入門 インテグラル理論 人・組織・社会の可能性を最大化するメタ・アプローチ
- 日本能率協会マネジメントセンター (2020年3月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784820727743
作品紹介・あらすじ
『ティール組織』(英治出版刊)の理論モデルのひとつであるインテグラル理論。
今、にわかに注目が高まっています。
インテグラル理論とは、人・組織・社会を包括的に捉えるための思考のフレームワーク。「アメリカ最大の思想家」「意識研究のアインシュタイン」と評されるケン・ウィルバーによってまとめられました。その画期的なフレームワークは、国際支援、ビジネス、医療、政治などさまざまな分野で応用されています。
世界的に評価されているものの、学ぶことに挫折する方が多いのも事実。そこで本書は、インテグラル理論のポイントを日本の事例をもとに紐解いていきます。
感想・レビュー・書評
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・自信の悩みを4つの視点から分析するワークがとても役に立った。
・マインドフルネスというのは、心の揺れを起こさないことではなく揺れにしなやかに対応できることであると学んだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
物事を統合的に捉えるための理論、前半ではそこに至るまでの人間の認知能力を多角的に分析します。後半では、世界を実際に統合的に捉える為の道しるべを提示します。とても難解で一筋縄ではいかない書物ですが、統合的に捉える為の人間の認知能力の発達を辿る「第2章 レベル/段階ー成長・発達のモデル」がとても興味深かった。
段階0衝動的(本能的)段階 乳児
段階1呪術型 幼児
段階2 利己的段階/レッド
自分の「快楽」を求め、「不快」を避ける
段階3神話的合理性段階(別名:順応型段階)/アンバー
社会的な約束事を守り他者と共生・共同できる
段階4合理的段階(別名;達成型段階)/オレンジ
社会的な約束事を自分で検証
段階5相対主義型段階(別名:多元型段階)/グリーン
複数の異なる視点や立場を関係づけ、それらが全体として大きなシステムを構成するように思考
段階6統合的段階(別名;進化型段階)/ティール -
インテグラル理論を知りませんでしたが、思ったよりも平易に書かれていた事で理解が深まりました。マトリクスの話が出てきましたが、言葉に出来なかったモヤモヤを分かりやすく説明してもらえました。
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「ティール組織」って、いいな〜と思いながらも、なんだかモヤモヤが残り、特に具体的にどう実践していくのかという点については分からなかった。
そういうわけで、「ティール組織」出版時の興奮はいつのまに冷めてしまった。
そういうなか、ウィルバーの「インテグラル理論」(「万物の理論」の新訳)を読んで、「ティール組織」で、理論的に釈然としなかった点、たとえば、「ティール組織」では発達のレベルの話しが中心だったのが、ウィルバーの説明で、4象限、ステート、ライン、タイプの概念があることが分かり、かなりすっきりした。また、なによりも、「前段階を包含して超える」という概念がしっくりきた。
そして、この入門書を読んでみて、さらにすっきりした。
この入門は、10年前の入門の簡略改訂版というふうに理解していたので、これまで読まなかったのだが(10年前の入門は読んでないけど、、、なんとなく昔の入門書かと思って。。。)、これは最近の議論、つまりウィルバー自身とそれ以外の研究者の議論を踏まえたものにアップデートされていて、「インテグラル理論」への納得感はさらに高まった感じだ。
そして、「実践」に向けて解説がとても充実していて、ここはかなり説得力を感じた。もちろん、単純に、こういうステップでやるといいというような話しにはならないわけだが、基本的な考え方が示されているところがとても納得感が高い。
なんだか、自分のなかで、「ティール組織」の位置付けがやっと落ち着いた感じがする。
「インテグラル理論」については、理論的なモヤモヤは解消した気がするし、今、私が興味をもっているナラティヴ・アプローチとは入り口が違うながらも、到達しようとしている世界は案外近いかもとも思え、なんだかうれしくなった。 -
非常に難解な書籍だが、読み応えがあり勉強になった。割とメンタル中級以上の人向け。
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読了。
再度、インテグラル理論を読みたくなる。 -
インテグラル理論のことを分かりやすく解説してくれている。
なぜ、ケンウィルバーがインテグラル理論を産んだのが、背景が分かりやすく、関連する他の理論も分かりやすく説明してくれている。