしい。だが、生成AIが驚異的な速さで進化を続けるいま、著者の予見した未来に近づきつつある。

  • AIの台頭で失われる職業
    かってはホワイトワーカーの単純な仕事や、自動運転でタクシーの運転手が失業すると言われてきましたが、画像認識だけてなく、チャットGPTの登場でクリエイティブな仕事も対象となるとのこと。
    シンギュラリティは懐疑的だけど、局所的に近しいことは起こるよう。
    AIは感情や体験ができないので、人の仕事が残るのはそのあたりにあるのかもしれない。
    ベーシックインカムの導入など、改めて考えさせられる課題も多いと感じました。

  • <目次>
    第1章  生成AIは仕事のあり方をどう変えるのか?
    第2章  人工知能は私たちの仕事を奪うのか?
    第3章  人工知能が引き起こす新たな産業革命
    第4章  人工知能は日本経済をどう変えるのか?
    第5章  人工知能と人間は共生可能か?

    <内容>
    『人工知能と経済の未来』に次いで読んだ。この本が2016年刊なので、この7年間の人工知能の進化は尋常ではない。文はもちろん動画まで作ってしまうのだから。学校でも、当初はこうしたコピー防止のソフトまで出ていたが、それどころではない。われわれの生活に浸食している。著者は肯定的に取られているし、本職は経済学者なので、そのラインから前向きな使い方を提示している。むろん否定的な論者も多いし、日本社会の高齢者たちが後ろ向きなものが多いので、この本のようにはならないだろうけど…。AIと共存できる社会になってほしい。

  • タイトルが目に止まり、読んでみた。

    経営学者としての視点は、4章の横と縦両方から見るというのが凄く興味深い内容と感じた。また仕事がまるっと無くなるというより、ある部分が無くなり結果全体のパイが減っていくという話も意外と誤解している人が多いと思うので、重要な観点だろう。

    著者の述べる対策については、他のAI関係の本でも見られる意見であり、やはりこういう議論に現状は収束するのかなと感じた。とはいえ技術的な進歩の大きい分野であるし、進歩に伴い変わってくる部分もあるかと思うので、継続して動向を追っていきたい。

  • シンギュラリティが2045年とされたのは、そのころになれば1000ドルで全人類の頭脳に匹敵する性能のパソコンが買えると考えたから。
    生成
    AIは、スーパー偏差値エリートの指示待ち人間。
    生産性が高まって値段が下落すると需要が増えて仕事が増えた例はたくさんある。
    銀行業を見ても、AIの普及で人員が必要なくなることは確かである。
    クリエイターの仕事が減る。モデルも必要なくなる。
    CHATGPTが読むべき論文を探してくれる。

    営業の仕事はBtocは減るが、BTOBは減らないだろう。対面を欲するから。

    モラベックのパラドックス=大人の仕事の方が子供の仕事よりもAIが適応しやすい。ホワイトカラーのほうが先に危機が来る。ロボットのほうが進化が遅い。
    ディレクション力の競い合いになる。=aideaを形にする力。

    デジタル化=脱物質化。物的産業はスマート化。
    メタバースもそのうちは普及する。

  • AI失業というテーマはいろいろな本ですでに取り上げられており、読んだ内容とおおよそ同じである。
    クリエイティブな仕事が危ぶまれてるけど、中途半端は淘汰され、一部の秀でたモノが生き残る...失業する職も多いが、新たな雇用が生まれる。

    自分は大丈夫とたかを括らないで備えて(リスキリング)をしよう。
    定期的にこのテーマの本は読みたくなる。

  • 私自身、ここのところ身の回りで感じる観点に、結果的に一致した。
    「生身の人間として生きているだけでみなさん尊いと思えるような境地に達する」
    人工知能の経済への影響を語り、今後のAI時代への処方箋を記した、学者にありがちな上から目線ではない、大変読みやすく共感を覚えやすい著作。

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著者プロフィール

経済学者。駒澤大学経済学部准教授。慶應義塾大学環境情報学部卒業。IT企業勤務を経て、早稲田大学大学院経済学研究科に入学。同大学院にて博士(経済学)を取得。2017年から現職。専門はマクロ経済学、貨幣経済理論、成長理論。著書に『人工知能と経済の未来』(文春新書)、『ヘリコプターマネー』『純粋機械化経済』(以上、日本経済新聞出版社)、『AI時代の新・ベーシックインカム論』(光文社新書)、『MMT』(講談社選書メチエ『)「現金給付」の経済学:反緊縮で日本はよみがえる』(NHK出版新書653)などがある。

「2022年 『東大生が日本を100人の島に例えたら 面白いほど経済がわかった!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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