- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784819111638
作品紹介・あらすじ
武士は赤ちょうちんで酔いつぶれない。戦国に「愛」や「希望」はなかった。お手前・貴殿・そこもと・おぬし・そち…こんなにあった二人称。出征軍人の家族を殴ると大事件。歴史に埋もれた先祖たちの真の姿。
感想・レビュー・書評
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重箱つつく証拠の水準揃えないと書籍のレベルには至らず
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主に、TVで放送された歴史ドラマに関して、時代考証の視点でツッコミを入れた本。
そんな重箱の隅をほじくり返してまでツッコまなくても、という意見もうあるでしょう。確かに、なんでもかんでも時代考証に沿って作ってしまえば、現代に生きる私たちにとっては理解できないドラマになってしまって面白いと思えなくなる可能性が多いにあります。ましてや、TVドラマは「ドラマ」ですから。
ですが、やはりそういったドラマを見ていて違和感を感じることもあると思います。その答えがここに書いてあります。私たちにとっては「違和感」としか感じなくても、それにはちゃんとした理由があります。その「違和感」は、何となく身体に染み込んでいるのでしょうね。
特に歴史系の小説やシナリオを、書かれる方にとってはためになる本だと思います。
例えば、私たちの常識では喪服は「黒」が当たり前ですが、もともとは「白」かったのです。それがいつ「黒」に変わったのか。知らなければ嘘を書いてしまうかも知れません。
言葉遣いも、当時にあったものを使わなければ違和感が生じます。そういった結構細かいことに、この本では拘って説明してくれます。
あまり詳しくなるのも、ドラマを観ているときにツッコミを入れたくなってどうかとも思いますけどね(笑)
あと、この本で気になったのは「そういった事実はない」という一文。
この言い方だと、読み手は「ああ、これは嘘だったのか」と受け取ってしまうかも、と思いました。
おそらく筆者が言いたいのは「証拠がない」くらいの意味かと思われます。史実というものは証拠がなければ「そういった事実はない」と言ってしまうこともあるのかもしれませんが、否定の証明ができない以上、「証拠がない」という表現に留めるべきだと思います。
念のため。 -
所在:展示架
資料ID:11201182
請求記号:778.8||O67