・まんがでやさしくわかるアドラー心理学実践編2だけで十分かもしれないので、後で要約を比較する。
・原因論では、人間の行動には原因があり、この原因が除去されない限りは問題が解決されないので、説明にはなるけど解決にはならない。
・アドラーの目的論では、人間の行動には目的があり、自分では気づいていないけれど、その目的に向かってより近づけようと努力するのが人間の行動。
・目的が高ければ現状とのギャップも大きくなり、それを劣等感と感じる。
・目的に対してポジティブにとらえることを建設的対応、ネガティブにとらえることを非建設的対応という。
・ライフスタイルとは、自己と世界の現状と理想についての信念の体系である。①自己概念:自己の現状についての信念(私は~である)、②世界像:世界の現状についての信念(女性は~である)、③自己理想:事故や世界の理想についての信念(私は~であるべき、世界は~であるべき)。
・ライフタスクとは、人生で直面する様々な課題であり、「しなければならないこと」。①仕事のタスク:役割や義務や責任が問われる生産活動への取り組み、②交友のタスク:身近な他者との付き合い、③愛のタスク:カップルを基本とし親子も含めた家族の関係。
・勇気くじきには、①高すぎるハードル設定(低すぎると成長できない)、②達成できなていない部分の指摘、③人格否定、がある。
・原因を探ることは解説にはなるけれど解決につながらない。
・人間は、自分流の主観的な意味づけを通して物事を把握するのであり、事実をありのままに物事を客観的に把握することは不可能である。
・自分自身や世界に対するその人特有のものの見方や考え方や価値観のことを「私的論理」という。10人が同じ場所で同じ体験をしても、受け止め方は10通りある。
・私的論理について、非建設的に働き、自分自身も生きにくく、周囲との間でも摩擦を生じてしまいがちなゆがんだいみづ毛を伴う自滅的な認知のことを「ベイシックミステイクス」という。
・ベイシックミステイクスの代表的なものは、①決めつけ、②誇張、③見落とし、④過度の一般化、⑤誤った価値観、がある。
・コモンセンス(共通感覚)を養うには、他社の目で見、他者の耳で聞き、他者の心で感じること、つまり共感の姿勢が欠かせない。
・ベイシックミステイクスを脱却し、コモンセンスに導くには、①証拠探し、②その瞬間をとらえる、③建設的発想、が必要。
・見方を変えれば、短所は長所になる。
・感情は身体、思考、行動と密接に関連している。思考が担う「理性的回路」(考えてから行動する)に対して、感情は「非理性的回路」(思考をせずに感情のみで反射的に行動する)を分担している。
・怒りは、感情の中でも最も対人関係の強い「二次感情」と言われ、根底には「一時感情(心配、悲しみ、寂しさ、傷つき等)」がある。
・共感とは、相手の関心、考え方、感情、置かれている状況などに関心を持つこと。ベースには尊敬や信頼、関心は相手、感情は信頼から始まりコントロールできる。同情は共感より深く入り込んでしまった状態。
・共感を養うには、客観的に見る訓練をしたり、別の私的論理で物事を見る訓練をする。
・相手役とは、その人の行動によって自分が影響を受け、特定の感情を抱き、何らかの応答をする人のこと。相手役は自分自身であることもある。
・良い人間関係を築くには、尊敬、信頼、協力、共感が必要。
・感情が人間を動かすのではなく、人がある目的のために感情を使って何かを成し遂げる。
・感情はある状況で、特定の相手役に、ある目的(意図)を持って使われる。
・感情はコントロールできる。要は建設的に対応するか、非建設的に対応するかは自分が握っている。
・感情は、(嫉妬や劣等感ですら)自分のパートナー。
・劣等感には、他者との比較で抱く対他的劣等感と、こうありたいと思う目標と現実の自分とのギャップに直面したときに抱く陰性感情(みじめさ、不安、焦り等)である対自的劣等感がある。
・劣等感は健康で正常な努力と成長の刺激で、全ての人は劣等感を持ち、成功と優越性を追求する。つまり、劣等感は、目標を持ちよりよく生きようとすることに伴う感情であり、自分が今日あるのを振り返ると劣等感のお陰様と言ってよい部分が多々ある。
・劣等感そのものが問題ではなく、劣等感をどう使うかが重要。
・重要なことは、人が何を持っているかではなく、与えられたものをどう使うかである。
・劣等感の非建設的な対応では、①無理に押し殺そうとする、②自分を憐れむ材料にする、③他者を巻き込む、がある。これらがひどくなると劣等コンプレックス(自分が劣等であることをひけらかして、人生で取り組まなければならない課題(ライフタスク)を避けようとすること)になる。
・劣等感の建設的な対応は、劣等感を原動力として行動を起こす。
・勇気づけには、①尊敬や信頼に基づく人間関係をベースとすること、②パーソナリティを認めること、③短所は長所に置き換えること、④時に直面化すること、が必要。
・勇気づけは、困難を克服する活力を与え、共感的態度で対等な関係であり、相手を自律的にすること。
・ほめるは、優れている点を評価賞賛し、評価的態度で上下関係があり、相手を依存的にすること。
・自分自身への勇気づけには、①所属感:会社や家庭や地域等で自分自身の居場所を持つこと、②信頼感:周囲の人々に対して信頼し目標が共有されて協力可能なこと、③貢献感:自分が世のため人のために役立っている感覚、の3つを主観的に感じて自分自身で確信することが重要。
・自分自身への勇気づけには、言葉とイメージと行動を勇気づけで満たしきること。窮地に立った場面でも、言葉で自分を奮い立たせ、成功したときをイメージし、見切り発車でも良いので行動する。
・他社を勇気づけるには、①ヨイ出しをする、②加点主義で関わる、③プロセスを重視する、④失敗を受け入れる、⑤感謝を伝える、ことが重要。