AI失業 生成AIは私たちの仕事をどう奪うのか? (SB新書 634)
- SBクリエイティブ (2023年11月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784815622374
作品紹介・あらすじ
ChatGPTを代表格とする文章生成AI、ミッドジャーニーやステーブル・ディフュージョンに代表される画像生成AIなど、各ジャンルで高機能のAI技術が続々と誕生している今。 あらゆるビジネスパーソンはそれらの概要を理解し、使いこなせなければ生き残れない時代が到来しているといえます。 さらには、最新のテクノロジーツールを自在に操れたうえで、自らのプレゼンスを高めるために、「己の付加価値をどうビジネスで生み出すか」が問われ始めてもいます。 そんななか、多くの働く人の頭にあることは、「テクノロジーによって自分の仕事が奪われるのではないか」「共生していくにしても、太刀打ちできる気がしない…」という危機感でしょう。 数年前は、「どんなに技術が進歩しても、ヒトにしかできない仕事やクリエイティビティはある」と信じて疑わなかった人々でさえ、この現実を目の前にして「いよいよ本格的に多くの人が失業するのでは?」と考えを一転させているはずです。 本書は、かねてよりAIやメタバース、テクノロジーと雇用の関係性について、先見的な意見を述べてきた経済学者・井上氏が、この大変革期に「人工知能が私たちの雇用と経済に与える影響」についてやさしく語る1冊です。
感想・レビュー・書評
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こちら(↓)で書評を書きました。
https://www.rinen-mg.co.jp/web-rinentokeiei/entry-5657.html
時宜を得たテーマである。
AIに通暁した経済学者である著者の本は、2016年の『人工知能と経済の未来』を読んだことがある。当時は悲観的に思えた著者の主張が、いまでは先駆的に思える。
『人工知能と経済の未来』の拙レビュー。
https://booklog.jp/users/gethigh316/archives/1/4166610910
著者は当時から「2030年雇用大崩壊」(副題)を予想していたため、刊行当時は批判も浴びたらしい。だが、生成AIが驚異的な速さで進化を続けるいま、著者の予見した未来に近づきつつある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
AIの台頭で失われる職業
かってはホワイトワーカーの単純な仕事や、自動運転でタクシーの運転手が失業すると言われてきましたが、画像認識だけてなく、チャットGPTの登場でクリエイティブな仕事も対象となるとのこと。
シンギュラリティは懐疑的だけど、局所的に近しいことは起こるよう。
AIは感情や体験ができないので、人の仕事が残るのはそのあたりにあるのかもしれない。
ベーシックインカムの導入など、改めて考えさせられる課題も多いと感じました。 -
タイトルが目に止まり、読んでみた。
経営学者としての視点は、4章の横と縦両方から見るというのが凄く興味深い内容と感じた。また仕事がまるっと無くなるというより、ある部分が無くなり結果全体のパイが減っていくという話も意外と誤解している人が多いと思うので、重要な観点だろう。
著者の述べる対策については、他のAI関係の本でも見られる意見であり、やはりこういう議論に現状は収束するのかなと感じた。とはいえ技術的な進歩の大きい分野であるし、進歩に伴い変わってくる部分もあるかと思うので、継続して動向を追っていきたい。 -
AI失業というテーマはいろいろな本ですでに取り上げられており、読んだ内容とおおよそ同じである。
クリエイティブな仕事が危ぶまれてるけど、中途半端は淘汰され、一部の秀でたモノが生き残る...失業する職も多いが、新たな雇用が生まれる。
自分は大丈夫とたかを括らないで備えて(リスキリング)をしよう。
定期的にこのテーマの本は読みたくなる。 -
私自身、ここのところ身の回りで感じる観点に、結果的に一致した。
「生身の人間として生きているだけでみなさん尊いと思えるような境地に達する」
人工知能の経済への影響を語り、今後のAI時代への処方箋を記した、学者にありがちな上から目線ではない、大変読みやすく共感を覚えやすい著作。