法服の王国 小説裁判官(上)

著者 :
  • 産経新聞出版
3.76
  • (17)
  • (36)
  • (24)
  • (2)
  • (3)
本棚登録 : 268
感想 : 27
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (419ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784819112154

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ○作家黒木亮氏の著作。
    ○”裁判官”をテーマに、裁判所内の人事や政治との関係、思想信条による取扱いや個別裁判への影響など、裁判官を巡る実態を事細かに描いた作品。
    ○長沼ナイキ訴訟など、実際の裁判例も多く登場し、勉強にもなる。
    ○とはいえ、特段の事件や波瀾万丈な事態が無いなど、ある意味で、凡庸な内容である点が気になる、下巻が気になる。

  • 数十年にわたり裁判所内外の歴史をたどる小説。登場する裁判官など、それぞれ人物像にモデルがいるらしい。数人しかわからなかった。登場人物の各裁判官の栄枯盛衰というか、筋を追いやすく描かれていて、長いスパンの話でも、飽きなかった。
    行政法で習って覚えた数々の判決の法理(原発訴訟関係、水害訴訟関係など)の裏側的な話など。ぜんぶ本当かはわからないけど、たしかに、受験前には覚えるので精一杯だったけど、納得のいくストーリーというか。
    司法行政の話は、これまでに聞き知った話と重なる。有名な不祥事は、実名。
    仕組も、文献だけではでてこない、雰囲気や、モデルとされた裁判官の人物像も、よくしらべて書いてある。
    (上下巻通じての感想)

  •  いまいち入りきれない。自前の知識の復習をしているみたい。

  • 230ページでギブアップ。

    全く話が盛り上がらないので返却。

    キャラは薄いし、ドラマもない、裏話や実態はかけているかもしれないけど、エンタメ性が皆無。

    評価が高いのに登録数が少ない理由がわかる気がする。

    最後まで読まずに評価するのは申し訳ないですが、低評価です。

    オススメしません。

  • 法服の世界がよく分かり、勉強になった。

  • まあ読み捨ての小説かと思い、図書館で借りて読んだ。昭和40年代から始まった自民党の司法支配の強化はよく調べて書かれている。実名で書かれている部分はドキュメンタリーそのもので、仮名で書かれているところも8割方事実そのものであり、山崎豊子と同じく、小説に名を借りたドキュメンタリー作品で、わずかに創作が混じったものと言える。

  • さあ、早く下巻を読みたい!

  • 物語の序盤戦。
    原子力に関する専門的な用語が出てくることなど、上巻の途中までは読み進めるのに少し努力が必要。
    下巻まで読み進める価値はあるのだが。

  • これを読むまでは検察と判事の違いもよく分からなかったが、司法の内幕がよく描かれておりテンポもよい小説。

    裁判所の中にも激しい出世競争はあるし、三権分立と言っても国会や内閣に比べると遥かにその力は弱く、原発や自衛隊などの国策に対して違憲の判断を下すことは政治的な圧力から困難なケースが多い(リベラルな裁判官が担当している場合は裁判官自身を転勤させて、保守的な裁判官に替えてしまうことも多いらしい)。

    全体のテーマは原発問題で何とも正否が判断しにくい問題ではあるが、小説としては面白い。特に上巻は司法行政の歴史について大半が費やされており、途中に挟まれるエピソードも実際の事件ばかりでとてもためになった。中心人物についてはモデルとなった人物もWiki などで調べられる。

    ・法服が黒なのは、どんな色にも染まらない公正さを表している

  • ノンフィクションを読んでるようだ

全27件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

黒木 亮:1957年、北海道生まれ。カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。都市銀行、証券会社、総合商社を経て2000年、大型シンジケートローンを巡る攻防を描いた『トップ・レフト』でデビュー。著書に『巨大投資銀行』『エネルギー』『鉄のあけぼの』『法服の王国』『冬の喝采』『貸し込み』『カラ売り屋』など。英国在住。

「2021年 『カラ売り屋vs仮想通貨』 で使われていた紹介文から引用しています。」

黒木亮の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×