- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784816709715
作品紹介・あらすじ
「ゆういち、生きとこうで。生きとけば、どげんでんなる。」
亡き母みつえさんと、父さとるさんの気配をすぐそこに感じながら
詩情豊かに描いた、老いとぼけと家族の物語。
ペコロスこと、漫画家岡野雄一のタイムトラベルエッセイ決定版。
老いを、人生を、笑っていきましょで!
前作となる『ペコロスの母に会いに行く』(第42回日本漫画家協会賞優秀賞受賞)は、発行部数25万部を記録。
感想・レビュー・書評
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いつか訪れる自分と親のことと
重ね合わせて読んでじんわり。
特に、ペコロス父が自分の父と似ているせいで
(酒クズからの好々爺)
他人事ならず
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1作目「ペコロスの母に会いに行く」のレビューに追記した通り、なぜわざわざ「続」の本冊を著したのか良くワカラナイ。1作目と重複するエピソードやモチーフが全体の過半数を超えるのではないか。著者にしてみればそれでも描き続ける意味があるのかも知れないが、一読者としてはわざわざ続編を読む価値・意味が乏しい。
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お母さん、未だ生きているだろうか~認知症の老いたる母~お父さんはお母さんの世界の中では生きている
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お母様が鬼籍に入った後の思い出話。過去と未来と行き来して、時空を超えた不思議な感覚を呼び起こす
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借りたもの。
『ペコロスの母に会いに行く』( https://booklog.jp/item/1/4816708537 )の続編……とのことだが、前述著で描いていなかったこと、みつえさんの今際のご様子、死後の振り返りと、父・さとるさんについての回想と考察?だった。
他に、少し老老介護を意識させられた。
特に印象的だったのは、みつえさんが認知症を発症した際の粗相の問題。認知症に特有の、トイレを使用後に流さない、汚れた下着を隠してしまう話は既にあった。だが今回は口元に便が付いていた、トイレの壁、タオルになすりつけてあったという生々しいエピソードと描写。
在宅介護の難しさを強く意識させられた。本人も意識していない奇行。どうにもならないもどかしさ。
さとるさんのアルコール依存症と家庭内暴力に、もしかしたら戦中のトラウマ、PTSDがあったのではないか、と思わせるものが。(余談だが、それらが子どもに面前も含むDVとなり、世代を超えて虐待の連鎖を興しているのではないかと思う事がある)
みつえさんが、まるで赤子のように眠る姿と、涙の描写が印象的だった。 -