愛のへんないきもの

著者 :
  • ナツメ社
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本棚登録 : 39
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784816362934

作品紹介・あらすじ

「へんないきもの」シリーズの著者がつづる、生物の「愛の形」がつまった1冊! メスのために「あずまや」を建てるオオニワシドリ、水面に浮かんで“イナバウアー”をするホオジロガモ、海底にミステリーサークルをつくるアマミホシゾラフグ…。生物の求愛行動には様々な形があり、美しさ、おもしろさに満ち溢れています。本書ではそういった求愛行動にスポットを当て、美しい写真とともに、その行動の理由などを面白おかしく解説していきます。

感想・レビュー・書評

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  • 実に妖艶なる写真集である。そして、今更ながらに昔読んだ『へんないきもの』のこの著者わ果たして男なのか女なのか。ググッたりわしないで、永遠の謎のままで良いw。

  • 面白かった!写真が素敵で、本当に自然の生き物たちはとってもきれい。自前であんな美しい色や形を持ってるんだから見事です。その美しさゆえに人間に乱獲されて数が減ってしまったりというのは本当に悲しいし申し訳ない気持ちでいっぱいです。
    たいていはオスがメスの気を引くために、美しい羽を広げたりダンスをしたり家を作ったりといろいろ頑張りますが、オスなのにメスのふりをするのもいるんだとか。近づいてきたオスから貢ぎ物を奪ったり、オスを盾に外敵から身を守ったり、メスに近づいたりするというというのにびっくり。
    オスは、命がけでメスに求愛行動をし、愛を育んだかと思えばメスに獲物とみなされてしまうので急いで逃げるとか、繁殖行動の後は全ての生命力を使い切り、ぼろぼろになって死んでいくとか、本当に全力で命を使い切っているというのを感じました。
    エリマキシギの写真を見て、あまりのゴージャスさに叶姉妹かと。。
    ホッキョクグマの親子の写真は、白クマの可愛さに悶えます。そして、ボノボの愛のある眼差しに、涙がとまりませんでした。人間よりも、動物たちの方がずっと美しくて、生きるということは、愛するということはどういうことかを知っている気がします。
    写真を眺めているだけでも心に響きます。

  • 哺乳類、鳥類、両生類、昆虫類などの求愛行動を1枚の写真と、動物番組にありがちな寒い文章で紹介している。
    フキナガシフウチョウが一番好きかな。

  • 実に面白く興味深い.
    雌は雄の尻の穴を覗き込む形になるアカカザリフウチョウ
    夫婦揃ってヒトデを生きたまま貪り食う愛のヒトデナシなフリソデエビ
    頭頂水色首筋黄色羽は赤色足は青色尾羽はクルリン何が彼をそうさせたのかアカミノフウチョウ
    ぽってりしててそれでもやっぱりカワイイと言いたくなるでも雄だけどアフリカミドリヒロハシ
    半分のハートというと切ないオショーネシーアノール
    敵を驚かすのにも使うであろう背ビレを愛にミヤケテグリ
    原色バリバリのテカテカに目がチカチカする美しいゴシキノジコ
    死んで川面にプカー……にしか見えないあの目がまた笑い転げるホオジロガモ
    美脚をチラ見せハエトリグモのヨートゥス・レムス
    高々とその美脚を上げるナガレガエル
    雌に尿をぶっかける……愛のフェロモンをマダラアグーチ
    尻から毛が12本雌を撫でまくるんやでジュウニセンフウチョウ
    ドリルやチェーンソーの音まで真似られるらしいぞ雌にそれが響くのか? 喉の筋肉が異常に発達しており色々鳴き真似ができんるだってコトドリ
    赤い頭と黒い体に黄色い足そして羽の振動を用いたムーンウォーク目立つだけは目立つキモモマイコドリ
    確かにこれは説明がつかない目に見える青い二つの点はなんなんだこんな事されて自分の周り跳ねられると飛んで逃げるぞカタカケフウチョウ
    その飾り羽は邪魔にならないのかフキナガシフウチョウ
    何故逆立ちするのかアオフウチョウ
    フウチョウの住む森に天敵はいないそうで彼らがあれほど多彩に進化したのもそのおかげのようだ.しかし,その美しい姿を求めて剥製にせんとするこの地球上で最も危険な生物に目をつけられてしまった.
    二羽して何故か水上を走るカンムリカイツブリ
    雌雄同体だけど別個体に出会って精子を交換して受精させた後生殖器官は切り捨ててしまうカラフルなセトリュウグウウミウシ
    翼で輪っかを作ってくるりくるコウロクフウチョウ
    もうフウチョウはわからない羽を広げて仁王立ちからのダンスその頭の飾り羽は邪魔になないのかカンザシフウチョウ
    6/100秒の間に3回も高速ステップを踏んで求愛する激しいセイキチョウ
    粘液でぶら下がり絡み合い受精させるマダラコウラナメクジ
    青いサンダルでお散歩すればあら不思議カップル誕生のアオアシカツオドリ
    金の玉ではなく青い玉のサバンナモンキー
    サカナピョコピョコミピョコピョコ合わせてピョコピョコムピョコピョコのロウソクギンポ
    精包渡すと急いで逃げなきゃ食われる青いダイオウサソリ
    雌への求愛と雄への威嚇を体色で同時にこなすアメリカアオリイカ
    庭師で建築家で芸術家のオオニワシドリ
    青へのこだわりなら鳥一倍アオアズマヤドリ
    巨大な建造物を造り色とりどりの芸術を並び立てる庭師チャイロニワシドリ
    海底のミステリーサークル仕掛け人アマミホシゾラフグ
    身を寄せ合い天を仰ぎ嘴を絡ませ愛を語るシロカツオドリ
    威嚇も求愛も口一つオオカズナギ
    角こそ男の全てアカシカ
    ハーレム獲得のために日夜戦い続ける雄たちの傍らで全く雌は無関心なミナミゾウアザラシ
    赤い喉袋を膨らませ雌に押し付けこれでもかと猛アタック押しピンさしてみたいグンカンドリ
    繁殖期になぜかヒゲの生えるウーメイヒゲガエル
    雌のフェロモンを放ち雄を騙くらかして暖をとり敵からも身を守る雄もいるガーターヘビ
    雌に偽装して雄の愛を受けるのもいるというよくわからない貴族なエリマキシギ
    鳴き上手な雄に惹かれるが下手が鳴き出すとそれまで見向きもされない二番手三番手もモテ出すトゥンガラガエル
    雌の出す極微量のフェロモンを感知することだけに文字通り命を賭けるアメリカオオミズアオ
    亀の上に亀が掴まり更に亀がその上に掴まる掴まれる雌は堪ったものではないアカウミガメ
    一夫一婦制だけど浮気や略奪愛もあるマゼランペンギン
    求愛の取引にされる蜂にとっては災難であるヨーロッパハチクイ
    求愛の取引にされる蝿にとっては災難であるガガンボモドキ
    魚を求められるだけ求められる雌に食い逃げされるヒメクビワカモメ
    逃げる雌を追う雄どこまでもどこまでもベニジュケイ
    北極圏で雄はただただ雪の上を雌を探して彷徨うホッキョクグマ
    巣作りに人生を賭けるキムネコウヨウジャク
    三時間に全てをかけて雄は飛び立つカゲロウ
    石が全てのアデリーペンギン
    優雅な夜の光ゲンジボタル
    男は無用な女系戦闘集団ブチハイエナ
    愛に全てを燃やす雄ブラウンアンテキヌス
    雄はいつしか雌に取り込まれるインドオニアンコウ
    嘴はカスタネットのコアホウドリ
    雄を巡って雌が争うヤドクガエル
    出産から育児をこなす雄タツノオトシゴ
    おしどり夫婦とは名ばかりオシドリ
    死ぬまで添い遂げるタイリクオオカミ
    毎年同じパートナー一夫一婦制の珍しいマツカサトカゲ
    愛の歌かは知らないが数十キロ先までその声は届くと言われるザトウクジラ
    愛は地球を救うボノボ

  • ↓利用状況はこちらから↓
    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00542362

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著者プロフィール

1965年東京生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。ブックデザイナーをして
いたが、2004年、実在の生き物だが奇想天外ないきものを集めた『へんないきもの』(バジリ
コ)がベストセラーに。『またまたへんないきもの』『取るに足らない事件』(バジリコ)、『カッコ
いいほとけ』(幻冬舎)などがある。

「2013年 『ウツ妻さん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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